この章で学ぶこと
数えあげの技術と確率です。 順列と組合せの区別がいちばんのポイントです。
- 順列 nPr と組合せ nCr
- 和の法則・積の法則
- 確率の基本と余事象
- 期待値
ポイント: 並べる順番を区別するなら順列 P、 区別しないなら組合せ C です。 「選ぶだけ」 は組合せ、 「選んで並べる・役割をつける」 は順列です。
1. 順列と組合せ
異なる n個から r個を取り出して並べる順列:
nPr=n(n−1)(n−2)⋯(n−r+1)=(n−r)!n!
並べずに選ぶだけの組合せ:
nCr=r!nPr=r!(n−r)!n!
例題1: 6人から3人を選んで1列に並べる方法は何通りか。 また、 6人から3人を選ぶ (並べない) 方法は何通りか。
解答: 並べる場合は 6P3=6×5×4=120通り。
選ぶだけなら 6C3=3×2×16×5×4=6120=20通り。
検算: 6C3=6P3/3!=120/6=20 で一致。
2. 確率の基本
すべての場合が同様に確からしいとき、
P(A)=起こりうるすべての場合の数事象 A の起こる場合の数
「少なくとも〜」 は余事象 P(A)=1−P(A) を使うと楽です。
例題2: 赤玉3個・白玉2個が入った袋から同時に2個取り出すとき、 2個とも赤玉である確率を求めなさい。
解答: 全部で 5C2=10通り。 赤2個の選び方は 3C2=3通り。
確率は 103。
例題3: さいころを2回投げるとき、 少なくとも1回は6の目が出る確率を求めなさい。
解答: 余事象 「1回も6が出ない」 の確率は 65×65=3625。
求める確率は 1−3625=3611。
3. 期待値
確率変数X が値x1,x2,… をとり、 それぞれの確率が p1,p2,… のとき、
E(X)=x1p1+x2p2+⋯
例題4: さいころを1回投げ、 出た目の数だけ点がもらえる。 得点の期待値を求めなさい。
解答: 各目1,…,6 が確率61 で出るので、
E(X)=(1+2+3+4+5+6)×61=621=27=3.5。
どう問われるか
- まず 順列か組合せか を見分けます。 「並べる・順位・役職」 は P、 「選ぶ・組・代表」 は C。
- 確率は分母 (全事象) と分子 (該当事象) を同じ数え方 (同時に取るなら両方組合せ) でそろえます。
- 「少なくとも」 は余事象で計算するのが定石です。
まとめ
- nPr (並べる)・nCr (選ぶ)、 nCr=nPr/r!
- 確率 = 該当する場合の数 / 全体の場合の数
- 「少なくとも」 は余事象 1−P(A)
- 期待値 E(X)=∑xipi
次章では、 数Aの 整数の性質 (ユークリッドの互除法・n進法) を学びます。