整数の性質 — 約数・倍数・ユークリッドの互除法・n進法
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この章で学ぶこと
数Aの整数分野です。 約数・倍数の性質から、 互除法・n進法までを扱います。
- 素因数分解と約数の個数
- 最大公約数 (GCD)・最小公倍数 (LCM)
- ユークリッドの互除法
- n進法 (2進法・10進法の変換)
ポイント: 素因数分解ができれば、 約数の個数・最大公約数・最小公倍数がすべて求まります。 大きな数の最大公約数はユークリッドの互除法が速いです。
1. 素因数分解と約数の個数
自然数 を素因数分解して となるとき、 約数の個数は
例題1: の正の約数の個数を求めなさい。
解答: 。 約数の個数は 個。 検算: 約数を書き出すと で12個。 一致。
2. 最大公約数・最小公倍数
2数を素因数分解し、 共通の素因数の 小さいほうの指数 をかけると最大公約数、 大きいほうの指数 をかけると最小公倍数になります。 また、
例題2: と の最大公約数と最小公倍数を求めなさい。
解答: 、 。 最大公約数。 最小公倍数。 検算: 。 一致。
3. ユークリッドの互除法
2数 () の最大公約数は、 を で割った余りを とすると 「 と の最大公約数」 に等しくなります。 これを余りが になるまでくり返します。
例題3: を互除法で求めなさい。
解答: 余りが になる直前の割る数 が最大公約数。 検算: 、 で と は互いに素。 よって で一致。
4. n進法
ふだん使う数は10進法です。 コンピュータでは2進法がよく使われます。 2進法は と だけで、 各位は のべき乗を表します。
例題4: 2進法の を10進法で表しなさい。
解答: 。
例題5: 10進法の を2進法で表しなさい。
解答: をくり返し で割り、 余りを下から並べます。 余り / 余り / 余り / 余り / 余り 。 下から並べて 。 検算: 。 一致。
どう問われるか
- 約数の個数は 素因数分解 → 指数 +1 の積 がそのまま問われます。
- 最大公約数・最小公倍数は素因数分解か互除法。 大きな数は互除法が速い。
- n進法は 「n進 → 10進」 は各位の重みをかけて和、 「10進 → n進」 はくり返し割って余りを下から並べる、 と方向で手順が違います。
よくまちがえるところ
整数分野は手順そのものは短いのに、 数える向き と 指数の取り方 でまちがえます。
| まちがい | 例 | 直し方 |
|---|---|---|
| 約数の個数で指数をそのままかける | 72 = 2³ × 3² で 3 × 2 = 6 個とする | (3+1)(2+1) = 12 個 |
| 互除法で最後の余り 0 を答えにする | 252 と 105 の最大公約数を 0 とする | 余りが 0 になる直前の割る数 21 |
| 最小公倍数で小さいほうの指数を取る | 24 = 2³ × 3、 36 = 2² × 3² で 2² × 3 = 12 とする | 大きいほうの指数で 2³ × 3² = 72 |
| 10進法から n進法で余りを上から並べる | 25 を2進法で 10011 とする | 下から並べて 11001 |
いちばん多いのは 約数の個数で指数に 1 をたし忘れること です。 72 = 2³ × 3² の約数は、 2 を 0 個・1 個・2 個・3 個のどれかと、 3 を 0 個・1 個・2 個のどれか組み合わせてつくります。 2 の使い方が 4 通り、 3 の使い方が 3 通りなので 4 × 3 = 12 個です。 「0 個使う」 場合があるから 1 をたす、 と理由ごと覚えると忘れません。
n進法の変換手順
| 向き | やること | 例 |
|---|---|---|
| n進法から10進法へ | 各位の数に位の重みをかけて全部たす | 1101 (2進法) = 8 + 4 + 0 + 1 = 13 |
| 10進法から n進法へ | 商が 0 になるまで n で割り、 余りを下から並べる | 25 = 11001 (2進法) |
2進法の位の重みは次のとおりです。
| 位 | 2⁴ | 2³ | 2² | 2¹ | 2⁰ |
|---|---|---|---|---|---|
| 10進法での値 | 16 | 8 | 4 | 2 | 1 |
25 を2進法に直すときは、 次のように割り算をならべます。
| 順番 | 計算 | 余り |
|---|---|---|
| 1 | 25 ÷ 2 = 12 | 1 |
| 2 | 12 ÷ 2 = 6 | 0 |
| 3 | 6 ÷ 2 = 3 | 0 |
| 4 | 3 ÷ 2 = 1 | 1 |
| 5 | 1 ÷ 2 = 0 | 1 |
余りを下から読んで 11001。 検算は 16 + 8 + 1 = 25 で一致します。
自分でチェック
- 約数の個数が (各指数 + 1) の積になる理由を説明できる
- 最大公約数は小さいほうの指数、 最小公倍数は大きいほうの指数と言える
- 互除法で余りが 0 になる直前の割る数が答えだと言える
- 10進法から n進法へは余りを下から並べると言える
- n進法から10進法へは位の重みをかけてたすと言える
まとめ
- 約数の個数 = (各指数 +1) の積
- 最大公約数 × 最小公倍数 = 2数の積
- ユークリッドの互除法: 余りが になる直前の割る数が GCD
- n進 → 10進は重みの和、 10進 → n進はくり返し割って余りを下から
次章では、 データの分析と二次 (数理技能) 対策 を学び、 仕上げをします。
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