この章で学ぶこと
中2 の確率、 中1〜中3 のデータの活用、 中3 の 標本調査 を学びます。 計算というより 「数えて割合を出す」 「データを読みとる」 力が問われます。
- 確率の求め方
- データの代表値 (平均値・中央値・最頻値)
- 四分位数 と箱ひげ図
- 標本調査 と全数調査
ポイント: 確率は 「(あてはまる場合の数) ÷ (すべての場合の数)」。 まず 起こりうるすべての場合 をもれなく数えることがいちばん大切です。
1. 確率
あることがらの起こりやすさを数で表したものが確率です。 すべての場合が同じように起こるとき、
(確率)=(すべて の 場合 の 数)(その こと が 起こる 場合 の 数)
確率はつねに 0以上1以下です。
例題: 2 枚の硬貨を同時に投げるとき、 2 枚とも表になる確率を求めよ。
起こりうるすべての場合は (表,表)(表,裏)(裏,表)(裏,裏) の 4通り。 2 枚とも表は 1通り。
41
検算: 全4通りのうちあてはまるのは 1通り、 残り 3通りはあてはまらない。 確率の合計41+43=1 でつじつまが合う。
例題: 大小 2 つのさいころを投げるとき、 出た目の和が 7 になる確率を求めよ。
すべての場合は 6×6=36通り。 和が 7 は (1,6)(2,5)(3,4)(4,3)(5,2)(6,1) の 6通り。
366=61
検算: 6通りを数えなおすとたしかに 6個。 366 を約分して 61。 正しい。
大事: 2 つのさいころは 「大・小を区別する」 のがルール。 (2,5) と (5,2) を別の場合と数えます。 区別しないと場合の数をまちがえます。
2. データの代表値
| 代表値 | 意味 |
|---|
| 平均値 | すべてをたして個数で割った値 |
| 中央値 | 小さい順に並べたときのまん中の値 |
| 最頻値 | もっとも多く出てくる値 |
例題: 5個のデータ 3,5,5,8,9 の 平均値・中央値・最頻値 を求めよ。
- 平均値: 53+5+5+8+9=530=6
- 中央値: 小さい順に並べたまん中 (3 番目) は 5
- 最頻値: いちばん多い値は 5 (2 回)
検算: 合計3+5+5+8+9=30、 30÷5=6。 5 個のまん中は 3 番目で 5。 すべて整合。
3. 四分位数と箱ひげ図
データを小さい順に並べ、 4 等分する位置の値を 四分位数 といいます。 第1四分位数Q1、 第2四分位数 (=中央値) Q2、 第3四分位数Q3。 Q3−Q1 を 四分位範囲 といいます。
例題: 7個のデータ 2,4,5,7,8,9,10 の 四分位範囲 を求めよ。
中央値Q2 は 4 番目の 7。 下半分2,4,5 の中央値Q1=4、 上半分8,9,10 の中央値Q3=9。
Q3−Q1=9−4=5
検算: Q1=4, Q2=7, Q3=9 は小さい順に並んでおり整合。 四分位範囲9−4=5。 正しい。
4. 標本調査
調査のしかたには 2 つあります。
| 種類 | 意味 | 例 |
|---|
| 全数調査 | 対象をすべて調べる | 国勢調査・学校の健康診断 |
| 標本調査 | 一部を取り出して調べ、 全体を推定する | 視聴率・製品の品質検査 |
例題: 箱の中に同じ大きさの玉がたくさん入っている。 そこから 50個を取り出すと白玉が 8個だった。 箱全体の玉が 500個のとき、 白玉はおよそ何個と推定できるか。
標本での白玉の割合は 508。 全体でも同じ割合と考えると、
500×508=500×0.16=80 (個)
検算: 508=0.16、 500×0.16=80。 標本の割合16% を全体500個に当てはめて 80個。 正しい。
大事: 標本調査 は 「一部の割合を全体に当てはめる」 のが考え方。 割合 (標本部分) をつくって全体にかけます。
どう問われるか
- 一次では 「さいころ・硬貨・くじの確率」 が定番。 場合の数をもれなく数えるのがポイント。
- 二次では 「データを読みとって代表値や四分位数を求める」 「標本から全体を推定する」 問題が出ます。
まとめ
- 確率=すべて の 場合あてはまる 場合、 0≤確率≤1
- 代表値 = 平均値・中央値・最頻値
- 四分位範囲 =Q3−Q1
- 標本調査 は一部の割合を全体に当てはめる
次章では、 二次 (数理技能) 対策として 文章題・特有問題 を学びます。