この章では長文読解の解き方を学びます。2級のリーディングは、後半が長文中心です。英文は社会的・論理的なテーマになり、長く・抽象的になります。けれども、段落ごとの主題をつかみ、論理の流れを追う手順を身につければ、限られた時間でも正確に答えを出せます。
この章で学ぶこと
- 長文の語句空所補充の解き方(つなぎ言葉と論理の流れに注目)
- 長文の内容一致選択の解き方(言いかえを見抜く)
- 段落ごとの主題をつかむ読み方(パラグラフリーディング)
- 設問と本文は同じ順に並ぶこと
- 時間配分と、知らない単語への対処
ポイント: 2級の長文は「全部を完ぺきに訳す」必要はありません。各段落の主題をつかみ、設問が問う箇所を本文から探して根拠を確認する——これが時間内に解き切るコツです。
長文問題の全体像
2級の長文は、大きく2タイプあります。
| タイプ | 問題 | 何をする? |
|---|
| 語句空所補充 | 説明文・評論の空所に合う語句を選ぶ | 空所の前後・論理関係から決める |
| 内容一致選択 | 説明文・評論などを読み質問に答える | 本文に根拠を探し、言いかえを見抜く |
どちらも先に設問(と選択肢)に目を通してから本文を読むと、何を探せばよいかが分かり、効率が上がります。
パラグラフリーディング(段落の主題をつかむ)
論理的な英文は、ふつう1段落=1つの話題で構成されます。多くの段落で、第1文(トピックセンテンス)に、その段落で言いたいことがまとまっています。
- まず各段落の第1文に目を通すと、文章全体の流れがつかめる。
- 続く文は、その主題を具体例・理由・データで支えている。
- 段落の最後やつなぎ言葉に、筆者の結論や主張が現れることが多い。
ポイント: 長い文章でも、「この段落は何の話か」を1段落ずつおさえれば、全体の地図ができます。設問の根拠を探すときも、まずどの段落かを当てると速いです。
解き方の基本手順
長文は、次の手順で解くのがおすすめです。
- タイトルと第1段落を見て、全体のテーマをつかむ。
- 設問(と選択肢)に先に目を通し、探すべき情報を頭に入れる。
- 本文を段落ごとに読み、各段落の主題を意識しながら、設問に関係する箇所で立ち止まる。
- 答えの根拠となる一文を本文から見つけ、選択肢と照らし合わせる。
ポイント: 内容一致の設問は、ふつう本文の流れと同じ順に並びます。第1問の根拠は前半、最後の問いの根拠は後半にあることが多いので、本文を行ったり来たりせずに済みます。
語句空所補充のコツ:つなぎ言葉と論理
語句空所補充では、空所の前後の文の論理関係を表すつなぎ言葉(接続詞・副詞)が大きなヒントになります。2級では、論理を組み立てるつなぎ言葉が特に重要です。
| つなぎ言葉 | 関係 |
|---|
| however / on the other hand | 逆接・対比(前と逆のことが来る) |
| because / since / due to | 理由 |
| for example / for instance | 具体例(前を例で説明) |
| as a result / therefore / thus | 結果・結論 |
| in addition / moreover / furthermore | 追加 |
| in contrast | 対照 |
たとえば、空所の前で「ある制度の利点」が述べられ、空所の直後が However で始まっていれば、空所には利点と逆の内容(問題点・課題など)が入ると予想できます。
ポイント: 空所を含む文だけでなく、その前後の文との論理関係を見ましょう。逆接の However なら前と反対、結果の therefore なら前の結論、具体例の for example なら前の言いかえ——つなぎ言葉が答えを絞り込みます。
内容一致のコツ:言いかえを見抜く
内容一致では、正解の選択肢は本文の表現をそのまま使わず、言いかえていることがほとんどです。逆に、本文の単語をそのまま使った選択肢が、わざと意味をずらした不正解(ひっかけ)であることもあります。
例題で考えてみましょう(本文・設問はすべてオリジナルの例です)。
本文(例): The city introduced a bike-sharing system because it wanted to reduce air pollution caused by cars. As a result, fewer people now drive to work in the city center.
設問(例): Why did the city introduce the bike-sharing system?
- A. Because it wanted to make money from tourists.
- B. Because it hoped to cut down the air pollution from cars.(正解)
- C. Because there were too few buses in the city.
- D. Because people asked for more parking spaces.
本文の「reduce air pollution caused by cars」が、選択肢Bで「cut down the air pollution from cars」と言いかえられています。A・C・Dは本文に書かれていない情報なので不正解です。
注意: 「本文に出てきた単語が入っているから正解」と早合点しないことです。本文の内容と意味が一致しているかを、根拠の一文で必ず確かめましょう。
知らない単語と時間配分
長文には、知らない単語が必ず出てきます。あわてず、前後の文脈から意味を推測しましょう。
- 直後に for example や言いかえ(in other words)が続けば、やさしい言葉で説明されている。
- but / however の前後は反対の意味になる、と分かる。
- 単語の一部(接頭辞・語幹)から意味を推測できることもある(re-=再び、un-=否定 など)。
時間配分も2級では重要です。
- 設問を先に読み、探し読みで根拠を見つける。
- 迷ったら選択肢を2つに絞り、本文の根拠で決める。
- どうしても決まらない問題は、いったん印をつけて先へ進み、あとで戻る。
ポイント: すべての単語が分からなくても、設問に答えられれば得点になります。文法章で学んだ仮定法・関係詞・分詞構文・倒置の知識は、長く複雑な一文を正しく区切って読むのに役立ちます。
どう問われる?
- 語句空所補充: 説明文・評論の空所に、文脈とつなぎ言葉から合う語句を選ぶ。
- 内容一致選択: 説明文・評論・物語などを読み、内容に合う選択肢を選ぶ。本文の言いかえが正解になりやすい。
- 設問は本文の流れに同じ順で並ぶことが多い。
注意: ねらわれやすいのは、①つなぎ言葉を見落とす(逆接 However を読み飛ばす)、②本文の単語が入った不正解にひっかかる、③段落の主題を取り違える、の3点です。根拠の一文を必ず確認しましょう。
まとめ
- 長文読解は「全部訳す」のではなく「各段落の主題をつかみ、設問の根拠を探して答える」のが基本。
- 手順は「タイトル → 設問に目を通す → 段落ごとに読む → 根拠の一文で確認」。
- 語句空所補充はつなぎ言葉(however / because / for example / therefore)で論理関係をつかむ。
- 内容一致は正解が言いかえられていることが多い。本文の単語が入ったひっかけに注意。
- 知らない単語は前後の文脈から推測する。設問は本文と同じ順に並ぶ。
ポイント: 長文読解の力は、文法 → 単語 → パラグラフリーディングの手順、の積み重ねで伸びます。この教材の文法章と単語帳をやり込み、段落の主題を意識して問題集で練習しましょう。