この章で学ぶこと
仕上げとして、 中2 で学ぶ データの分布 (四分位数・箱ひげ図) と、 二次 (数理技能) で出る文章題・証明・規則性のコツを練習します。
- 四分位数と四分位範囲
- 箱ひげ図の読みとり
- 二次の文章題・証明の進め方
- 規則性 (特有問題)
ポイント: 二次の問題は 「わからないものを文字でおく → 関係を式にする → 解く → 答えが条件に合うか確認」 の流れ。 証明は仮定・根拠・結論をていねいに書きます。
1. 四分位数と四分位範囲
データを小さい順に並べ、 4 等分する位置の値を 四分位数 といいます。 小さいほうから 第1四分位数Q1、 第2四分位数 (= 中央値) Q2、 第3四分位数Q3。 Q3−Q1 を 四分位範囲 といいます。
例題: 7個のデータ 3,5,6,8,11,12,14 の四分位数と四分位範囲を求めよ。
データはすでに小さい順。 まん中 (4 番目) が Q2=8。 下半分3,5,6 のまん中Q1=5、 上半分11,12,14 のまん中Q3=12。
Q3−Q1=12−5=7
検算: Q1=5, Q2=8, Q3=12 は小さい順に並んでおり整合。 四分位範囲は 12−5=7。 正しい。
大事: 四分位数を求めるときは、 まず 小さい順に並べる こと。 並べずに計算すると、 まったくちがう値になってしまいます。
2. 箱ひげ図
箱ひげ図は、 データの散らばりを 5 つの数 (最小値・Q1・Q2・Q3・最大値) で表す図です。 箱の左はし =Q1、 箱の中の線=Q2 (中央値)、 箱の右はし =Q3、 ひげの両はしが最小値・最大値です。
| 読みとる値 | 図のどこか |
|---|
| 最小値 | 左のひげのはし |
| 第1四分位数Q1 | 箱の左はし |
| 中央値Q2 | 箱の中の線 |
| 第3四分位数Q3 | 箱の右はし |
| 最大値 | 右のひげのはし |
ポイント: 箱ひげ図では、 箱の横はば が四分位範囲を表します。 箱が広いほどまん中あたりのデータが散らばっている、 と読みとれます。
3. 二次の文章題
第3章の連立方程式や第4章の一次関数を、 文章から立式して使います。
例題: 大小 2 つの数があり、 和は 50、 大きい数は小さい数の 4倍より 5小さい。 この 2 つの数を求めよ。
小さい数を x、 大きい数を y とおく。
{x+y=50y=4x−5
下の式を上に代入 (代入法) する。
x+(4x−5)=50⇒5x−5=50⇒5x=55⇒x=11
y=4×11−5=44−5=39。
検算: 11+39=50 (∘)、 4×11−5=39 (∘)。 小さい数11、 大きい数39。
大事: 二次は とちゅうの式 も大切です。 何を x, y とおいたか、 どんな式を立てたかをていねいに書くと、 部分点も得やすくなります。
4. 規則性 (特有問題)
数や図形があるきまりで並ぶとき、 n番目を式で表す問題です。 数検でよく出る特有のタイプ。
例題: ご石を正方形のふちにそって並べる。 1 辺に 2個で 4個、 1 辺に 3個で 8個、 1 辺に 4個で 12個 ……。 1 辺に n個並べるとき、 必要なご石の数を n の式で表せ。
| 1 辺の個数 | 2 | 3 | 4 | 5 |
|---|
| ご石の数 | 4 | 8 | 12 | 16 |
1 ふえるごとに 4個ずつふえているので、 公差4。 1辺2個のとき 4個なので、
4+4(n−2)=4n−4 (個)
検算: n=2 で 8−4=4 (∘)、 n=4 で 16−4=12 (∘)、 n=5 で 16 (∘)。 すべて表と一致。 正しい。
ポイント: 規則性は 「いくつずつふえるか (差)」 を見つける のが第一歩。 差が一定なら (差)×n+(調整) の形になります。 必ず小さい n で検算しましょう。
どう問われるか
- 一次では 「データの四分位数・四分位範囲」 「箱ひげ図の読みとり」 が出ます。
- 二次では 「連立方程式・一次関数の文章題」 「三角形の合同の証明」 「規則性の一般化」 など、 これまでの章を組み合わせる問題が問われます。
まとめ
- 四分位数は小さい順に並べてから (Q1<Q2<Q3)
- 四分位範囲 =Q3−Q1、 箱ひげ図の箱のはばで読める
- 二次の文章題は 「文字でおく →立式→解く →確認」
- 規則性は 「差」 を見つけて n の式にし、 小さい n で検算
これで数検4級の教材はひと通り終わりです。 各章の例題をくりかえし解き、 一問一答や問題集で力を確かめましょう。
※ 「数検」「実用数学技能検定」 は公益財団法人日本数学検定協会の登録商標です。 この教材は非公式の学習教材であり、 合格を保証するものではありません。