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この章では、 6 年生の漢字 191 字のうち前半 96 字 と、 同じ訓や同じ音を持つ漢字を文脈に合わせて書き分ける力を学びます。
この章でできるようになること:
ポイント: 6 年生の漢字学習は、 字を覚えるだけでなく、 文脈から適切な字を選ぶ段階に入ります。 「同じ読みだけど意味がちがう」 漢字の書き分けが中心です。
同訓異字 とは、 同じ 訓読み を持つけれど、 意味や使い方がちがう漢字 のことです。 まず代表例を見てみましょう。
| 漢字 | 意味 | れい |
|---|---|---|
| 図る | 計画する・くわだてる | 解決を図る/合理化を図る |
| 計る | 時間・数をかぞえる | 時間を計る/タイミングを計る |
| 測る | 長さ・深さをしらべる | 距離を測る/水深を測る |
| 量る | 重さ・かさをしらべる | 体重を量る/米の量を量る |
| 諮る | 相談する | 委員会に諮る |
| 謀る | たくらむ・だます | 暗殺を謀る/計略を謀る |
やってみよう: 「タイムを ___ る」 に入るのはどれ? 答えは 「計」。 時間をかぞえる場面だからです。
| 漢字 | 意味 | れい |
|---|---|---|
| 厚い | 物の幅・心の深さ | 厚い本/厚い友情/手厚い |
| 熱い | 温度が高い(物) | 熱いお湯/熱い視線 |
| 暑い | 気温が高い(季節・天気) | 暑い夏/蒸し暑い |
「あついコーヒー」 は 「熱い」、 「あつい夏」 は 「暑い」、 「あつい雲」 は 「厚い」。 何があついのか を考えると選びやすくなります。
| 漢字 | 意味 | れい |
|---|---|---|
| 取る | 手でつかむ・受け取る | 手に取る/資格を取る |
| 採る | えらび出す・採用する | 新人を採る/きのこを採る |
| 捕る | つかまえる(動物など) | 魚を捕る/犯人を捕る |
| 執る | 仕事をおこなう | 事務を執る/指揮を執る |
| 撮る | カメラでうつす | 写真を撮る/動画を撮る |
| 訓 | 漢字と使い分け |
|---|---|
| つくる | 作る(一般)/造る(大きなもの・酒)/創る(新しいもの・芸術) |
| あらわす | 表す(気持ち・図)/現す(姿・本性)/著す(本を書く) |
| うつす | 写す(書き取る・写真)/映す(光・鏡)/移す(場所をかえる) |
| あう | 会う(人と)/合う(一致する)/遭う(事故などに) |
注意:同訓異字を迷ったときは、 その漢字だけでできた熟語 を思い出すと意味がはっきりします。 「測」 なら 「測定」、 「量」 なら 「分量」、 「計」 なら 「計算」。
同音異義語 は 同じ 音読み を持つけれど、 意味がまったくちがう熟語 のこと。 文脈で区別します。
| 漢字 | 意味 | れい |
|---|---|---|
| 公園 | 散歩・遊びの公共の場所 | 駅前の公園 |
| 公演 | 観客の前で演じる | 楽団の公演 |
| 講演 | 大勢の前で話をする | 学者の講演会 |
| 後援 | うしろから応援する | 大会を後援する |
| 漢字 | 意味 | れい |
|---|---|---|
| 以外 | それをのぞいて | わたし以外の人 |
| 意外 | 思っていたより | 意外な結果 |
「家族 ___ は来ない」 の場合は 「以外」(除く意味)。 「___ にやさしい」 の場合は 「意外」(思ったとちがう意味)。
| 読み | 書き分け |
|---|---|
| かんしん | 関心(興味)/感心(ほめる気持ち)/歓心(よろこび)/寒心(おそろしい気持ち) |
