場合の数と確率
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この章で学ぶこと
数えあげの技術と確率です。 順列と組合せの区別がいちばんのポイントです。
- 順列 と組合せ
- 和の法則・積の法則
- 確率の基本と余事象
- 期待値
ポイント: 並べる順番を区別するなら順列 、 区別しないなら組合せ です。 「選ぶだけ」 は組合せ、 「選んで並べる・役割をつける」 は順列です。
1. 順列と組合せ
異なる 個から 個を取り出して並べる順列:
並べずに選ぶだけの組合せ:
例題1: 6人から3人を選んで1列に並べる方法は何通りか。 また、 6人から3人を選ぶ (並べない) 方法は何通りか。
解答: 並べる場合は 通り。 選ぶだけなら 通り。 検算: で一致。
2. 確率の基本
すべての場合が同様に確からしいとき、
「少なくとも〜」 は余事象 を使うと楽です。
例題2: 赤玉3個・白玉2個が入った袋から同時に2個取り出すとき、 2個とも赤玉である確率を求めなさい。
解答: 全部で 通り。 赤2個の選び方は 通り。 確率は 。
例題3: さいころを2回投げるとき、 少なくとも1回は6の目が出る確率を求めなさい。
解答: 余事象 「1回も6が出ない」 の確率は 。 求める確率は 。
3. 期待値
確率変数 が値 をとり、 それぞれの確率が のとき、
例題4: さいころを1回投げ、 出た目の数だけ点がもらえる。 得点の期待値を求めなさい。
解答: 各目 が確率 で出るので、 。
どう問われるか
- まず 順列か組合せか を見分けます。 「並べる・順位・役職」 は 、 「選ぶ・組・代表」 は 。
- 確率は分母 (全事象) と分子 (該当事象) を同じ数え方 (同時に取るなら両方組合せ) でそろえます。
- 「少なくとも」 は余事象で計算するのが定石です。
よくまちがえるところ
この分野は計算よりも 数え方の選び方 でつまずきます。
| まちがい | 例 | 直し方 |
|---|---|---|
| 順列と組合せを取りちがえる | 6人から委員3人を選ぶ方法を 6P3 = 120 通りとする | 区別のない選び方なので 6C3 = 20 通り |
| 分母と分子で数え方をそろえない | 同時に2個取り出す確率で、 分母は並べ方、 分子は組合せで数える | どちらも組合せでそろえる |
| 「少なくとも1回」 をたし算で出す | さいころ2回で少なくとも1回 6 が出る確率を 1/6 + 1/6 = 1/3 とする | 余事象で 1 - (5/6)² = 11/36 |
| 答えが 1 をこえても気づかない | 確率が 7/6 になってもそのまま書く | 確率は 0 以上 1 以下 |
いちばん多いのは 順列と組合せの取りちがえ です。 見分け方は 「取り出したものに区別がつくか」 の一点です。 委員長と書記のように役がちがえば並べ方 (順列)、 ただの委員3人なら選ぶだけ (組合せ) です。 6人から3人なら 6P3 = 120 通り、 6C3 = 20 通りで、 20 × 3! = 120 という関係で検算できます。
順列か組合せかを見分ける
| 問題のことば | どちら | 例 |
|---|---|---|
| 並べる・1列に・順番をつける | 順列 P | 6人から3人を選んで1列に並べる 120通り |
| 委員長・書記など役をつける | 順列 P | 6人から委員長・副委員長・書記を決める 120通り |
| 選ぶ・組をつくる・代表 (区別なし) | 組合せ C | 6人から委員3人を選ぶ 20通り |
| 何個の三角形ができるか | 組合せ C | どの3点も一直線上にない6点から3点 20通り |
確率の答えは、 出したあとに次の2つで必ず確かめます。
| 確認すること | 見方 |
|---|---|
| 値の範囲 | 0 以上 1 以下になっているか |
| 余事象との和 | 求めた確率と余事象の確率をたして 1 になるか |
自分でチェック
- 順列と組合せを 「区別がつくかどうか」 で見分けられる
- nCr = nPr ÷ r! の関係を使って検算できる
- 確率の分母と分子を同じ数え方でそろえられる
- 「少なくとも」 を余事象で計算できる
- 求めた確率が 0 以上 1 以下かを確かめられる
まとめ
- (並べる)・ (選ぶ)、
- 確率 = 該当する場合の数 / 全体の場合の数
- 「少なくとも」 は余事象
- 期待値
次章では、 数Aの 整数の性質 (ユークリッドの互除法・n進法) を学びます。
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