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ソフトウェア(OS/OSS)

最終確認日:

このしょうまなぶこと

テクノロジけい 45 もんのうち、このしょう4〜5 もんほどの出題しゅつだいがあります。「OSってなにをしているの?」「ファイルはどうやって整理せいりされているの?」「Excel の $A$1 ってなに記号きごう?」「Linux はタダで使つかえるけど、仕事しごと使つかっていいの?」といった、コンピュータをうごかす基本きほんソフトウェアはなしあつかいます。

ハードウェア(前章ぜんしょう)が「もの」だとすれば、ソフトウェアは「ものうごかすルール」。そのうち OS はもっと土台どだいのソフトウェア で、アプリも OSS もすべてこのうえうごいています。試験しけんでは「機能きのうめい → OS のどの役割やくわりか」「ライセンス → 商用しょうよう利用りようできるか」のような判別はんべつ問題もんだい中心ちゅうしんです。

シラバス Ver.6.5 ちゅう分類ぶんるい 17「ソフトウェア」は 4 つのしょう分類ぶんるい:

しょう分類ぶんるい項目こうもく本章ほんしょう対応たいおうぶし
45オペレーティングシステムおぺれーてぃんぐしすてむ1 ふし
46ファイルシステムふぁいるしすてむ2 ふし
47オフィスツール3 ふし
48オープンソースソフトウェアおーぷんそーすそふとうぇあ(OSS)4 ふし

学習がくしゅうゴール

このしょうえた時点じてんで、以下いかができるようになっていることを目指めざします。

  • OS の 6 だい機能きのう(プロセス・メモリ・記憶きおく入出力にゅうしゅつりょく・ユーザ・ネットワーク管理かんり)をシナリオから判別はんべつできる
  • マルチタスクまるちたすく・タイムスライス・仮想記憶かそうきおく仕組しくみを説明せつめいできる
  • ファイルシステムの基本きほん階層かいそう構造こうぞう絶対パスぜったいぱす相対パスそうたいぱすアクセス権あくせすけん)を使つかいこなせる
  • 表計算ソフトひょうけいさんそふとセル参照さんしょうちが相対そうたい絶対ぜったい複合ふくごう)を判別はんべつして、コピー結果けっか予測よそくできる
  • 代表だいひょう関数かんすう(SUM・IF・VLOOKUP ひとし)でなにができるかを判別はんべつできる
  • OSS と商用しょうようソフトのちがいを判別はんべつして、主要しゅようライセンス(GPL・MIT・Apache 2.0 ひとし)の商用しょうよう利用りよう可否かひ説明せつめいできる

試験しけんでは: OS・ファイル・おもて計算けいさん・OSS はどれも「たことがある用語ようご」がおおいため、細部さいぶちがっかける問題もんだい定番ていばんです。「$A1A$1 はどうちがうか」「GPL と MIT はどうちがうか」のように、2 つの概念がいねん見分みわける訓練くんれん意識いしきしてすすめてください。

1. オペレーティングシステム(OS)

アプリ(ワード、ブラウザ、ゲーム)は、じつは CPU やメモリやディスクを直接ちょくせつさわっていませんかならOSはいって、「メモリをこのアプリにてる」「このファイルを保存ほぞんする」といった調整ちょうせいやくになっています。OS がなければ、複数ふくすうのアプリが勝手かってにハードをってすぐこわれてしまいます。

このふしでは、OS が具体ぐたいてきなに管理かんりしているか(プロセス・メモリ・ファイル・入出力にゅうしゅつりょく・ユーザ)をじゅんていきます。試験しけんでは機能きのうめいとシナリオの対応たいおう頻出ひんしゅつなので、「〜という現象げんしょうなに管理かんりはなしか」を意識いしきしてください。

1.1 OS の役割やくわり

OS はハードウェアとアプリケーションの橋渡はしわたをする基本きほんソフトウェア。アプリは直接ちょくせつハードウェアを操作そうさせず、OS の機能きのうしてうごきます。たとえばブラウザが「この画像がぞうをディスクに保存ほぞんする」ときも、ブラウザは OS に「保存ほぞんして」とたのむだけで、実際じっさいにディスクのどのセクタにむかは OS がめます。これによって複数ふくすうのアプリが同時どうじうごいてもこわれずに共存きょうぞんできるのです。

ユーザー・アプリケーション・OS・ハードウェアの階層図
コンピュータの階層かいそう。ユーザー → アプリケーション → OS → ハードウェア。アプリは直接ちょくせつハードウェアを操作そうさせず、OS が仲立なかだち(橋渡はしわたし)をする。

