この章で学ぶこと
指数を整数から実数まで拡張し、 そのぎゃくの計算である対数を学びます。 大きな数や小さな数を「けた」でとらえる強力な道具です。
- 指数の拡張(0乗・負の指数・有理数の指数)と指数法則
- 対数の定義logaM=p⟺ap=M
- 対数の性質と底の変換公式
- 指数関数・対数関数の方程式
ポイント: 「対数は指数を取り出す計算」です。 log28 は「2 を何乗すると 8 か」を表し、 答えは 3 です。 真数は正(M>0)、 底は 1 でない正の数という条件をいつも意識します。
1. 指数法則
a>0, b>0 で、 すべての実数p,q について次が成り立ちます。
apaq=ap+q,(ap)q=apq,a−p=ap1,a0=1,an1=na.
例題1: 38×421 を求めよ。
解答: 38=81/3=(23)1/3=2、 41/2=2。 積は 2×2=4。
2. 対数の定義と性質
a>0, a=1, M>0, N>0 のとき
loga(MN)=logaM+logaN,logaNM=logaM−logaN,logaMk=klogaM.
例題2: log28 を求めよ。
解答: 8=23 より log28=3。
例題3: log102+log105 を求めよ。
解答: log10(2×5)=log1010=1。
3. 底の変換公式
logab=logcalogcb(c>0, c=1).
例題4: log48 を求めよ。
解答: 底を 2 にそろえると log48=log24log28=23。
(検算) 43/2=(22)3/2=23=8。 ✓
4. 指数・対数の方程式
例題5: 2x=32 を解け。
解答: 32=25 より x=5。
例題6: log3(x−1)=2 を解け。
解答: 定義より x−1=32=9、 x=10。 真数条件x−1>0 を満たす(x=10 は適する)。
どう問われるか
- 一次では logaM の値や指数法則の計算、 底の変換が定番です。
- 二次では指数・対数の方程式や不等式、 「260 は何けたか」のような常用対数の応用が出ます。
- 対数の方程式では 真数条件(真数が正)の確認を忘れないようにします。
まとめ
- 指数法則: apaq=ap+q、 a1/n=na、 a0=1
- 対数: logaM=p⟺ap=M、 積→和・商→差・累乗→係数
- 底の変換: logab=logcalogcb
- 対数の方程式は真数条件を確認する
次章では、 三角関数の性質・加法定理・合成を学びます。
※「数検」「実用数学技能検定」は公益財団法人日本数学検定協会の登録商標です。 この教材は非公式の学習教材です。