この章ではリスニングの攻略法を学びます。2級のリスニングは2つの部に分かれ、会話や説明文が準2級より長く、内容も社会的になります。先読みと聞くポイントの絞り込みを身につければ、得点を安定させられます。
この章で学ぶこと
- リスニングの2つの部(会話の内容一致・文の内容一致)の形式
- 各部の解き方
- 選択肢を先読みして、聞くポイントを絞るコツ
- 疑問詞・数・時間・理由の聞き取り
- 説明文の流れの追い方
- 放送は1回だけという前提での集中のしかたと、日々の練習法
ポイント: リスニングは「全部を聞き取る」のではなく、「設問が問う情報に集中して聞く」のがコツです。選択肢を先に読んでおけば、何を待ち構えればよいかが分かります。これは2級でいちばん大切な技術です。
リスニングの全体像
2級のリスニングは、次の2つの部から成ります(放送は1回)。
| 部 | 形式 | 何を聞く? | 選択肢 |
|---|
| 第1部 | 会話の内容一致選択 | 会話を聞き、内容についての質問に答える | 問題用紙にある |
| 第2部 | 文の内容一致選択 | 英文(説明・評論・アナウンス)の内容に合うものを選ぶ | 問題用紙にある |
どちらも選択肢が問題用紙に印刷されているので、先読みが非常に有効です。
注意: 形式(部の数・問題数など)は年度により見直されることがあります。最新の正確な情報は必ず英検の公式サイトで確認してください。 本章は解き方のコツをつかむための説明です。
第1部:会話の内容一致選択
2人の会話(少し長め)を聞き、そのあとの質問に答えます。選択肢は問題用紙にあります。
解き方のコツ:
- 会話が始まる前に選択肢を先読みし、何が問われそうかを予想する(人物の行動・場所・時間・理由など)。
- 会話中の数・時間・場所・理由・これからの予定に注意して聞く。
- 質問は会話のあとに流れる。質問の疑問詞(What / Why / Where / When / How)を聞き取ってから答えを選ぶ。
例(オリジナル): 「A: Shall we meet at six? B: Well, the movie starts at seven, so let's meet at six thirty.」のあと「What time will they meet?」と問われたら、最終的に合意した six thirty が正解です。最初に出た six はまぎらわしい情報(ひっかけ)です。
注意: 会話には、正解とは違うまぎらわしい情報(最初の提案・別の数字)が混ざります。「最終的にどうなったか」「質問が何を聞いているか」を正確にとらえましょう。
第2部:文の内容一致選択
短めの英文(人物・歴史・科学・お知らせ・アナウンスなどの説明文)を聞き、内容に合う選択肢を選びます。選択肢は問題用紙にあります。
解き方のコツ:
- 選択肢を先読みし、話のテーマと、聞き取るべき情報を予想する。
- 1〜2文目(書き出し)で何の話かをつかむ。
- 説明文では順番(first / then / after that / finally)や理由(because / so)、数・時間がよく問われる。
- 設問の疑問詞をとらえ、その情報が流れてくるのを待ち受ける。
ポイント: 第2部は説明文なので、話の流れが決まっています。先読みした選択肢を頭に置き、「この情報が来たら答えだ」と待ち受ける感覚で聞きましょう。第7章のパラグラフリーディングと同じく、話の主題と流れを意識すると聞き取りやすくなります。
先読みのテクニック
第1部・第2部ともに、選択肢の先読みが得点を大きく左右します。
- 選択肢に共通する語から、話のテーマを予想する。
- 選択肢が時間・場所・数字なら、放送中の数・固有名詞に集中する。
- 選択肢が「理由」を表す文なら、放送中の because / so / that's why に注意する。
- 選択肢が「これからの行動」なら、放送中の will / be going to / plan to に注意する。
ポイント: 1問の放送が終わったら、すぐに次の問題の選択肢を先読みします。1問に引きずられて次の先読みを逃すと、連鎖して失点します。「終わったら次へ」と気持ちを切りかえましょう。
聞き取りで差がつくポイント
| 聞き取る対象 | 注意点 |
|---|
| 疑問詞 | What / Where / When / Why / How / Which を取り違えない |
| 数・時間 | thirteen(13)と thirty(30)など似た音に注意 |
| 否定 | not / never / no / hardly を聞き逃すと意味が逆になる |
| つなぎ語 | but / however(逆接), because / so(理由・結果)が答えの手がかり |
| 言いかえ | 選択肢は本文の表現を言いかえていることが多い |
注意: 「13(thirteen)」と「30(thirty)」、「15(fifteen)」と「50(fifty)」は音が似ています。アクセントの位置(thirTEEN は後ろ、THIRty は前)で聞き分ける練習をしておきましょう。また、正解の選択肢は放送の表現を言いかえていることが多い点も、リーディングと同じです。
ふだんの練習法
- 音読: 文法章や長文の英文を声に出して読むと、英語の音とリズムに慣れ、聞き取りやすくなる。
- 数・時間の聞き取り練習: 似た音(13/30 など)を繰り返し聞いて区別する。
- シャドーイング: 流れる音声を少し遅れて口まねすると、速い英語にも耳がついていく。
- ディクテーション: 短い英文を聞いて書き取ると、聞き逃しやすい音(語尾・前置詞)に気づける。
ポイント: リスニングは「耳の慣れ」がものを言います。短時間でも毎日英語の音にふれることが、いちばんの近道です。音読は話す力にも効くので一石二鳥です。
まとめ
- リスニングは2つの部:第1部(会話の内容一致)・第2部(文の内容一致)。放送は1回。
- どちらも選択肢が問題用紙にあるので、先読みが非常に有効。
- 第1部の会話は、最終的にどうなったかをとらえる(最初の提案などのひっかけに注意)。
- 第2部の説明文は、話の流れ(順番・理由・数)を追い、設問の疑問詞に対応する情報を待ち受ける。
- 疑問詞・数(13/30 など)・否定・つなぎ語・言いかえを正確にとらえる。1問終わったらすぐ次の選択肢を先読みする。
ポイント: リスニングは、文法・単語の土台 + 先読みの技術 + 耳の慣れで伸びます。この教材の文法章・単語帳と合わせて、毎日少しずつ英語の音にふれましょう。形式は本番前に公式サイトで必ず確認してください。