システム階層かいそう (アプリ → OS → ハードウェア)

レイヤ内容ないよう
アプリケーションWord / ブラウザ / Excel など
↕ システムコール経由けいゆ
OS(カーネル)プロセス管理かんり・メモリ管理かんり・ファイル管理かんり・I/O 管理かんり・ユーザ管理かんり・ネットワーク管理かんり
↕ ドライバ経由けいゆ
ハードウェアCPU・メモリ・ディスク・周辺しゅうへん機器きき

アプリは直接ちょくせつハードウェアをさわらず、OS のシステムコール経由けいゆでリソースを使つかう。OS はドライバをとおしてハードウェアを操作そうさする。

具体ぐたいてきには以下いか管理かんり:

機能きのう内容ないよう
プロセス管理ぷろせすかんりタスクの CPU 割当わりあて・切替きりかえ
メモリ管理めもりかんりかくプロセスへのメモリ配分はいぶん
記憶きおく管理かんりファイルの読書どくしょ
入出力にゅうしゅつりょく管理かんり周辺しゅうへん装置そうちとの入出力にゅうしゅつりょく
ユーザー管理かんりアカウント・権限けんげん管理かんり
ネットワーク管理かんり通信つうしん制御せいぎょ

試験しけんでの頻出ひんしゅつ: OS の機能きのうを 1 つえら問題もんだい「アプリが Excel と Word を同時どうじうごかせる」マルチタスク(プロセス管理かんり「メモリがりないときディスクを使つかう」仮想かそう記憶きおく(メモリ管理かんり「USB メモリをむと自動じどう認識にんしき入出力にゅうしゅつりょく管理かんり(プラグアンドプレイ)

1.2 代表だいひょうてきな OS

OS は系統けいとう(ファミリー)おぼえると整理せいりしやすくなります。おおきくけて Microsoft けい(Windows)、UNIX けい(Linux、macOS、iOS、Android)、独自どくじけいの 3 グループ。UNIX けいは 1970 年代ねんだいまれた UNIX を祖先そせん一族いちぞくで、macOS も Android もこの系譜けいふはいります。

OS系統けいとうおも用途ようと
WindowsMicrosoft 独自どくじPC(個人こじん業務ぎょうむ
macOSUNIX けい(BSD 系統けいとうMac
Chrome OSLinux けいChromebook(教育きょういく軽量けいりょう
LinuxUNIX けい、OSSサーバ、組込くみこ
UNIX商用しょうよう UNIX基幹きかんサーバ
iOS / iPadOSUNIX けい(macOS 派生はせいiPhone / iPad
AndroidLinux けいスマートフォン

っかけ: Android は Linux カーネルをベースにした OS。「Google が独自どくじいちからつくった」ではなく、Linux のうえに Google がつくったアプリそう(Dalvik/ART ひとし)がっている構造こうぞう。iOS も macOS けいの BSD ベースで、じつUNIX 一族いちぞく

1.3 プロセス・スレッド管理かんり

CPU は本来ほんらい同時どうじにひとつのタスクしか処理しょりできません。それなのに、わたしたちが Word とブラウザと Zoom を「同時どうじに」うごかせるのは、OS が CPU 時間じかんすうじゅうミリびょうごとにえて、あたかも並行へいこう処理しょりしているようにせているからです。この仕組しくみをマルチタスクび、える単位たんいタイムスライスびます。

用語ようご意味いみ
マルチタスクまるちたすく複数ふくすうのタスクを短時間たんじかんえて同時どうじ並行へいこうせる
マルチユーザ複数ふくすうのユーザーが同時どうじ利用りようできる(サーバで必須ひっす
タイムスライスCPU 時間じかん細切こまぎれ(れい: 10ms)に分割ぶんかつしてかくタスクに割当わりあて
プロセス実行じっこうちゅうのプログラム単位たんい。メモリ空間くうかん専有せんゆうする
スレッドプロセス内部ないぶ並行へいこう実行じっこうされる最小さいしょう単位たんい。メモリを共有きょうゆう
排他はいた制御せいぎょ同時どうじアクセスで競合きょうごうしないよう順番じゅんばん調整ちょうせい

具体ぐたいれい: 銀行ぎんこう口座こうざ残高ざんだかに「預入あずけいれれ」と「引出ひきだし」が同時どうじたとします。排他はいた制御せいぎょがなければ、片方かたほう残高ざんだかんでからもどすまでの一瞬いっしゅんに、もう片方かたほうふるあたいんでしまい、10 まんえん入金にゅうきんしたはずがえたという事故じこきます。これをふせぐのが排他はいた制御せいぎょ(ロック)です。

