確率・データの活用・標本調査
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この章で学ぶこと
中2 の確率、 中1〜中3 のデータの活用、 中3 の 標本調査 を学びます。 計算というより 「数えて割合を出す」 「データを読みとる」 力が問われます。
- 確率の求め方
- データの代表値 (平均値・中央値・最頻値)
- 四分位数と箱ひげ図
- 標本調査と全数調査
ポイント: 確率は 「(あてはまる場合の数) (すべての場合の数)」。 まず 起こりうるすべての場合 をもれなく数えることがいちばん大切です。
1. 確率
あることがらの起こりやすさを数で表したものが確率です。 すべての場合が同じように起こるとき、
確率はつねに 以上以下です。
例題: 2 枚の硬貨を同時に投げるとき、 2 枚とも表になる確率を求めよ。
起こりうるすべての場合は (表,表)(表,裏)(裏,表)(裏,裏) の 通り。 2 枚とも表は 通り。
検算: 全通りのうちあてはまるのは 通り、 残り 通りはあてはまらない。 確率の合計 でつじつまが合う。
例題: 大小 2 つのさいころを投げるとき、 出た目の和が になる確率を求めよ。
すべての場合は 通り。 和が は の 通り。
検算: 通りを数えなおすとたしかに 個。 を約分して 。 正しい。
大事: 2 つのさいころは 「大・小を区別する」 のがルール。 と を別の場合と数えます。 区別しないと場合の数をまちがえます。
2. データの代表値
| 代表値 | 意味 |
|---|---|
| 平均値 | すべてをたして個数で割った値 |
| 中央値 | 小さい順に並べたときのまん中の値 |
| 最頻値 | もっとも多く出てくる値 |
例題: 個のデータ の平均値・中央値・最頻値を求めよ。
- 平均値:
- 中央値: 小さい順に並べたまん中 (3 番目) は
- 最頻値: いちばん多い値は (2 回)
検算: 合計、 。 5 個のまん中は 3 番目で 。 すべて整合。
3. 四分位数と箱ひげ図
データを小さい順に並べ、 4 等分する位置の値を 四分位数 といいます。 第1四分位数、 第2四分位数 (=中央値) 、 第3四分位数。 を 四分位範囲 といいます。
例題: 個のデータ の四分位範囲を求めよ。
中央値 は 4 番目の 。 下半分 の中央値、 上半分 の中央値。
検算: は小さい順に並んでおり整合。 四分位範囲。 正しい。
4. 標本調査
調査のしかたには 2 つあります。
| 種類 | 意味 | 例 |
|---|---|---|
| 全数調査 | 対象をすべて調べる | 国勢調査・学校の健康診断 |
| 標本調査 | 一部を取り出して調べ、 全体を推定する | 視聴率・製品の品質検査 |
例題: 箱の中に同じ大きさの玉がたくさん入っている。 そこから 個を取り出すと白玉が 個だった。 箱全体の玉が 個のとき、 白玉はおよそ何個と推定できるか。
標本での白玉の割合は 。 全体でも同じ割合と考えると、
検算: 、 。 標本の割合 を全体個に当てはめて 個。 正しい。
大事: 標本調査は 「一部の割合を全体に当てはめる」 のが考え方。 割合 () をつくって全体にかけます。
どう問われるか
- 一次では 「さいころ・硬貨・くじの確率」 が定番。 場合の数をもれなく数えるのがポイント。
- 二次では 「データを読みとって代表値や四分位数を求める」 「標本から全体を推定する」 問題が出ます。
よくまちがえるところ
この章は、 数え方 と 代表値の意味 の取りちがえで失点します。
| まちがい | 例 | 直し方 |
|---|---|---|
| 区別すべきものを区別しない | さいころ 2 つで (2, 5) と (5, 2) をまとめて 1 通りとする | 大小を区別して 36 通りの中で数える |
| データの個数が偶数のとき中央値を 1 つの値で答える | 6 個のデータで 3 番目の値を中央値とする | まん中 2 つの平均をとる |
| 平均値と中央値を混同する | 「まん中の値」 を聞かれて平均を計算する | 中央値は並べたときの位置、 平均は合計 ÷ 個数 |
| 標本調査で割合でなく差を使う | 50 個中 8 個が白なら 500 個中も 8 個多いと考える | 割合 8/50 を全体 500 にかけて 80 個 |
いちばん多いのは 同様に確からしくない数え方 です。 さいころ 2 つの目の和を 2 から 12 の 11 通りと考えると、 和が 2 になるのは 1 通りしかないのに、 和が 7 は 6 通りあるという事実が消えてしまいます。 分母には 「どれも同じくらい起こる」 と言える数え方を選ぶ必要があり、 さいころ 2 つならつねに 36 通りです。
数え方と読みとりの手順
| 順番 | やること | 例 (50 個中 8 個が白、 全体 500 個) |
|---|---|---|
| 1 | 何を求めるかをはっきりさせる | 全体の白玉の個数 |
| 2 | 確率なら区別して全体の場合の数を数える | この例は標本調査なので不要 |
| 3 | 代表値なら小さい順に並べる | この例は不要 |
| 4 | 標本調査なら標本での割合をつくる | 8 / 50 = 0.16 |
| 5 | 割合を全体にかける | 500 × 0.16 = 80 |
| 6 | 答えが自然な大きさか確かめる | 全体 500 個のうち 80 個で 16% なので自然 |
手順 6 は確率でも使えます。 求めた確率が 1 をこえたり負になったりしたら、 数え方のどこかがまちがっています。 また、 あてはまる場合の確率と、 あてはまらない場合の確率をたして 1 になるかを見るのも確実な検算です。
大事: 標本調査で求めた値は 推定値 です。 「およそ 80 個」 のように 「およそ」 をつけて答えると、 意味を分かって書いていることが伝わります。
自分でチェック
- 確率の分母を 「同様に確からしい」 数え方で決められる
- さいころ 2 つの全体が 36 通りだと説明できる
- データが偶数個のときの中央値を求められる
- 平均値・中央値・最頻値を区別できる
- 標本調査で割合を全体にかけて推定できる
まとめ
- 確率、 確率
- 代表値 = 平均値・中央値・最頻値
- 四分位範囲
- 標本調査は一部の割合を全体に当てはめる
次章では、 二次 (数理技能) 対策として 文章題・特有問題 を学びます。
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