分数式・複素数・方程式の解
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この章で学ぶこと
数を までひろげた複素数と、 分数の形をした式の計算を学びます。 これにより二次方程式が つねに解をもつ ことが分かります。
- 分数式の約分・通分・四則
- 虚数単位 と複素数の四則・共役
- 二次方程式の判別式と解の種類
- 解と係数の関係
ポイント: がすべての基本です。 二次方程式は判別式 の符号で、 実数解2つ()・重解()・虚数解2つ()に分かれます。
1. 分数式の計算
分子・分母が整式の分数を分数式といいます。 約分・通分のしかたは数の分数と同じです。
例題1: 次を計算せよ。
解答: 通分して
2. 複素数
となる数 を虚数単位といい、 ( は実数)の形を複素数といいます。 を の共役複素数といいます。
例題2: を計算せよ。
解答: 。
(検算) 実部、 虚部。 よって 。 ✓
3. 判別式と解の種類
二次方程式 の判別式は 。
| の符号 | 解の種類 |
|---|---|
| 異なる2つの実数解 | |
| 重解(実数解1つ) | |
| 異なる2つの虚数解 |
例題3: を解け。
解答: なので虚数解。 解の公式より 。
(検算) : 。 ✓
4. 解と係数の関係
の2解を とすると
例題4: の2解 について を求めよ。
解答: 。 。
どう問われるか
- 一次では複素数の四則や分数式の計算、 判別式の符号判定が定番です。
- 二次では解と係数の関係を使った対称式の値や、 解の条件から係数を求める問題が出ます。
- や は和と積で表すのが鉄則です。
よくまちがえるところ
複素数は i の扱いを1か所まちがえると、 答えの符号がまるごと変わります。
| まちがい | 例 | 直し方 |
|---|---|---|
| i² を 1 として計算する | (2+3i)(1-2i) の -6i² を -6 とする | i²=-1 なので -6i²=+6 |
| 分数式の通分で分子にかけ忘れる | x/(x+1)+1/(x-1) の分子を x+1 とする | 分子は x(x-1)+(x+1) |
| D<0 を「解なし」と答える | x²-2x+5=0 を解なしとする | 数IIでは虚数解 1±2i がある |
| 負の数の平方根を実数として扱う | -16 の平方根を -4 とする | √(-16)=4i |
いちばん多いのは D<0 のときの答え方 です。 数Iでは実数の範囲で考えるので 「実数解なし」 でしたが、 数IIでは複素数まで数を広げているので 「異なる2つの虚数解をもつ」 が正解になります。 問題文が 「実数解」 と限定しているのか、 ただ 「解」 と書いているのかを読み分けてください。 この読み分けを外すと、 計算がすべて正しくても答えが不正解になります。
対称式を和と積で表す
2解 α、 β について、 対称式(α と β を入れかえても同じ式)は和と積だけで表せます。
| 求めるもの | 和と積での表し方 | x²-5x+2=0 の場合 |
|---|---|---|
| α+β | -b/a | 5 |
| αβ | c/a | 2 |
| α²+β² | (α+β)²-2αβ | 25-4=21 |
| 1/α+1/β | (α+β)/(αβ) | 5/2 |
| (α-β)² | (α+β)²-4αβ | 25-8=17 |
| α³+β³ | (α+β)³-3αβ(α+β) | 125-30=95 |
大事: 1/α+1/β を使えるのは αβ が 0 でないときだけです。 定数項が 0 の方程式では、 解の一方が 0 になるので確認してから使います。
自分でチェック
- i²=-1 を使って複素数の積を計算できる
- 共役複素数が a-bi だと言える
- D<0 のとき数IIでは虚数解が2つあると言える
- 解と係数の関係から α+β と αβ を書ける
- α²+β² を (α+β)²-2αβ に直せる
まとめ
- 分数式: 数の分数と同じく約分・通分で計算
- 複素数: 、 の四則、 共役は
- 判別式 の符号で解の種類が決まる
- 解と係数の関係:
次章では、 指数関数と対数関数を学びます。
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