タイムスライスによるマルチタスク

CPU 時間じかんを 10ms ごとにえて並行へいこうせる: [A][B][C][A][B][C][A][B] → 時間 →

凡例はんれいタスク
AExcel
Bブラウザ
C音楽おんがく再生さいせい

CPU は瞬間しゅんかん瞬間しゅんかんでは 1 タスクだけ実行じっこうしているが、高速こうそくわるので並行へいこうえる。

頻出ひんしゅつ:Excel と Word を同時どうじうごかせる」= マルチタスク、「複数ふくすうじん同時どうじにファイルサーバを使つかえる」= マルチユーザ。この 2 つを混同こんどうする選択肢せんたくし典型てんけいてきっかけ。

1.4 メモリ管理かんり

アプリはメモリ(RAM)じょううごきます。しかし物理ぶつりメモリはかぎりがあり、ひらいているアプリ全部ぜんぶのデータがはいりきらないこともあります。そのとき OS はディスク(SSD/HDD)の一部いちぶをメモリのわりに使つかというトリックを使つかいます。これが仮想かそう記憶きおくで、「メモリが 8GB しかない PC で、合計ごうけい 10GB ぶんのアプリをける」のはこの仕組しくみのおかげです。

用語ようご意味いみ
仮想記憶かそうきおく物理ぶつりメモリ不足ふそくおぎなうため、ディスクをメモリのように使つか
ページングぺーじんぐメモリを固定こていちょうのページ(れい: 4KB)単位たんい管理かんり
スワッピングすわっぴんぐメモリ不足ふそくにディスクとデータ交換こうかん(ページアウト/ページイン)
フラグメンテーション使用しよう解放かいほうかえすうちに、連続れんぞくした領域りょういき細切こまぎれになる現象げんしょう
ガベージコレクション使つかわなくなったメモリを自動じどう回収かいしゅうする仕組しく

仮想かそう記憶きおく副作用ふくさよう: ディスクはメモリの 1000 ばい以上いじょうおそため、スワップが頻発ひんぱつすると PC ははげしくおそくなります(「スラッシング」とばれる状態じょうたい)。メモリ増設ぞうせつで PC がはやくなるのは、スワップを発生はっせいさせずにむから。

仮想かそう記憶きおく(スワップ)の仕組しく

物理ぶつりメモリ(RAM、高速こうそく容量ようりょうしょうディスク(スワップ領域りょういき低速ていそく容量ようりょうだい
使用しようちゅう Page 1スワップアウト →退避たいひ Page 3
使用しようちゅう Page 2← スワップイン退避たいひ Page 4
退避たいひ Page 5

使つかわれていないページをディスクに退避たいひすることで、物理ぶつりメモリ以上いじょうのデータをあつかえる。ディスクは RAM の 1000 ばい以上いじょうおそいので多発たはつすると性能せいのう低下ていかスラッシング)。

っかけ:メモリがりないときディスクを使つか」は仮想かそう記憶きおく。ここで「ディスクそのものがはやくなる」と勘違かんちがいしないこと。ディスクをメモリにせているだけで、実際じっさいにはディスクアクセスが発生はっせいするのでおそい。増設ぞうせつすべきは物理ぶつりメモリ。

1.5 ユーザ管理かんりとアクセス制御せいぎょ

1 たいのコンピュータを複数ふくすうじん使つかうとき、「A さんは B さんのファイルを勝手かってられない」ようにする必要ひつようがあります。これを実現じつげんするのがユーザ管理かんりで、かくユーザに ID(アカウント)発行はっこうし、ファイルごとにアクセスけん読取よみとしょこみ実行じっこう)を設定せっていします。

用語ようご意味いみ
アカウント(ID)利用りようしゃ識別しきべつする ID。パスワードとセットで認証にんしょう
アクセス権あくせすけん読取よみと (r)・しょこみ (w)・実行じっこう (x) の操作そうさ可否かひ設定せってい
特権とっけんユーザ管理かんりしゃ(Linux の root、Windows の Administrator)。ぜん操作そうさ可能かのう
一般いっぱんユーザ自分じぶんのファイルのみ操作そうさ可能かのう
グループ複数ふくすうユーザをまとめて権限けんげん管理かんりする単位たんい

