指数関数と対数関数
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この章で学ぶこと
指数を整数から実数まで拡張し、 そのぎゃくの計算である対数を学びます。 大きな数や小さな数を「けた」でとらえる強力な道具です。
- 指数の拡張(乗・負の指数・有理数の指数)と指数法則
- 対数の定義
- 対数の性質と底の変換公式
- 指数関数・対数関数の方程式
ポイント: 「対数は指数を取り出す計算」です。 は「 を何乗すると か」を表し、 答えは です。 真数は正()、 底は でない正の数という条件をいつも意識します。
1. 指数法則
で、 すべての実数 について次が成り立ちます。
例題1: を求めよ。
解答: 、 。 積は 。
2. 対数の定義と性質
のとき
例題2: を求めよ。
解答: より 。
例題3: を求めよ。
解答: 。
3. 底の変換公式
例題4: を求めよ。
解答: 底を にそろえると 。
(検算) 。 ✓
4. 指数・対数の方程式
例題5: を解け。
解答: より 。
例題6: を解け。
解答: 定義より 、 。 真数条件 を満たす( は適する)。
どう問われるか
- 一次では の値や指数法則の計算、 底の変換が定番です。
- 二次では指数・対数の方程式や不等式、 「 は何けたか」のような常用対数の応用が出ます。
- 対数の方程式では 真数条件(真数が正)の確認を忘れないようにします。
よくまちがえるところ
指数・対数は 条件の確認もれ と 公式の形の取りちがえ が失点の中心です。
| まちがい | 例 | 直し方 |
|---|---|---|
| 真数条件を確かめない | log_2 x + log_2(x-2)=3 の答えを x=4、 -2 とする | 真数条件 x>2 より x=4 だけ |
| 和の対数と対数の和を混同する | log_10(2+5) を log_10 2 + log_10 5 とする | 和になるのは積のとき。 log_10(2×5)=1 |
| 底の変換で分子と分母を逆にする | log_4 8 を (log_2 4)/(log_2 8)=2/3 とする | (log_2 8)/(log_2 4)=3/2 |
| 負の指数を負の数と考える | 2 の -3 乗を -8 とする | 1/2³=1/8 |
いちばん多いのは 真数条件の確認もれ です。 log_a M が意味をもつのは a>0、 a は 1 でない、 M>0 のときだけです。 対数方程式は 2次方程式に直る形が多く、 出てきた2つの解のうち片方が真数条件を満たさないように作られています。 解いたあとに必ずもとの式に戻し、 かっこの中が正になっているかを確かめてください。
指数と対数を行き来する
対数は 「指数を取り出す計算」 です。 迷ったら指数の形に書き直します。
| 指数の形 | 対数の形 |
|---|---|
| 2³=8 | log_2 8=3 |
| 10⁰=1 | log_10 1=0 |
| 2 の 1/2 乗は √2 | log_2 √2 = 1/2 |
| 3 の -2 乗は 1/9 | log_3 (1/9) = -2 |
対数方程式は次の順で解きます。
| 順番 | やること | 例(log_2 x + log_2(x-2)=3) |
|---|---|---|
| 1 | 先に真数条件を書く | x>0 かつ x-2>0 なので x>2 |
| 2 | 底をそろえる | どちらも底は 2 |
| 3 | 1つの対数にまとめる | log_2 の中身は x(x-2) |
| 4 | 定義 a の p 乗 = M で外す | x(x-2)=2³=8 |
| 5 | 解いて真数条件でしぼる | x=4、 -2 のうち x=4 |
自分でチェック
- log_a M で a>0、 a は 1 でない、 M>0 という条件を言える
- 積の対数が対数の和になると言える
- 底の変換公式の分子と分母を正しく書ける
- 負の指数が逆数を表すと言える
- 対数方程式で先に真数条件を書いてから解ける
まとめ
- 指数法則: 、 、
- 対数: 、 積→和・商→差・累乗→係数
- 底の変換:
- 対数の方程式は真数条件を確認する
次章では、 三角関数の性質・加法定理・合成を学びます。
※「数検」「実用数学技能検定」は公益財団法人日本数学検定協会の登録商標です。 この教材は非公式の学習教材です。
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