| たいしょう | 対象(目あて)/対称(つり合い)/対照(くらべる)/大将(軍の長) |
| ほしょう | 保証(確かめる)/保障(守る)/補償(つぐなう) |
| しよう | 使用(つかう)/私用(個人のこと)/仕様(やり方) |
| きかん | 期間(時期)/機関(しくみ)/器官(体の部分)/帰還(帰る) |
| いこう | 以降(あと)/意向(考え)/移行(うつる) |
やってみよう: 「環境 ___ のこうか」 — この 「こうか」 は 「効果」(ききめ)。 ほかに 「校歌」「降下」「硬貨」 などあります。
抽象概念や社会に関わる漢字が 6 年生で多く増えます。
| 漢字 | 音 | 訓 | れい |
|---|---|---|---|
| 域 | イキ | — | 地域・領域・区域 |
| 宇 | ウ | — | 宇宙・気宇 |
| 宙 | チュウ | — | 宇宙・宙に浮く |
| 庁 | チョウ | — | 県庁・気象庁 |
| 郷 | キョウ・ゴウ | さと | 郷里・故郷 |
| 干 | カン | ほ-す | 干潮・干物・干渉 |
| 潮 | チョウ | しお | 潮流・干潮 |
| 砂 | サ | すな | 砂浜・砂糖 |
| 源 | ゲン | みなもと | 源流・資源 |
| 層 | ソウ | — | 地層・階層 |
| 沿 | エン | そ-う | 沿岸・沿革 |
| 革 | カク | かわ | 革命・改革 |
| 閣 | カク | — | 内閣・閣議 |
| 株 | — | かぶ | 株式・切り株 |
| 看 | カン | — | 看護・看板 |
| 簡 | カン | — | 簡単・書簡 |
| 危 | キ | あぶ-ない | 危険・危機 |
| 揮 | キ | — | 発揮・指揮 |
| 貴 | キ | とうと-い | 貴重・高貴 |
| 疑 | ギ | うたが-う | 疑問・容疑 |
| 吸 | キュウ | す-う | 呼吸・吸収 |
| 供 | キョウ | そな-える | 提供・供物 |
| 胸 | キョウ | むね | 胸囲・度胸 |
| 勤 | キン | つと-める | 勤務・勤労 |
| 筋 | キン | すじ | 筋肉・筋道 |
| 系 | ケイ | — | 系統・体系 |
| 敬 | ケイ | うやま-う | 尊敬・敬意 |
| 警 | ケイ | — | 警察・警告 |
| 劇 | ゲキ | — | 劇場・喜劇 |
| 激 | ゲキ | はげ-しい | 激流・感激 |
| 穴 | — | あな | 穴ぐら・穴居 |
| 絹 | ケン | きぬ | 絹糸・絹織物 |
| 権 | ケン | — | 権利・人権 |
| 憲 | ケン | — | 憲法・立憲 |
やってみよう: 「人 ___ 」 に 「権」 を入れると 「人権」。 6 年生ではこうした 社会・公民 に関わる漢字が急に増えます。
| 漢字 | 音 | 訓 | れい |
|---|---|---|---|
| 異 | イ | こと-なる | 異議・異常 |
| 遺 | イ | — | 遺産・遺言 |
| 延 | エン | の-びる | 延長・延期 |
| 我 | ガ | われ | 我慢・自我 |
| 灰 | カイ | はい | 灰色・石灰 |
| 拡 | カク | — | 拡大・拡張 |
| 割 | カツ | わ-る | 割合・分割 |
| 巻 | カン | ま-く | 巻物・絵巻 |
| 机 | キ | つくえ | 机上の空論 |
| 源 | ゲン | みなもと | 源泉・資源 |
| 厳 | ゲン | きび-しい | 厳格・厳粛 |
| 己 | コ・キ | おのれ | 自己・利己 |
| 呼 | コ | よ-ぶ | 呼吸・呼応 |
| 誤 | ゴ | あやま-る | 誤解・誤り |
