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数学C

双曲線そうきょくせん (定義ていぎ・漸近ぜんきん線せん)

最終確認日:

この章しょうで学まなぶこと

楕だ円えんが 「焦点しょうてんからの距きょ離りの 和わ が一いっ定てい」 だったのに対たいし、 双曲線そうきょくせん は 「差さ が一いっ定てい」 で定てい義ぎされる、 楕だ円えんの 双対そうつい な兄弟きょうだいです。 軌き道どうは開ひらいて 2 本ほんに分わかれ、 漸近線ぜんきんせんという 「無限むげん遠とおで近ちかづく直ちょく線せん」 を持もちます。

  • 双そう曲きょく線せんの 作図さくず定てい義ぎ と標ひょう準じゅん形かたち
  • 漸近線ぜんきんせん の求もとめ方かたと描えがき方かた
  • 焦しょう点てん・離心率りしんりつ・準線じゅんせん
  • 双そう曲きょく線せんの 接線せっせん
  • 双曲航法そうきょくこうほう・GPSとの関連かんれん

覚おぼえ方かた: 楕だ円えん (和一かずいち定てい) と双そう曲きょく線せん (差さ一いっ定てい) は 数学すうがく的てき双そう対つい。 楕だ円えんが 「閉とじた卵たまご形がた」 なら双そう曲きょく線せんは 「開ひらいた 2 本ほんの弓ゆみ」。 離心率りしんりつは楕だ円えんが 0≤e<10\le e<1、 双そう曲きょく線せんは e>1e>1 で、 ちょうど反対はんたい側がわに並ならびます。

1. 双曲線そうきょくせんの定義ていぎ

作図さくず定義ていぎ

平へい面めん上じょうの 2 定てい点てん F,F′\mathrm{F}, \mathrm{F}' (焦点しょうてん) からの距きょ離りの 差さの絶ぜっ対たい値あたいが一いっ定てい 2a2a である点P\mathrm{P} の軌跡きせきを 双曲線そうきょくせん と呼よびます。

∣PF−PF′∣=2a(2a<FF′)\lvert \mathrm{PF} - \mathrm{PF}'\rvert = 2a\quad (2a < \mathrm{FF}')

焦点しょうてんに近ちかい方ほうと遠とおい方ほうで 「差さ」 の符ふ号ごうが入いれ替かわるため、 軌き跡せきは 2 本ほんの曲きょく線せんに分わかれます。

2. 双曲線そうきょくせんの標準ひょうじゅん形がた

横向よこむき

焦点しょうてん F(c,0),F′(−c,0)\mathrm{F}(c, 0), \mathrm{F}'(-c, 0) (c>a>0c > a > 0) で距きょ離りの差さを 2a2a とします。 標ひょう準じゅん形かたちは

x2a2−y2b2=1(a,b>0)\frac{x^{2}}{a^{2}} - \frac{y^{2}}{b^{2}} = 1\quad (a, b > 0)

ただし b=c2−a2b = \sqrt{c^{2}-a^{2}} (c>ac > a なので実数じっすう)。

縦たて向むき

焦点しょうてんが yy軸じく上じょう (F(0,c),F′(0,−c)\mathrm{F}(0, c), \mathrm{F}'(0, -c)) のとき

−x2a2+y2b2=1-\frac{x^{2}}{a^{2}} + \frac{y^{2}}{b^{2}} = 1

用語ようご

用よう語ご意い味み
中心ちゅうしん対たい称しょう中心ちゅうしん (例れいでは原げん点てん)
頂ちょう点てん横向よこむきで (±a,0)(\pm a, 0)、 縦たて向むきで (0,±b)(0, \pm b)
主しゅ軸じく2 頂ちょう点てんを通とおる軸じく (横向よこむきで xx軸)
焦点しょうてん(±c,0)(\pm c, 0)、 c=a2+b2c=\sqrt{a^{2}+b^{2}}
離心率りしんりつe=c/a>1e = c/a > 1

例題れいだい 1

x29−y216=1\dfrac{x^{2}}{9} - \dfrac{y^{2}}{16} = 1 の焦点しょうてん、 離心率りしんりつを求もとめよ。

解かい: a=3,b=4a=3, b=4、 c=9+16=5c=\sqrt{9+16}=5。 焦点しょうてん (±5,0)(\pm 5, 0)、 離心率りしんりつ e=5/3e=5/3。

