この章では関係詞の発展を学びます。準2級までで学んだ関係代名詞・関係副詞をさらに広げ、前置詞 + 関係代名詞、コンマで区切る非制限用法、whatever などの複合関係詞を扱います。論理的な長文を正確に読むための、重要な文法です。
この章で学ぶこと
- 前置詞 + 関係代名詞(the house in which I live = where I live)
- 関係詞の非制限用法(コンマつきの , who / , which で補足説明する)
- 制限用法(限定用法)との違い
- 複合関係詞(whatever / whoever / whichever / however / whenever / wherever)
ポイント: この章のカギは3つです。①前置詞は関係代名詞の前にも置ける、②コンマがつくと「補足説明」(非制限用法)になる、③-ever がつくと「〜するものは何でも」のような意味になる。一つずつ整理しましょう。
前置詞 + 関係代名詞
関係代名詞が前置詞の目的語になるとき、前置詞は文末に残すか、関係代名詞の前に置くかのどちらかになります。改まった文では前に置きます。
- This is the house. + I live in the house. → This is the house which I live in.(くだけた形)
- → This is the house in which I live.(改まった形)
前置詞を前に置くときは、関係代名詞はwhich / whomを使い、that は使えません。
| 形 | 例 |
|---|
| 前置詞が文末(くだけた) | the company which I work for |
| 前置詞 + 関係代名詞(改まった) | the company for which I work |
| 人の場合 | the woman with whom I spoke |
- The way in which he solved the problem was clever.(彼がその問題を解決した方法は巧みだった。)= the way how … の代わりに使える
- She is the person on whom I can always rely.(彼女は私がいつも頼れる人だ。)
注意: 前置詞を関係代名詞の前に置くとき、that は使えません(in that ✕)。また「前置詞 + which」は、関係副詞 where / when などに置きかえられることが多いです(the house in which = the house where)。
非制限用法(コンマつきの関係詞)
非制限用法は、関係詞の前にコンマ(, )を置く用法です。先行詞を限定するのではなく、先行詞についての補足説明をつけ加えます。
- 制限用法: I have a sister who lives in Tokyo.(東京に住んでいる姉がいる。)← 姉が複数いて、そのうち東京の姉
- 非制限用法: I have a sister, who lives in Tokyo.(姉が1人いて、その姉は東京に住んでいる。)← 姉は1人で、補足説明
非制限用法は「そして/というのも/なお」のように、後ろから情報をつけ足す感覚です。
- My father, who is a doctor, works at this hospital.(私の父は医者で、この病院で働いている。)
- He passed the exam, which made his parents happy.(彼は試験に合格し、そのことが両親を喜ばせた。)
最後の例のように、which が前の文の内容全体を受けることもあります。
注意: 非制限用法ではthat は使えません(, that ✕)。また、コンマがあるかないかで意味が変わります。コンマつきは「補足」、コンマなしは「限定(どれかを絞る)」です。
制限用法と非制限用法の違い
| 制限用法(コンマなし) | 非制限用法(コンマあり) |
|---|
| はたらき | 先行詞を限定する(どれ?を絞る) | 先行詞に補足説明を加える |
| that | 使える | 使えない |
| 訳し方 | 前から「〜する(名詞)」 | 後ろから「そして〜」 |
| 例 | the students who passed(合格した生徒だけ) | the students, who passed(生徒たち、彼らは合格した) |
ポイント: コンマの有無で意味が変わるのが最大のポイントです。長文では、非制限用法の , which が前の文全体を受けることが多いので、「何を指すか」を正確にとらえましょう。
複合関係詞(-ever)
複合関係詞は、関係詞に -ever がついた形で、「〜するものは何でも/〜する人は誰でも/どんなに〜でも」という意味を表します。先行詞を含むのが特徴です。
| 複合関係詞 | 意味 | 例 |
|---|
| whatever | 〜するものは何でも/何が〜しようとも | Whatever you choose is fine with me.(あなたが何を選んでも私はかまわない。) |
| whoever | 〜する人は誰でも/誰が〜しようとも | Whoever comes will be welcome.(来る人は誰でも歓迎します。) |
| whichever | 〜するどちらでも/どちらを〜しようとも | Take whichever you like.(好きなほうをどちらでも取りなさい。) |
| however | どんなに〜でも | However hard it is, I won't give up.(どんなに大変でも、あきらめない。) |
| whenever | 〜するときはいつでも | Come whenever you want.(いつでも好きなときに来て。) |
| wherever | 〜するところはどこでも | I'll follow you wherever you go.(あなたが行くところどこへでもついて行く。) |
複合関係詞には2つの使い方があります。
- 名詞のはたらき(〜するものは何でも): I'll do whatever I can.(できることは何でもします。)
- 譲歩(何が〜しようとも): Whatever happens, stay calm.(何が起ころうとも、落ち着いていなさい。)
however は特に「however + 形容詞/副詞」の語順で「どんなに〜でも」を表します。
- However rich you are, you can't buy happiness.(どんなにお金持ちでも、幸せは買えない。)
注意: however の譲歩の語順に注意します。「However + 形容詞/副詞 + 主語 + 動詞」で、形容詞・副詞が however のすぐ後ろに来ます。「However you are rich」ではなく「However rich you are」が正しい形です。
どう問われる?
2級でこの章の文法は、次のような形でよく問われます。
- 大問1(語句空所補充): 「This is the tool ( ) which I fixed the chair.」の空所に with を、「( ) you decide, I will support you.」の空所に Whatever を選ばせる。前置詞の選択や複合関係詞が問われます。
- 語順整序: 前置詞 + 関係代名詞や however + 形容詞の語順を組み立てる問題。
- 長文読解: 評論文で、非制限用法の , which が前の内容を受けたり、補足説明を加えたりします。指す内容を正しくとらえる力が問われます。
注意: ねらわれやすいのは、①前置詞 + which では that 不可、②, which が前の文全体を受ける、③however + 形容詞 + 主語 + 動詞の語順、の3点です。
まとめ
- 前置詞 + 関係代名詞:前置詞は文末にも、関係代名詞(which / whom)の前にも置ける。前に置くと that は使えない。
- 非制限用法(コンマつき)は、先行詞に補足説明を加える。that は使えず、, which は前の文全体を受けることもある。
- 制限用法(コンマなし)は先行詞を限定する。コンマの有無で意味が変わる。
- 複合関係詞(whatever / whoever / however など)は「〜するものは何でも・どんなに〜でも」。however + 形容詞 + 主語 + 動詞の語順に注意。
ポイント: この章のカギは「コンマと前置詞の位置」、そして「-ever の意味」です。長文で関係詞が出てきたら、コンマの有無と、それが何を指すかを確かめる習慣をつけましょう。