この章で学ぶこと
中 1 で学んだ 比例 (y=ax) を 1 段階進めて、 一次関数 (y=ax+b) を学びます。 中 2 数学の 山場 の 1 つで、 高校の 二次関数 や 微分積分 へつながる大事な章です。
- 一次関数 y=ax+b のしくみがわかる
- 傾き a と 切片 b の意味 が言える
- 変化の割合 が一次関数 ではつねに a に等しいことがわかる
- 一次関数 の グラフ をかける
- 2 点から、 1 点 + 傾きから、 式 を求められる
ポイント: 「比例 = 切片 が 0 の一次関数」 と覚えれば、 中 1 と中 2 がつながります。
1. 一次関数とは
つぎの形で表せる関数 を 一次関数 と言います。
y=ax+b
| 文字 | 意味 |
|---|
| a | 傾き (x が 1 ふえると y がどれだけふえるか) |
| b | 切片 (x=0 のときの y の値、 y軸と交わる点の高さ) |
例
| 式 | 傾き a | 切片 b |
|---|
| y=2x+3 | 2 | 3 |
| y=−x+4 | −1 | 4 |
| y=21x−1 | 21 | −1 |
| y=3x | 3 | 0 (比例) |
大事: 比例 は 「切片 が 0 の一次関数」 であり、 中 1 で学んだことは すべて中 2 でも使え ます。
2. 変化の割合
x がふえた量に対して、 y がふえた量の わり算 を 変化の割合 と言います。
変化 の割合=x の増加 量y の増加 量
大事な性質
一次関数y=ax+b では、 変化の割合 はつねに a。
例
y=2x+3 で、 x が 1 から 4 に変わったとき。
| x | y |
|---|
| 始め | 1 | 5 |
| 終わり | 4 | 11 |
| 増加量 | +3 | +6 |
変化 の割合=36=2=a
ポイント: 中 3 で学ぶ 二次関数 (y=ax2) では、 変化 の割合 は 一定 ではありません。 「一定 = 一次関数 のしるし」 です。
3. グラフのかき方
一次関数のグラフは 直線 になります。
かき方 ① 切片 と傾きから
y=2x+3 のグラフをかく。
- 切片 b=3 → y軸上の点(0,3) を打つ
- 傾き a=2 → そこから 右に 1、 上に 2 進んだ点(1,5) を打つ
- 2 点を直線 でつなぐ
| x | −2 | −1 | 0 | 1 | 2 |
|---|
| y | −1 | 1 | 3 | 5 | 7 |
傾きとグラフの向き
| 傾き a | グラフ |
|---|
| a>0 (正) | 右上がり |
| a<0 (負) | 右下がり |
| a=0 | 横一直線 (y=b、 関数 としては一次 ではない) |
切片 の意味
y軸と交わる点の 高さ。 b>0 なら軸の上、 b<0 なら軸の下。
4. 式を求める
パターン ① 傾きと 1 点から
「傾き 3、 点(2,5) を通る」 直線 の式を求めよ。
解き方: y=3x+b とおく。 点(2,5) を代入。
5=3×2+b⇒b=−1
答え: y=3x−1
パターン ② 2 点から
2 点(1,4)、 (3,10) を通る直線 の式を求めよ。
解き方: まず傾きを求める。
a=3−110−4=26=3
y=3x+b に点(1,4) を代入。
4=3+b⇒b=1
答え: y=3x+1
大事: 傾きは 「y の差 ÷ x の差」。 順番 をそろえるのがポイント (上の例では 「あとの点ー前の点」 を x、 y で同じ順で)。
5. 比例・反比例とのつながり
中 1 で学んだ関数 との関係 を整理 します。
| 関数 | 式 | グラフ |
|---|
| 比例 | y=ax | 原点 を通る直線 |
| 一次関数 (中 2) | y=ax+b | y軸と b で交わる直線 |
| 反比例 | y=xa | 双曲線 (曲線) |
ポイント: 比例 と 一次関数 はどちらも直線。 ちがいは 「原点 を通るか通らないか」 だけ。
6. 一次関数を使った例 (実生活)
例 1 — タクシーの料金
あるタクシーは 初乗 り 500 円、 1 km ごとに 300 円 加算される。 x km 乗ったときの料金 y円を式で表せ。
式: y=300x+500
(切片 = 初乗 り、 傾き = 1 km あたり)
例 2 — 水を入れる
5 L 入った水槽 に毎分 2 L ずつ水を入れる。 x分後の水の量y L を式で。
式: y=2x+5
例 3 — ろうそくの長さ
長さ 20 cm のろうそくが、 火をつけると 1 分ごとに 0.5 cm ずつ短くなる。 x分後の長さ y cm を。
式: y=−0.5x+20 (傾きが 負)
7. ふりかえり