具体ぐたいれい: 会社かいしゃ共有きょうゆうファイルサーバで、「人事じんじメンバーは給与きゅうよデータをめるが、編集へんしゅうできるのは人事じんじ課長かちょうのみ」という設定せっていは、グループに読取よみとけん課長かちょう個人こじんしょこみけんけることで実現じつげんします。

っかけ: root で常時じょうじ作業さぎょうするのは危険きけん。ウイルスに感染かんせんしたとき、root 権限けんげん動作どうさしてしまうとシステム全体ぜんたいこわされる。普段ふだん一般いっぱんユーザで作業さぎょうし、必要ひつようなときだけ sudo一時いちじてき権限けんげん昇格しょうかくするのが運用うんよう常識じょうしき

2. ファイルシステム

OS が管理かんりするデータののしくみです。ディスクのうえに「フォルダとファイル」の階層かいそう構造こうぞうつくり、どこになにがあるかをパス指定していします。Windows のエクスプローラ、Mac の Finder、スマホの「ファイル」アプリは、どれもこのファイルシステムをせているだけ。ちがっても基本きほんかんがかた共通きょうつうです。

2.1 ファイルとディレクトリでぃれくとり

ディレクトリ(Windows ではフォルダ)は、ファイルを整理せいりするもの。ディレクトリのなかにさらにディレクトリをつくれるので、ルート(さい上位じょうい)から枝分えだわかれするツリーじょう階層かいそう構造こうぞうになります。ファイルの場所ばしょ指定していするには、このツリーじょう経路けいろ文字もじれつきます。これがパスです。

用語ようご意味いみ
ファイルデータの保存ほぞん単位たんい文書ぶんしょ画像がぞう・プログラムとう
ディレクトリでぃれくとり(フォルダ)ファイルを整理せいりするもの
階層かいそう構造こうぞうルート → フォルダ → サブフォルダ → ファイル
ルートディレクトリツリーのさい上位じょうい(Linux なら /、Windows なら C:\
絶対パスぜったいぱすルートからの完全かんぜん経路けいろ/home/user/docs/a.txt
相対パスそうたいぱす現在げんざい位置いち(カレントディレクトリ)からの経路けいろ./docs/a.txt
カレントディレクトリこん作業さぎょうしている場所ばしょ.(ドット)であらわ
おやディレクトリ1 つうえ..(ドットドット)であらわ

具体ぐたいれい: 現在げんざい位置いち/home/user のとき、おなじファイル /home/user/docs/a.txt絶対ぜったいパス では /home/user/docs/a.txt相対そうたいパス では docs/a.txt または ./docs/a.txtけます。さらにとなり/home/user2/memo.txt相対そうたいパスでは ../user2/memo.txtおやいちがってからりる)となります。

ファイルシステムの階層かいそう構造こうぞう(ツリー)

/                  ← ルートディレクトリ
└── home
    ├── user
    │   └── docs
    │       └── a.txt
    └── user2
        └── memo.txt

/home/user/docs/a.txt絶対ぜったいパス。現在げんざい位置いち/home/user なら docs/a.txt相対そうたいパス。となり/home/user2/memo.txt への相対そうたいパスは ../user2/memo.txt

おぼかた: 絶対ぜったいパスは「住所じゅうしょ全部ぜんぶ東京とうきょう千代田ちよだ〜)、相対そうたいパスは「ここからみぎに 3 のき。スクリプトや Web ページの画像がぞう指定してい相対そうたいパスのほうが移植いしょくしやすく、システム設定せっていファイルは絶対ぜったいパスのほうが安全あんぜん

2.2 ファイルの操作そうさ

ファイルには、作成さくせい編集へんしゅう削除さくじょ以外いがいにも重要じゅうよう運用うんよう操作そうさがあります。企業きぎょうシステムではファイルがえると事業じぎょうまるので、バックアップアクセスけんの 2 つがとく重要じゅうようです。

操作そうさ内容ないよう実例じつれい
バックアップばっくあっぷべつ場所ばしょ複製ふくせい保管ほかん障害しょうがい復旧ふっきゅう使つか毎晩まいばん 23 とき外部がいぶディスクへ自動じどうコピー
世代せだい管理かんり複数ふくすう世代せだい昨日きのう先週せんしゅう先月せんげつ)のバックアップをのこ3 世代せだい保持ほじで、誤操作ごそうさ気付きづいてもどせる
圧縮あっしゅくファイルサイズをちいさくするZIP 形式けいしき複数ふくすうファイルをまとめて送信そうしん
暗号あんごう第三者だいさんしゃめないように変換へんかん顧客こきゃく名簿めいぼ暗号あんごう USB である
アクセスけん設定せってい読取よみとしょこみ実行じっこう許可きょか指定してい経理けいりファイルは経理けいりのみ読取よみと
アーカイブ長期ちょうき保管ほかんよう複数ふくすうファイルを 1 つにまとめる過去かこプロジェクトを tar.gz保管ほかん