3. 漸近ぜんきん線せん

漸近ぜんきん線せんの方程式ほうていしき

横向よこむき双そう曲きょく線せん x2a2−y2b2=1\dfrac{x^{2}}{a^{2}}-\dfrac{y^{2}}{b^{2}}=1 の 漸近線ぜんきんせん は

y=±baxy = \pm\frac{b}{a}x

xx が大おおきくなるほど、 双そう曲きょく線せんはこの 2 直ちょく線せんに限かぎりなく近ちかづきます。

導みちびき方

y2=b2(x2a2−1)y^{2}=b^{2}\left(\dfrac{x^{2}}{a^{2}}-1\right) で xx を大おおきくすると x2a2≫1\dfrac{x^{2}}{a^{2}}\gg 1 より y2≈b2a2x2y^{2}\approx \dfrac{b^{2}}{a^{2}}x^{2}、 y≈±baxy\approx \pm\dfrac{b}{a}x。

例題れいだい 2

x24−y29=1\dfrac{x^{2}}{4}-\dfrac{y^{2}}{9}=1 の漸近線ぜんきんせんを書かけ。

解かい: a=2,b=3a=2, b=3 より y=±32xy = \pm\dfrac{3}{2}x。

4. 離心率りしんりつと準じゅん線せん

離心率りしんりつ

横向よこむき双そう曲きょく線せんの離心率りしんりつは

e=ca>1e = \frac{c}{a} > 1

ee形かたち
e→1e \to 1細ほそく縦長たてなが、 漸ぜん近きん線せんが主しゅ軸じくに近ちかづく
ee大広ひろがった双そう曲きょく線せん、 漸ぜん近きん線せんが直ちょっ交こうに近ちかづく
e=2e = \sqrt{2}直ちょっ交こう漸近線ぜんきんせん (直角双曲線ちょっかくそうきょくせん)

直角ちょっかく双曲線そうきょくせん

漸ぜん近きん線せんが直ちょっ交こうする双そう曲きょく線せん x2a2−y2a2=1\dfrac{x^{2}}{a^{2}}-\dfrac{y^{2}}{a^{2}}=1 は 直角双曲線ちょっかくそうきょくせん と呼よばれ、 45°45°回転かいてんすると xy=xy = 一いっ定ていの形かたち (反比例はんぴれい) に一いっ致ちします。

準じゅん線せん

横向よこむき双そう曲きょく線せんの一方いっぽうの準線じゅんせんは x=a2/c=a/ex = a^{2}/c = a/e。 楕だ円えんと同おなじく

PF準線じゅんせん へ の 距きょ離り=e\frac{\mathrm{PF}}{\text{準線じゅんせん へ の 距きょ離り}} = e

が成なり立たちます。

5. 双曲線そうきょくせんの接線せっせん

公式こうしき

双そう曲きょく線せん x2a2−y2b2=1\dfrac{x^{2}}{a^{2}}-\dfrac{y^{2}}{b^{2}}=1上の点(x0,y0)(x_0, y_0) における 接線せっせん は

x0xa2−y0yb2=1\frac{x_0 x}{a^{2}} - \frac{y_0 y}{b^{2}} = 1

(楕だ円えんと同おなじパターン、 符ふ号ごうだけが違ちがう)

例題れいだい 3

x24−y212=1\dfrac{x^{2}}{4} - \dfrac{y^{2}}{12} = 1上の点(4,6)(4, 6) における接せっ線せんを求もとめよ。

解かい: 公こう式しきより 4x4−6y12=1\dfrac{4x}{4}-\dfrac{6y}{12}=1、 すなわち x−y2=1x - \dfrac{y}{2} = 1、 整理せいりして 2x−y=22x - y = 2。

6. 媒介ばいかい変数へんすう表示ひょうじ

双曲線そうきょくせん関数かんすうを用もちいた表示ひょうじ

横向よこむき双そう曲きょく線せんは

x=acosh⁡t,y=bsinh⁡tx = a\cosh t,\quad y = b\sinh t

と書かけます。 ここで cosh⁡,sinh⁡\cosh, \sinh は 双曲線関数そうきょくせんかんすう で

cosh⁡t=et+e−t2,sinh⁡t=et−e−t2\cosh t = \frac{e^{t}+e^{-t}}{2},\quad \sinh t = \frac{e^{t}-e^{-t}}{2}

cosh⁡2t−sinh⁡2t=1\cosh^{2}t - \sinh^{2}t = 1 より双そう曲きょく線せんの式しきを満たみします。 三さん角かく関数かんすうとの並行へいこうでよく出でてくる関数かんすうで、 つり橋ばしのケーブルの形かたち (懸垂線けんすいせん = cosh⁡\cosh のグラフ) などに現あらわれます。

