この章で学ぶこと
数Aの整数分野です。 約数・倍数の性質から、 互除法・n進法までを扱います。
- 素因数分解と約数の個数
- 最大公約数 (GCD)・最小公倍数 (LCM)
- ユークリッドの互除法
- n進法 (2進法・10進法の変換)
ポイント: 素因数分解ができれば、 約数の個数・最大公約数・最小公倍数がすべて求まります。 大きな数の最大公約数はユークリッドの互除法が速いです。
1. 素因数分解と約数の個数
自然数N を素因数分解して N=paqbrc⋯ となるとき、 約数の個数は
(a+1)(b+1)(c+1)⋯
例題1: 72 の正の約数の個数を求めなさい。
解答: 72=23×32。 約数の個数は (3+1)(2+1)=4×3=12個。
検算: 約数を書き出すと 1,2,3,4,6,8,9,12,18,24,36,72 で12個。 一致。
2. 最大公約数・最小公倍数
2数を素因数分解し、 共通の素因数の 小さいほうの指数 をかけると最大公約数、 大きいほうの指数 をかけると最小公倍数になります。 また、
(最大公約数)×(最小公倍数)=(2数の積)
例題2: 24 と 36 の最大公約数と最小公倍数を求めなさい。
解答: 24=23×3、 36=22×32。
最大公約数=22×3=12。 最小公倍数=23×32=72。
検算: 12×72=864=24×36。 一致。
3. ユークリッドの互除法
2数a,b (a>b) の最大公約数は、 a を b で割った余りを r とすると 「b と r の最大公約数」 に等しくなります。 これを余りが 0 になるまでくり返します。
例題3: gcd(252,105) を互除法で求めなさい。
解答:
252=105×2+42
105=42×2+21
42=21×2+0
余りが 0 になる直前の割る数21 が最大公約数。
検算: 252=21×12、 105=21×5 で 12 と 5 は互いに素。 よって gcd=21 で一致。
4. n進法
ふだん使う数は10進法です。 コンピュータでは2進法がよく使われます。 2進法は 0 と 1 だけで、 各位は 2 のべき乗を表します。
例題4: 2進法の 1101(2) を10進法で表しなさい。
解答: 1101(2)=1×23+1×22+0×21+1×20=8+4+0+1=13。
例題5: 10進法の 25 を2進法で表しなさい。
解答: 25 をくり返し 2 で割り、 余りを下から並べます。
25÷2=12余り 1 / 12÷2=6余り 0 / 6÷2=3余り 0 / 3÷2=1余り 1 / 1÷2=0余り 1。
下から並べて 11001(2)。
検算: 11001(2)=16+8+0+0+1=25。 一致。
どう問われるか
- 約数の個数は 素因数分解 → 指数 +1 の積 がそのまま問われます。
- 最大公約数・最小公倍数は素因数分解か互除法。 大きな数は互除法が速い。
- n進法は 「n進 → 10進」 は各位の重みをかけて和、 「10進 → n進」 はくり返し割って余りを下から並べる、 と方向で手順が違います。
まとめ
- 約数の個数 = (各指数 +1) の積
- 最大公約数 × 最小公倍数 = 2数の積
- ユークリッドの互除法: 余りが 0 になる直前の割る数が GCD
- n進 → 10進は重みの和、 10進 → n進はくり返し割って余りを下から
次章では、 データの分析と二次 (数理技能) 対策 を学び、 仕上げをします。