っかけ: バックアップたんなるコピーちがう。バックアップは「うしなわれたときにもどせる」ことが目的もくてきで、定期ていき実行じっこう世代せだい管理かんりべつ場所ばしょ保管ほかんがセット。おなじディスクに複製ふくせいしただけではディスク故障こしょう全滅ぜんめつするので、バックアップとはべない。

2.3 おも圧縮あっしゅく形式けいしき

圧縮あっしゅくには、もともどせる可逆かぎゃく圧縮あっしゅく(ZIP ひとし)と、もどせないわりにちいさくできる可逆かぎゃく圧縮あっしゅく(JPEG、MP3 ひとし)があります。文書ぶんしょ・プログラムは可逆かぎゃくでなければならず(1 バイトでもけたらうごかない)、写真しゃしん音声おんせい可逆かぎゃくでも人間にんげんにはづかないレベルで圧縮あっしゅくできます。本節ほんぶしの 4 つはすべて可逆かぎゃく圧縮あっしゅくです。

形式けいしき圧縮あっしゅく方式ほうしき用途ようと
ZIP可逆かぎゃく(lossless)Windows・Mac 標準ひょうじゅん世界せかいてき普及ふきゅう
LZH可逆かぎゃく旧型きゅうがた日本にほん普及ふきゅうしたが脆弱ぜいじゃくせい推奨すいしょう
TAR + gzip.tar.gz可逆かぎゃくUNIX けい標準ひょうじゅん。TAR がまとめやく、gzip が圧縮あっしゅく
7Z可逆かぎゃくこう圧縮あっしゅくりつ。オープンソースの 7-Zip が代表だいひょう実装じっそう

頻出ひんしゅつ:写真しゃしんは JPEG(可逆かぎゃく)、ファイルは ZIP(可逆かぎゃく」が基本きほんパターン。ZIP に文書ぶんしょ写真しゃしんぜてれても、ZIP 自体じたい全体ぜんたい可逆かぎゃく圧縮あっしゅくするので、中身なかみの JPEG は JPEG のまま保存ほぞんされる。

3. オフィスツール

オフィスツールは、ビジネス文書ぶんしょ効率こうりつよくつくるためのアプリぐん総称そうしょうです。試験しけんではひょう計算けいさんソフト出題しゅつだいおおく、とくセル参照さんしょう関数かんすう毎年まいとしかならます。おもて計算けいさんは「データに数式すうしきてる」道具どうぐで、数式すうしきのコピーにどう変化へんかするか理解りかいできていれば大半たいはん問題もんだいけます。

3.1 主要しゅようオフィスツール

種類しゅるいれい用途ようと
ワープロWord、Google ドキュメント文書ぶんしょ作成さくせい契約けいやくしょ報告ほうこくしょ
おもて計算けいさんExcel、Google スプレッドシート数値すうち計算けいさん集計しゅうけい・グラフ
プレゼンPowerPoint、Google スライド発表はっぴょう資料しりょう・スライド
データベースAccess、FileMaker簡易かんい DB(中規模ちゅうきぼデータ管理かんり
PDFAcrobat、プレビュー表示ひょうじ環境かんきょう依存いぞんしない配布はいふ形式けいしき

3.2 おもて計算けいさんソフトの基本きほん

おもて計算けいさん中心ちゅうしんセル参照さんしょうのセルのあたいしき使つかう)です。数式すうしきをコピーしたとき「コピーさきおうじて変化へんかする参照さんしょう」と「固定こていされる参照さんしょう」を使つかける必要ひつようがあり、$記号きごうでその区別くべつをつけます。

セル参照さんしょう

参照さんしょう方式ほうしきれいコピー挙動きょどう
相対そうたい参照さんしょうA1こうれつともコピーさきおうじて変化へんか
絶対ぜったい参照さんしょう$A$1こうれつとも変化へんかしない
複合ふくごう参照さんしょう$A1 / A$1れつだけ固定こてい / くだりだけ固定こてい

