数検4級
式の計算 — 単項式・多項式の四則と等式変形
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この章で学ぶこと
中2 で学ぶ 式の計算 を学びます。 文字が 2 種類以上になり、 次数の高い項も出てきます。 一次 (計算技能) で確実に点をとるためにも、 ここをしっかり固めましょう。
- 多項式のたし算・ひき算 (同類項をまとめる)
- 単項式のかけ算・わり算
- 式の値の求め方
- 等式変形 (ある文字について解く)
ポイント: いちばんの注意点は 符号 (+ と -) と 同類項のまとめ方 です。 文字の部分が同じ項だけをまとめられることを忘れないようにしましょう。
1. 多項式のたし算・ひき算
文字の部分が同じ項 (同類項) どうしをまとめます。
例題: (3x+2y)−(x−5y) を計算せよ。
(3x+2y)−(x−5y)=3x+2y−x+5y=2x+7y
検算: x=1, y=1 を代入。 もとの式=(3+2)−(1−5)=5−(−4)=9、 答えの式=2+7=9。 一致する。
大事: カッコの前が − のとき、 カッコをはずすと 中の符号がすべて反対 になります。 −(x−5y)=−x+5y。 ここが最大のミスポイントです。
2. 単項式のかけ算・わり算
数どうし、 文字どうしを分けて計算します。 同じ文字の積は指数をたします。
例題: 3a2b×(−2ab) を計算せよ。
3a2b×(−2ab)=3×(−2)×a2×a×b×b=−6a3b2
検算: a=1, b=1 でもとの式=3×(−2)=−6、 答え =−6。 一致。
例題: 8x2y÷4xy を計算せよ。
8x2y÷4xy=4xy8x2y=2x
検算: 2x×4xy=8x2y。 もとにもどる。 正しい。
例題 (3 つの計算): 6ab2×2a÷3b を計算せよ。
6ab2×2a÷3b=3b6ab2×2a=3b12a2b2=4a2b
検算: a=1, b=1 でもと =6×2÷3=4、 答え =4。 一致する。
3. 式の値
式に数を代入して値を求めます。 先に式を簡単にしてから代入すると計算がらくになります。
例題: a=3, b=−2 のとき、 2a+3b の値を求めよ。
2×3+3×(−2)=6−6=0
検算: 2a=6、 3b=−6、 和は 0。 正しい。
例題: x=−1 のとき、 5x−2−(3x−4) の値を求めよ。
先に簡単にすると 5x−2−3x+4=2x+2。 ここに x=−1 を代入。
2×(−1)+2=−2+2=0
検算: 簡単にせず代入しても 5×(−1)−2−(3×(−1)−4)=−5−2−(−7)=−7+7=0。 一致する。
大事: 負の数を代入するときは必ず カッコをつけて から代入します。 3x に x=−2 を入れるときは 3×(−2)=−6。 符号のミスをふせげます。
4. 等式変形 (ある文字について解く)
等式変形とは、 等式を 「(ある文字) = ……」 の形に変えることです。 方程式を解くのと同じ考え方を使います。
例題: ℓ=2(a+b) を b について解け。
両辺を 2 で割って 2ℓ=a+b。 a を移項して、
b=2ℓ−a
検算: 求めた式の右辺を 2(a+b) にもどすと 2(a+2ℓ−a)=2×2ℓ=ℓ。 もとの等式にもどる。 正しい。
例題: S=21ah を h について解け。
両辺を 2倍して 2S=ah。 両辺を a で割って、
h=a2S
検算: 21a×a2S=21×2S=S。 もとの式にもどる。 正しい。
ポイント: 等式変形は 「解きたい文字以外を反対側へ移す」 のが基本。 移項では符号が反対に、 両辺を同じ数で割ったりかけたりするときは すべての項 に同じことをします。
どう問われるか
- 一次では 「3(2x−y)−2(x−3y) を計算せよ」 のような 多項式の計算 や、 「6a2b÷2a を計算せよ」 のような 単項式の乗除 が頻出。
- 二次では 「面積の公式を高さについて解け」 のような 等式変形 が、 文章題の途中で必要になります。
よくまちがえるところ
式の計算で落とす点は、 ほとんどが 符号 と 同類項の見分け です。
| まちがい | 例 | 直し方 |
|---|
| マイナスのカッコをはずすとき後ろの項の符号を変えない | (3x + 2y) - (x - 5y) = 3x + 2y - x - 5y とする | カッコの中の全部の項の符号を反対にする |
| 同類項でないものをまとめる | 3x + 2y = 5xy とする | 文字の部分が完全に同じ項だけをまとめる |
| 文字のかけ算で指数をたさずにかける | a² × a = a² や a⁶ とする | 同じ文字の積は指数をたす (a² × a = a³) |
| 等式変形で一部の項だけ割る | 2S = ah から h = 2S - a とする | 割り算は移項ではない。 両辺全体を a で割る |
いちばん多いのは マイナスのカッコはずし です。 -(x - 5y) の中には x と -5y の 2 つの項があり、 どちらも符号が反対になって -x + 5y になります。 後ろの項をそのまま写してしまうミスが本当に多いので、 カッコの前がマイナスのときは、 いったん各項に -1 をかけると書いてから進めると安全です。
たしかめ方
答えが出たら、 つぎの手順で 30 秒だけ検算します。
| 順番 | やること | 例 |
|---|
| 1 | x = 1、 y = 1 など簡単な数を決める | x = 1, y = 1 |
| 2 | もとの式に代入して値を出す | (3 + 2) - (1 - 5) = 9 |
| 3 | 答えの式に同じ数を代入して値を出す | 2 + 7 = 9 |
| 4 | 2 つが一致するか見る | 一致するので正しい |
わり算の答えは、 かけ算にもどす ほうが速いです。 8x²y ÷ 4xy = 2x なら、 2x × 4xy = 8x²y ともとにもどるので正しいと分かります。 等式変形も同じで、 求めた式をもとの等式に代入して、 左辺と右辺が同じになるかを見ます。
大事: 検算に x = 0 を選ぶと、 x のついた項が全部消えてしまい、 まちがいを見のがします。 x = 1 や x = 2 のように、 0 以外の小さい数を使いましょう。
自分でチェック
- カッコの前がマイナスのとき、 中の全部の項の符号を反対にできる
- 同類項かどうかを文字の部分で判断できる
- 同じ文字の積は指数をたすと言える
- 負の数はカッコをつけて代入できる
- 等式変形で、 両辺全体に同じ操作をすることを守れる
まとめ
- 多項式の加減は同類項をまとめる (− のカッコは符号が反対)
- 単項式の乗除は数・文字を分けて、 同じ文字は指数をたす
- 式の値は先に簡単にしてから、 負の数はカッコをつけて代入
- 等式変形は解きたい文字以外を反対側へ
次章では、 中2 の重要単元 連立方程式 を学びます。