対句ついく
形や意味が対になる二つの句を並べる表現技法。 リズムと印象を強める。
形や意味が対になる二つの句を並べる表現技法。 リズムと印象を強める。
対句(ついく)とは、形や意味が対(つい)になる二つの句を、並べて表す表現技法です。組み立てをそろえて並べることで、リズムが生まれ、ちがいや美しさがきわだちます。漢詩や和歌でよく使われます。
| もとの句 | 対になる句 |
|---|---|
| 頭(こうべ)を挙げて山月を望み | 頭を低(た)れて故郷を思う |
| 春は花 | 秋は月 |
| 山は高く | 海は深し |
たとえば李白(りはく)の漢詩静夜思では、「頭を挙げて月を望む」と「頭を下げて故郷を思う」という、上下の動きが対になった対句が使われています。同じ形をくり返すことで、印象が強く心に残ります。
テストでは 「対句が使われている部分をぬき出しなさい」「その効果を答えなさい」と問われます。形がそろって意味が対になっていれば対句、効果は「リズムを生み、印象を強める」と覚えましょう。
対句とは、構造や意味が対になる二つの語句を、形をそろえて並べる表現技法です。リズムを生み、二つのものを引き立て合わせる効果があります。
| 例 | 対になっているもの |
|---|---|
| 山は青く、海は深し | 山↔海/青く↔深し |
| 春は花、秋は月 | 春↔秋/花↔月 |
| 国破れて山河在り | 国↔山河/破れて↔在り |
杜甫「春望」の「国破れて山河在り」は、「国(人の世)」と「山河(自然)」、「破れて」と「在り」を対にして、変わってしまった人事と変わらぬ自然の対比を鮮やかに描いた名句です。対句は漢詩の中心的な技法であり、短歌や詩でも用いられます。語の数や品詞、組み立てがきちんとそろっている点が、ただ言葉を並べただけのものとの違いです。
試験では 「対句が使われている部分を抜き出せ」「対になる語を答えよ」が頻出。語数・組み立てがそろい、意味が対応している二つの句を探すとよい。
対句(ついく)は、2つの句を、文法構造・品詞・意味の上で対応させる修辞技法です。律詩の頷聯(3・4句)と頚聯(5・6句)では、必ず対句にするのが規則です。
杜甫「春望」の頷聯を例にすると、句の各部分がきれいに対応しています。
| 上の句 | 感 | 時 | 花 | 濺涙 |
|---|---|---|---|---|
| 下の句 | 恨 | 別 | 鳥 | 驚心 |
「感時花濺涙/恨別鳥驚心(時に感じては花にも涙を濺ぎ、別れを恨んでは鳥にも心を驚かす)」では、「感/恨」(動詞)、「時/別」(名詞)、「花/鳥」(名詞)、「濺涙/驚心」(動詞句)が一字ずつ対応しています。
試験では 律詩で「対句になっている聯はどこか」を問う設問が定番(答え=頷聯・頚聯)。語と語が品詞・意味で対応しているかを具体的に指摘させることもある。