この章で学ぶこと
関数の変化のようすを「ある点での傾き」でとらえるのが微分です。 グラフの増減や極値を調べられるようになります。
- 微分係数と導関数の意味
- xn の微分公式
- 接線の方程式
- 関数の増減・極値とグラフ
ポイント: 導関数 f′(x) は「各点での接線の傾き」を表す関数です。 f′(x)>0 なら増加、 f′(x)<0 なら減少。 増減の境目(f′(x)=0 で符号が変わる点)が極値になります。
1. 微分係数と導関数
関数f(x) の x=a における微分係数 f′(a) は、 グラフ上の点(a,f(a)) における接線の傾きです。 各x に f′(x) を対応させた関数を導関数といいます。
(xn)′=nxn−1,(定数)′=0.
例題1: f(x)=x3−3x2+2 を微分せよ。
解答: f′(x)=3x2−6x。
2. 微分係数の計算
例題2: f(x)=x3−3x2+2 の x=1 における微分係数を求めよ。
解答: f′(x)=3x2−6x より f′(1)=3⋅1−6⋅1=3−6=−3。
3. 接線の方程式
曲線y=f(x)上の点(a,f(a)) における接線は
y−f(a)=f′(a)(x−a).
例題3: y=x2上の点(2,4) における接線の方程式を求めよ。
解答: y′=2x より傾きは f′(2)=4。 y−4=4(x−2)、 すなわち y=4x−4。
(検算) x=2 のとき y=4⋅2−4=4 で接点を通る。 ✓
4. 増減と極値
f′(x) の符号を調べて増減表をつくります。 f′(x)=0 となる x の前後で f′(x) の符号が 正→負 なら極大、 負→正 なら極小です。
例題4: f(x)=x3−3x の極値を求めよ。
解答: f′(x)=3x2−3=3(x−1)(x+1)。 f′(x)=0 より x=±1。
| x | ⋯ | −1 | ⋯ | 1 | ⋯ |
|---|
| f′(x) | + | 0 | − | 0 | + |
| f(x) | 増 | 極大 | 減 | 極小 | 増 |
x=−1 で極大値f(−1)=(−1)3−3(−1)=−1+3=2、 x=1 で極小値f(1)=1−3=−2。
(検算) f(−1)=−1+3=2 ✓、 f(1)=1−3=−2 ✓。 −1<1 で先に極大→極小、 増減表と整合。 ✓
どう問われるか
- 一次では導関数の計算や特定の点の微分係数・接線の傾きが定番です。
- 二次では極値を求めたり、 増減表をかいてグラフの概形や最大・最小を求める問題が出ます。
- 「区間における最大・最小」は極値と 区間の端の値 を比べて決めます。
まとめ
- 導関数: (xn)′=nxn−1、 定数の微分は 0
- 微分係数 f′(a) = 点(a,f(a)) の接線の傾き
- 接線: y−f(a)=f′(a)(x−a)
- f′(x) の符号変化で極大・極小を判定
次章では、 微分のぎゃくの計算である積分と面積を学びます。
※「数検」「実用数学技能検定」は公益財団法人日本数学検定協会の登録商標です。 この教材は非公式の学習教材です。