| 后 | コウ | — | 皇后・午後 |
| 孝 | コウ | — | 親孝行・忠孝 |
| 皇 | コウ・オウ | — | 天皇・皇室 |
| 紅 | コウ | べに | 紅葉・口紅 |
| 降 | コウ | お-りる | 降車・降水 |
| 鋼 | コウ | はがね | 鋼鉄・製鋼 |
| 刻 | コク | きざ-む | 時刻・彫刻 |
| 穀 | コク | — | 穀物・五穀 |
| 骨 | コツ | ほね | 骨格・骨折 |
| 困 | コン | こま-る | 困難・貧困 |
| 座 | ザ | すわ-る | 座席・座談 |
| 済 | サイ | す-む | 経済・救済 |
| 裁 | サイ | た-つ・さば-く | 裁判・洋裁 |
| 策 | サク | — | 政策・対策 |
| 蚕 | サン | かいこ | 養蚕・蚕室 |
| 至 | シ | いた-る | 至急・夏至 |
| 私 | シ | わたくし | 私立・公私 |
| 姿 | シ | すがた | 姿勢・容姿 |
| 視 | シ | — | 視点・無視 |
| 詞 | シ | — | 歌詞・名詞 |
| 誌 | シ | — | 雑誌・日誌 |
| 磁 | ジ | — | 磁石・磁器 |
| 射 | シャ | い-る | 射的・反射 |
| 樹 | ジュ | — | 樹木・樹立 |
| 収 | シュウ | おさ-める | 収入・収集 |
| 宗 | シュウ・ソウ | — | 宗教・宗派 |
| 就 | シュウ | つ-く | 就任・就職 |
| 衆 | シュウ | — | 大衆・衆議 |
| 従 | ジュウ | したが-う | 服従・従来 |
| 縦 | ジュウ | たて | 縦書き・縦横 |
| 縮 | シュク | ちぢ-む | 縮小・短縮 |
| 熟 | ジュク | う-れる | 成熟・熟読 |
| 似た漢字 | ちがい | れい |
|---|---|---|
| 視と規 | 「見」 か 「夫」 が形声の音符 | 視点・規則 |
| 裁と栽 | 中が 「衣」 か 「木」 か | 裁判・栽培 |
| 障と章 | 部首が 「阝」 かないか | 障害・文章 |
| 灰と炭 | 上が 「ナ」 か 「山」 か | 灰色・木炭 |
| 巻と券 | 下が 「己」 か 「刀」 か | 巻物・乗車券 |
似た字は 部首と中のパーツ をそろえて覚えると、 書きまちがいが減ります。
中学で本格的に学ぶ 行書 への入口を体験しましょう。 行書 は 点画がつながって流れるように書く書き方 で、 楷書よりも速く書けるのが特ちょうです。
| 楷書(はっきり書く) | 行書(流れるように書く) |
|---|---|
| 一画ずつはっきり止める | 点画がつながる |
| 角が直角 | 角が丸みをおびる |
| 字形が整っている | 字形が少し変わる |
たとえば 「林」 のような字は、 楷書では木へんと木をきちんと分けて書きますが、 行書では 横画をつなげて流れるように書きます。 中学で詳しく練習しますので、 今は 「楷書とはちがう」 と知っておくだけで十分です。
目的に合わせて筆記具を選ぶ力も 6 年生の書写の学習です。
| 筆記具 | 向く場面 |
|---|---|
| えん筆 | 学習・書き直しが多い場面 |
| シャープペンシル | 細く一定の太さで書く |
| サインペン | 濃く目立つ字、 ポスター |
| 筆ペン | 改まった手紙、 のし袋 |
| ボールペン | 公式な書類、 消えない字 |
次の Ch2 では 後半 95 字 と 教育漢字 1026 字のまとめ を学びます。
書き順を見るとき: 上の図は KanjiVG (CC BY-SA 3.0、 言語学者監修) を使って正しい書き順を表示しています。