この章で学ぶこと
「このことがどのくらい起こりやすいか」 を数字 で表すのが 確率 です。 中 2 で学ぶ確率は、 高校の 場合の数・順列・組合せ へつながり、 さらには 統計学 の土台 になります。
- 確率 と 「起こりやすさ」 の関係 がわかる
- 同様に確からしい の意味 を説明 できる
- 樹形図・表 で場合 の数を数え られる
- 確率の公式 P=全体 の場合 の数起こる場合 の数 を使える
- さいころ・コイン・玉の典型例が解ける
1. 確率とは
確率 = 「そのことが起こる度合い」 を 0 から 1 までの数 で表したもの。
| 確率の値 | 意味 |
|---|
| 0 | 絶対 に起こらない (例: さいころで 「7 が出る」) |
| 21 | 半分の度合い (例: コインで 「表が出る」) |
| 1 | 必ず起こる (例: 1 〜 6 のどれかが出る) |
確率は % (パーセント) で言うこともあります。 21=0.5=50%。
2. 同様に確からしい
確率を求めるには、 すべての結果 が同じように起こる という前提 が必要 です。 これを 同様に確からしい と言います。
例
| 場面 | 同様に確からしいか | 理由 |
|---|
| 公正 なさいころで 1 〜 6 が出る | ○ | どの目も同じ重み |
| 公正 なコインで表・裏 | ○ | 形が対称 |
| 5 個の赤玉と 3 個の白玉から 1 個取る | ○ | どの玉も同じ確率 (玉 1 個ずつで数える) |
| 「明日雨が降るか降らないか」 で確率21 | ✕ | 雨と晴れは同じ度合いではない |
大事: 「2 つしかないから 21」 は 間違い。 「同様に確からしい」 を確認 してから確率を計算 すること。
3. 確率の公式
すべての結果 が同様に確からしい とき、
P(A)=起こりうる全体 の場合 の数出来事 A が起こる場合 の数
例題 1 (さいころ)
公正 なさいころを 1 回振る。 「3 以上 の目が出る」 確率は?
解き方:
- 全体 の場合: {1,2,3,4,5,6} → 6 通り
- 起こる場合: {3,4,5,6} → 4 通り
P=64=32
4. 樹形図で数える
「2 回振る」「2 個取る」 のように、 複数 の出来事が重なる ときは 樹形図 が役に立ちます。
例題 2 (コイン 2 枚)
公正 なコインを 2 枚投げる。 「2 枚とも表」 の確率は?
樹形図:
1 枚目 2 枚目
表 ─┬─ 表 (表表)
└─ 裏 (表裏)
裏 ─┬─ 表 (裏表)
└─ 裏 (裏裏)
全体 4 通り、 「表表」 は 1 通り。
P=41
大事: 「2 枚投げて表の数は 0、 1、 2 の 3 通り だから 31」 は 誤り。 「同様に確からしいのは 4 通り」 で数えます。
5. 表で数える (さいころ 2 個)
さいころを 2 つ振るときは、 6 × 6 の表 を作るとわかりやすい。
| 1個目 \ 2個目 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 |
|---|
| 1 | (1,1) | (1,2) | (1,3) | (1,4) | (1,5) | (1,6) |
| 2 | (2,1) | (2,2) | (2,3) | (2,4) | (2,5) | (2,6) |
| 3 | (3,1) | (3,2) | (3,3) | (3,4) | (3,5) | (3,6) |
| 4 | (4,1) | (4,2) | (4,3) | (4,4) | (4,5) | (4,6) |
| 5 | (5,1) | (5,2) | (5,3) | (5,4) | (5,5) | (5,6) |
| 6 | (6,1) | (6,2) | (6,3) | (6,4) | (6,5) | (6,6) |
全体 36 通り。
例題 3
さいころ 2 個を同時 に振る。 「目の和が 7」 の確率は?
当てはまるもの: (1,6),(2,5),(3,4),(4,3),(5,2),(6,1) → 6 通り
P=366=61
例題 4
同じ設定 で 「目の積が偶数」 の確率は?
逆 を数える (奇数の場合):
積が奇数 ⇔ 両方とも奇数 (1,3,5 の 3 通りずつ) → 3×3=9通り
積が偶数 = 36−9=27通り
P=3627=43
ポイント: 「起こる場合を直接数えにくいとき、 反対 (起こらない場合) を数えて 全体 から引く」 は大事なテクニック。
6. 玉を取り出す
例題 5 (1 個取る)
袋に赤玉 3 個、 白玉 2 個が入っている。 1 個取り出すとき、 赤玉である確率は?
解き方: 「どの玉も同様に確からしい」 と考える。 全体 5 個、 赤玉 3 個。
P=53
例題 6 (2 個同時に取る)
同じ袋から 同時に 2 個 取り出す。 「2 個とも赤玉」 の確率は?
樹形図 (玉に番号 をつける) — 赤 1, 赤 2, 赤 3, 白 1, 白 2:
5 個から 2 個を選ぶ組合せ = 25×4=10通り
(中 2 では樹形図で数え上げる)
赤玉 2 個の組合せ = 23×2=3通り
P=103
7. 確率の性質
| 性質 | 説明 |
|---|
| ① 0≤P(A)≤1 | 確率は必ず 0 〜 1 の間 |
| ② 必ず起こる P=1 | 例: さいころで 「1 〜 6 のどれか」 |
| ③ 絶対起こらない P=0 | 例: さいころで 「7 が出る」 |
| ④ 起こらない確率=1−P(A) | 「余事象」 の性質 |
例題 7 (余事象)
さいころを振るとき、 「1 でない目 が出る」 確率は?
「1 が出る」 確率 = 61。 余事象は
1−61=65
8. ふりかえり