この章で学ぶこと
仕上げの章です。 二次(数理技能)では、 答えだけでなく 考え方や計算の過程 を記述します。 これまでの分野を組み合わせて使う力を確かめましょう。
- 二次(数理技能)の答案の書き方
- 分野を横断する総合問題の進め方
- これまでの章の総復習
ポイント: 二次では「何をどうおいたか」「どの公式を使ったか」を式とことばで示します。 とちゅうの式がていねいだと、 最終的な答えがちがっても 部分点 が得られます。
1. 二次(数理技能)の進め方
- 問題を読み、 求めるものと条件を整理する
- 文字でおく(「x とおく」「2解を α,β とする」など)
- 条件を式にする(立式)
- 計算して解く
- 検算 し、 条件に合うか(範囲・正負など)を確認する
大事: 数検2級の二次には選択問題があります。 得意な分野を選び、 確実にとれる問題から手をつけましょう。
2. 総合例題(微分の応用)
例題1: f(x)=x3−3x2−9x+5 の極大値と極小値を求めよ。
解答: f′(x)=3x2−6x−9=3(x2−2x−3)=3(x−3)(x+1)。 f′(x)=0 より x=3, −1。
| x | ⋯ | −1 | ⋯ | 3 | ⋯ |
|---|
| f′(x) | + | 0 | − | 0 | + |
| f(x) | 増 | 極大 | 減 | 極小 | 増 |
極大値f(−1)=(−1)−3−(−9)+5=−1−3+9+5=10。 極小値f(3)=27−27−27+5=−22。
(検算) f(−1)=−1−3+9+5=10 ✓、 f(3)=27−27−27+5=−22 ✓。 増減表より極大が先(=値が大きい)で整合。 ✓
3. 総合例題(対数と方程式)
例題2: log2x+log2(x−2)=3 を解け。
解答: 真数条件は x>0 かつ x−2>0、 すなわち x>2。 左辺をまとめると log2{x(x−2)}=3 より x(x−2)=23=8。 x2−2x−8=0、 (x−4)(x+2)=0、 x=4, −2。 真数条件x>2 より x=4。
(検算) x=4: log24+log22=2+1=3。 ✓ x=−2 は真数条件を満たさず不適。
4. 総合例題(図形と方程式・面積)
例題3: 放物線y=x2 と直線y=x+2 で囲まれた部分の面積を求めよ。
解答: 交点は x2=x+2、 x2−x−2=0、 (x−2)(x+1)=0 より x=−1, 2。 区間[−1,2] で直線が上。
S=∫−12{(x+2)−x2}dx=[2x2+2x−3x3]−12.
x=2: 2+4−38=6−38=310。 x=−1: 21−2+31=−67。 差は 310−(−67)=620+67=627=29。
(検算) 61公式61∣a∣(β−α)3 で、 a=1, β−α=2−(−1)=3、 61⋅1⋅33=627=29。 ✓
どう問われるか
- 二次は複数の分野を組み合わせた問題が多く、 微分の極値・対数方程式・面積はとくに頻出です。
- 「条件を満たす範囲」を求める問題では、 最後に条件チェック(真数条件・判別式・定義域)を必ず行います。
- 記述では結論を明確に書き、 単位や「∴(よって)」で答えをはっきり示します。
まとめ
- 二次は「整理→文字でおく→立式→計算→検算」をていねいに記述する
- とちゅうの式で部分点が得られる
- 微分の極値・対数方程式・面積は総合問題の定番
- 最後に必ず条件(範囲・真数・判別式)を確認する
これで数検2級の教材はひと通り終わりです。 各章の例題をくりかえし解き、 一問一答や問題集で力を確かめましょう。
※「数検」「実用数学技能検定」は公益財団法人日本数学検定協会の登録商標です。 この教材は非公式の学習教材であり、 合格を保証するものではありません。