具体ぐたいれい: 売上うりあげひょう=B2*C2単価たんか×数量すうりょう)を D3・D4・D5 にコピーすると、相対そうたい参照さんしょうなのでそれぞれ =B3*C3=B4*C4=B5*C5自動じどう調整ちょうせいされます。一方いっぽう消費しょうひ税率ぜいりつのセル B10 をすべてのくだり参照さんしょうしたい場合ばあい=B2*C2*$B$10 のように絶対ぜったい参照さんしょうにしないと、コピーさきで B11、B12…を参照さんしょうしてエラーになります。

頻出ひんしゅつっかけ: $固定こていしるし$A$1れつくだり固定こてい絶対ぜったい参照さんしょう)、$A1れつだけ固定こていくだりはコピー変化へんか)、A$1くだりだけ固定こてい試験しけんでは「B1 セルに =A1入力にゅうりょくした数式すうしきを C2 セルにコピーするとなに表示ひょうじされるか」のような問題もんだい頻出ひんしゅつ

代表だいひょうてき関数かんすう

関数かんすうは、あらかじめ用意よういされた計算けいさん処理しょりのパッケージです。=SUM(A1:A10) のようにくと、A1 から A10 までの合計ごうけいいちはつもとめられます。関数かんすう使つかいこなせると、すうせんこうのデータも数式すうしき 1 ほん集計しゅうけいできるようになります。

関数かんすう用途ようと実例じつれい
SUM合計ごうけい=SUM(B2:B10) → B2〜B10 の合計ごうけい
AVERAGE平均へいきん=AVERAGE(C2:C10) → C れつ平均へいきん
MAX / MIN最大さいだい最小さいしょう=MAX(D2:D10)最大値さいだいち
COUNT / COUNTIF個数こすうカウント(条件じょうけんき)=COUNTIF(E2:E10,">=60") → 60 てん以上いじょう人数にんずう
IF条件じょうけん分岐ぶんき=IF(A1>=60,"合格","不合格")
VLOOKUPひょうたて方向ほうこう検索けんさく=VLOOKUP(商品コード, 商品表, 2, FALSE)商品しょうひんめい
HLOOKUPひょうよこ方向ほうこう検索けんさくVLOOKUP のよこばん
RANK順位じゅんいもとめる=RANK(A2, A$2:A$10) → A2 の順位じゅんい

VLOOKUP の具体ぐたいれい: 商品しょうひんコードひょう(A れつにコード、B れつ商品しょうひんめい、C れつ単価たんか)があるとき、べつシートで「商品しょうひんコード 1001 の単価たんかはいくら?」をもとめるなら =VLOOKUP(1001, 商品表!A:C, 3, FALSE)きます。だい 3 引数ひきすう3 は「3 れつ単価たんかれつ)をかえす」の意味いみ受注じゅちゅう伝票でんぴょう自動じどう入力にゅうりょくなどで業務ぎょうむでも頻用ひんようされます。

試験しけんでのわれかた: 「A1 のあたいが 60 以上いじょうなら『合格ごうかく』、未満みまんなら『合格ごうかく』をかえ数式すうしき」という IF 関数かんすう典型てんけい問題もんだい、「商品しょうひんコードから商品しょうひんめい自動じどう入力にゅうりょくする関数かんすう」という VLOOKUP 問題もんだい、「条件じょうけんうセルの個数こすう」という COUNTIF 問題もんだいが 3 だい定番ていばん

4. オープンソースソフトウェア(OSS)

現代げんだいの IT システムは、OSS なしにはちません。Web サーバのだい多数たすうは Linux うえうごき、Android スマホは Linux カーネルを使つかい、プログラミング言語げんごの Python・Ruby・Node.js もすべて OSS。大手おおて企業きぎょう自社じしゃ製品せいひんに OSS をんでいますが、ライセンス違反いはん訴訟そしょうになった事例じれいもあり、「タダで使つかえる」わけではなく「ルールをまもれば使つかえる」のが OSS です。

4.1 OSS の定義ていぎ

OSS(Open Source Software)は、ソースコードが公開こうかいされており、OSI(Open Source Initiative)のオープンソースの定義ていぎ(OSD)10 要件ようけんたすソフトウェア。たんに「ソースがられる」だけでは不十分ふじゅうぶんで、自由じゆう使つかえる・改変かいへんできる・さい配布はいふできることが条件じょうけんです。

主要しゅよう 4 要件ようけんぜん 10 要件ようけんのうち試験しけんわれる核心かくしん部分ぶぶん):

  1. さい配布はいふ自由じゆう有償ゆうしょう無償むしょういずれで配布はいふしても OK
  2. ソースコード公開こうかい — バイナリだけでなくソースも入手にゅうしゅできる
  3. 派生はせい作品さくひんみとめる改変かいへんさい配布はいふ可能かのう
  4. 差別さべつ禁止きんし個人こじん団体だんたい用途ようと軍事ぐんじ利用りようふくむ)で利用りよう制限せいげんしてはならない