三角さんかく関数かんすうを用もちいた表示ひょうじ

セカント・タンジェントでも

x=acos⁡θ=asec⁡θ,y=btan⁡θx = \frac{a}{\cos\theta} = a\sec\theta,\quad y = b\tan\theta

sec⁡2θ−tan⁡2θ=1\sec^{2}\theta - \tan^{2}\theta = 1 から確たしかめられます。

7. 双曲線そうきょくせんの応用おうよう — 双そう曲きょく航法こうほうと GPS

双そう曲きょく航法こうほう

2 点F,F′\mathrm{F}, \mathrm{F}' からの距きょ離りの 差さ が一いっ定ていな軌き跡せきが双そう曲きょく線せん、 という性せい質しつを使つかいます。

方式ほうしき仕組くみ
ロラン (Long Range Navigation)2 つの電波でんぱ局きょくからの信しん号ごう到とう達たつ時間じかんの 差さ を測はかり、 それが一いっ定ていな双そう曲きょく線せん上じょうにいると知しる。 別べつペアでもう 1 本ほん描えがいて交こう点てんを取とると位い置ちが決きまる

GPS

GPS (全ぜん地ち球きゅう測そく位いシステム) も、 4 個こ以上いじょうの衛えい星せいからの信しん号ごう到とう達たつ時じ間かんの差さから、 自分じぶんの位い置ちを 「複数ふくすうの双そう曲きょく線せん (3 次元じげんでは 双曲面そうきょくめん) の交こう点てん」 として求もとめています。 数学すうがく C で学まなぶ双そう曲きょく線せんが、 スマホの地図ちずアプリの中なかで動うごいているのです。

8. 楕円だえんと双曲線そうきょくせんの双対そうつい性せい

項こう目もく楕だ円えん双そう曲きょく線せん
距きょ離りの関係かんけい和わが一いっ定てい差さが一いっ定てい
標ひょう準じゅん形かたちx2a2+y2b2=1\dfrac{x^{2}}{a^{2}}+\dfrac{y^{2}}{b^{2}}=1x2a2−y2b2=1\dfrac{x^{2}}{a^{2}}-\dfrac{y^{2}}{b^{2}}=1
b2b^{2} と ccb2=a2−c2b^{2}=a^{2}-c^{2}b2=c2−a2b^{2}=c^{2}-a^{2}
離心率りしんりつ0≤e<10\le e<1e>1e>1
形かたち閉とじている開ひらいている (2 本ほん)
漸ぜん近きん線せんなしあり (y=±bx/ay=\pm bx/a)
軌き道どう束そく縛ばくされた惑星わくせい太陽系たいようけいを 脱出だっしゅつ する彗すい星せい

大事だいじ: 楕だ円えんと双そう曲きょく線せんの性せい質しつはほぼ対称たいしょう (符ふ号ごうが入いれ替かわるだけ) で、 公こう式しきも 1 セット覚おぼえれば両方りょうほうに使つかえます。 試験しけんではこの 双そう対つい性 を意識いしきすると暗記あんきが半分はんぶんになります。

章しょう末まつまとめ

  • 定てい義ぎ: ∣PF−PF′∣=2a\lvert\mathrm{PF}-\mathrm{PF}'\rvert = 2a (差さ一いっ定てい)
  • 標ひょう準じゅん形かたち: x2a2−y2b2=1\dfrac{x^{2}}{a^{2}}-\dfrac{y^{2}}{b^{2}}=1, c=a2+b2c=\sqrt{a^{2}+b^{2}}
  • 漸近線ぜんきんせん y=±baxy = \pm\dfrac{b}{a}x
  • 離心率りしんりつ e=c/a>1e = c/a > 1
  • 接線せっせん x0xa2−y0yb2=1\dfrac{x_0 x}{a^{2}}-\dfrac{y_0 y}{b^{2}}=1
  • GPS・双そう曲きょく航こう法ほうで実じつ用ようされる
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