頻出ひんしゅつ:無償むしょう(タダ)= OSS」ではない。OSS は有償ゆうしょう販売はんばいしても OK(Red Hat Enterprise Linux は有償ゆうしょうサポートきの OSS 商品しょうひん)。ぎゃくにフリーソフトでもソースが非公開ひこうかいなら OSS ではない(フリーウェアと OSS は別物べつもの)。

4.2 代表だいひょうてきな OSS

OSS はあらゆる分野ぶんや使つかわれています。日常にちじょうれているソフトのおおくも、じつは OSS。

分野ぶんやれい備考びこう
OSLinuxサーバ OS の過半数かはんすうめる
Web サーバApache HTTP ServerNginx世界せかいの Web サイトの大半たいはんささえる
データベースMySQLPostgreSQL業務ぎょうむシステムで多用たよう
ブラウザFirefox、Chromium(Chrome のコア)Chrome・Edge・Brave の基盤きばん
オフィスLibreOfficeWord/Excel 互換ごかん無料むりょうオフィス
プログラミングPythonRubyPHPNode.js主要しゅよう言語げんご処理しょりけい
コンテナDockerKubernetesクラウド運用うんよう標準ひょうじゅん技術ぎじゅつ

具体ぐたいれい: スマホで Android を使つかい、Chrome でネット検索けんさくし、オンラインショッピングをする——この一連いちれんながれでれている大半たいはんのシステム(Android の Linux カーネル、Chrome の Chromium、うらうごく Web サーバの Nginx、データベースの MySQL)がすべて OSS

4.3 おもな OSS ライセンス

OSS にはいくつかのライセンスがあり、改変かいへんした場合ばあいにソースを公開こうかいする義務ぎむがあるかどうか」分類ぶんるいされます。義務ぎむありをコピーレフト義務ぎむなしをコピーレフトびます。企業きぎょう自社じしゃ製品せいひんに OSS をむとき、このライセンスを間違まちがえると「自社じしゃソースを公開こうかいせざるをない」という重大じゅうだいなリスクがしょうじます。

ライセンス特徴とくちょう代表だいひょうれい
GPL(GNU General Public License)コピーレフト(つよし: 派生はせいぶつも GPL で公開こうかいする義務ぎむLinux カーネルかーねる
LGPLじゃくコピーレフト: ライブラリとしてリンクするだけなら公開こうかい義務ぎむなしglibc
MITコピーレフト: 著作ちょさくけん表示ひょうじのみのこせば自由じゆうNode.js、jQuery
BSDMIT にちか自由じゆうFreeBSD
Apache 2.0MIT にちかい + 特許とっきょ条項じょうこう特許とっきょ訴訟そしょうからの保護ほごAndroid、Kubernetes
ライセンス分類ぶんるい派生はせいぶつへの制約せいやく代表だいひょうれい
GPLコピーレフト(つよし派生はせいぶつも GPL で公開こうかい強制きょうせいLinux カーネル
LGPL弱コピーレフトライブラリ利用りようなら制約せいやくかるglibc
MIT / BSD非コピーレフト著作ちょさくけん表示ひょうじのみで自由じゆうNode.js、jQuery
Apache 2.0非コピーレフト + 特許とっきょ条項じょうこうMIT けい + 特許とっきょ訴訟そしょう保護ほごAndroid、Kubernetes

商用しょうようソフトに OSS を場合ばあい影響えいきょう: GPL は商用しょうよう全体ぜんたい公開こうかいよう / MIT は自社じしゃソースは非公開ひこうかい

試験しけんでの頻出ひんしゅつっかけ: GPL は派生はせいぶつにも GPL 適用てきよう強制きょうせい(コピーレフト)、MIT は著作ちょさくけん表示ひょうじだけで自由じゆう社内しゃないで OSS を改変かいへんして利用りようする場合ばあい、このちがいが商用しょうよう展開てんかい可否かひける。Apache 2.0 は MIT けい + 特許とっきょ条項じょうこうで「特許とっきょ訴訟そしょうリスクへの保護ほご」がくわわっている。

4.4 OSS 利用りようじょう留意りゅういてん

OSS は「保証ほしょう」が原則げんそく不具合ふぐあい損害そんがいても作者さくしゃ賠償ばいしょう責任せきにんはありません(ライセンス条文じょうぶんに「AS IS」=「現状げんじょうのまま」と明記めいきされています)。そのため企業きぎょう業務ぎょうむで OSS を使つかうときは、自社じしゃ脆弱ぜいじゃくせい情報じょうほうい、パッチ適用てきよう運用うんよう体制たいせいととのえる必要ひつようがあります。この運用うんようおこたると、世界せかい規模きぼ事故じこにつながります。

おも留意りゅういてん:

  • 保証ほしょう原則げんそく障害しょうがい責任せきにん利用りようがわ(AS IS 条項じょうこう
  • ライセンス遵守じゅんしゅ改変かいへんのソース公開こうかい義務ぎむ著作ちょさくけん表示ひょうじ保持ほじとう
  • 脆弱ぜいじゃくせい継続けいぞくウォッチ — CVE データベース、SBOM(Software Bill of Materials=ソフトウェア部品ぶひんひょう)で自社じしゃ製品せいひんの OSS 依存いぞん管理かんり
  • 商用しょうようサポート検討けんとう業務ぎょうむ利用りようなら有償ゆうしょうばん(Red Hat Enterprise Linux、SUSE ひとし)で保証ほしょううのも選択肢せんたくし

実例じつれい(Log4Shell 事件じけん、2021 ねん: Java の人気にんきログ出力しゅつりょくライブラリ Log4j(Apache 2.0 ライセンスの OSS)に重大じゅうだい脆弱ぜいじゃくせい発見はっけんされ、世界中せかいじゅう企業きぎょうシステムがすうにち一斉いっせいパッチ対応たいおうせまられた事件じけん自社じしゃ製品せいひんがどこで Log4j を使つかっているか把握はあくしていなかった企業きぎょうは、対応たいおうおくれて侵入しんにゅう被害ひがいけました。SBOM で依存いぞん関係かんけい管理かんりする重要じゅうようせいひろ認識にんしきされる契機けいきに。

っかけ: 「OSS は無料むりょうだからなに考えかんがえずに使つかえる」はあやまり。ライセンス違反いはんリスク脆弱ぜいじゃくせい対応たいおう責任せきにん両方りょうほう利用りようしゃりかかる。企業きぎょうが OSS を採用さいようするさいは、法務ほうむチェックセキュリティ運用うんようをセットで用意よういする必要ひつようがある。

📋 しょうまつまとめ

さい重要じゅうようポイント 10 連発れんぱつ

  1. OS の役割やくわり — プロセス・メモリ・記憶きおく入出力にゅうしゅつりょく・ユーザ・ネットワーク管理かんりの 6 つ
  2. 代表だいひょうてき OS の系統けいとう — Windows / UNIX けい(macOS・iOS)/ Linux けい(Android)
  3. マルチタスク = タイムスライスで並行へいこうせる、マルチユーザ = 同時どうじ利用りよう
  4. 仮想かそう記憶きおく = ディスクをメモリわりに使つかおそくなる副作用ふくさようあり
  5. 階層かいそうがたファイルシステム絶対ぜったいパス vs 相対そうたいパス、. ..
  6. バックアップは「べつ場所ばしょ定期ていき世代せだいたんなるコピーと区別くべつ
  7. セル参照さんしょう$固定こていしるし$A$1絶対ぜったい / $A1れつ固定こてい / A$1くだり固定こてい
  8. VLOOKUP = たて方向ほうこうおもて検索けんさく、IF = 条件じょうけん分岐ぶんき、COUNTIF = 条件じょうけん個数こすう
  9. GPL(コピーレフト)= 派生はせいぶつ公開こうかい義務ぎむMIT(コピーレフト)= 自由じゆう
  10. OSS は保証ほしょう、Log4Shell のような事故じこそなえ SBOM で管理かんり

出題しゅつだい傾向けいこうのコツ

  • OS は「シナリオ → 機能きのうめい」の判別はんべつ中心ちゅうしん。「USB みで自動じどう認識にんしき」→ プラグアンドプレイ、ひとし
  • ファイルパスは相対そうたいパスの計算けいさん..おやがる)が頻出ひんしゅつ
  • おもて計算けいさんセル参照さんしょうのコピー挙動きょどう頻出ひんしゅつ$位置いちうごじくわる
  • OSS ライセンスは「商用しょうようソフトにめるか / 自社じしゃソースを公開こうかいせずにむか」という観点かんてん整理せいりする

出典しゅってんシラバス: ITパスポート試験しけんシラバス Ver.6.5(2026ねん1つき・IPA公開こうかい

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