この章で学ぶこと
第 3 章で学んだ 一次関数 を、 実際 の問題 に使います。 そして 連立方程式 とのつながりを体感 します。
- 2 元 1 次方程式 は直線 と同じことを知る
- 2 直線 の 交点 を 連立方程式 で求められる
- 動点 と面積 の関係 を一次関数 で表せる
- 速さのグラフ (ダイヤグラム) を読みとれる
ポイント: 「直線 = 2 元 1 次方程式のグラフ」、 「交点 = 連立の解」。 この 2 つが 一次関数 と 連立方程式 の橋わたし です。
1. 直線の式をいろいろな形で書く
中 1 では 比例 を y=ax と書きました。 中 2 では 一次関数 を 2 つの形 で書けます。
| 形 | 例 | 特徴 |
|---|
| y= の形 | y=2x+3 | グラフをかきやすい |
| 2 元 1 次方程式の形 | 2x−y+3=0 | 連立を解きやすい |
どちらも 同じ直線 を表します (y=2x+3 を移項 すれば −2x+y−3=0、 つまり 2x−y+3=0)。
例
| 2 元 1 次 | y= の形 |
|---|
| x+y=5 | y=−x+5 |
| 2x−3y=6 | y=32x−2 |
| 4x+2y=8 | y=−2x+4 |
2. 連立方程式とグラフの交点
2 直線 の 交点 = 連立方程式の解 です。
例題 1
{y=2x+1y=−x+4
解き方 ① 連立で
代入法 で 2x+1=−x+4、 3x=3、 x=1。 y=3。
答え: 交点(1,3)
解き方 ② グラフで
それぞれの直線 をかいて、 交わる点を読み取る。 結果 は同じで交点(1,3)。
大事: 「グラフでわかること」 を 「式で確認」、 または 逆 を行う練習 をすると、 関数 と方程式のつながりが体感 できます。
例題 2 (3 つの直線)
3 直線 y=x、 y=−x+4、 y=2 で囲まれた 三角形 の頂点 を求めよ。
解き方: 2 本ずつ連立を解く。
| 連立 | 交点 |
|---|
| y=x と y=−x+4 | (2,2) |
| y=x と y=2 | (2,2) ← 上と同じ |
| y=−x+4 と y=2 | (2,2) ← 上と同じ |
→ 3 直線 が 1 点 で交わっている (三角形ができない)。
別の例で試し てみる:
3 直線 y=x+2、 y=−x+4、 y=0 の場合:
| 連立 | 交点 |
|---|
| y=x+2 と y=−x+4 | (1,3) |
| y=x+2 と y=0 | (−2,0) |
| y=−x+4 と y=0 | (4,0) |
頂点 (1,3)、 (−2,0)、 (4,0) の三角形。
ポイント: 「3 直線 で三角形ができるか」 は 3 つの連立 を解いてみて判断 します。
3. 座標平面上の図形
三角形の面積
座標平面上の三角形の面積 は、 「底辺 × 高さ ÷ 2」 で求めます。
例: 頂点 A(0,0)、 B(4,0)、 C(2,3) の三角形。
底辺 AB=4、 高さ = 点C の y座標 = 3。
面積=24×3=6
直線 と x軸・y軸の切り取り
直線 y=−2x+6 が x 軸 と y軸で切り取る三角形の面積 を求めよ。
解き方:
- x切片: y=0 として、 0=−2x+6、 x=3
- y切片: x=0 として、 y=6
- 直角三角形の底辺 3、 高さ 6
面積=23×6=9
4. 動点と面積 の関係
動点 とは、 「ある図形 の上を動く点」 のこと。 中 2 入試の 超頻出 単元 です。
例題 3
1 辺 6 cm の正方形 ABCD があり、 点 P は B から出発して辺 BC 上を C まで毎秒 1 cm で動く。 x秒後の三角形 ABP の面積 を y cm² とするとき、 y を x の式で表せ。
考え方: 三角形 ABP は、 底辺 BP=x cm、 高さ AB=6 cm。
y=2x×6=3x
(範囲: 0≤x≤6)
これは 比例 (y=ax、 a=3、 b=0)。
例題 4 (折れ線のグラフ)
1 辺 4 cm の正方形を点 P が B → C → D と動く。 x秒後の三角形 ABP の面積 を y で。
フェーズ ① (0≤x≤4) P は BC 上。 高さ 4、 底辺 x。
y=2x
フェーズ ② (4≤x≤8) P は CD 上。 三角形の高さがだんだん変わるが、 底辺 AB = 4、 高さ = 4 で一定。
y=8
→ グラフは 「最初は直線 (傾き 2)、 途中 で横一直線 (8)」 という 折れ線 になります。
5. ダイヤグラム (速さのグラフ)
時間 を横軸、 道のり をたて軸 に取ったグラフを ダイヤグラム と言います。
読みとりポイント
| グラフの様子 | 意味 |
|---|
| 右上がり | 進んでいる |
| 横一直線 | 止まっている |
| 右下がり | 戻っている |
| 傾き | 速さ (急 = 速い、 ゆるやか = おそい) |
例題 5 (出会い)
A 君が家を出て 1 時間後に B 君が同じ道を追いかける。 A は時速 4 km、 B は時速 6 km。 B が A に追いつくのは B が出発 して何時間後か。
式: B が出発 して x時間後に追いつくとする。 そのとき、 A は (1 + x) 時間歩いている。
道のり が等しい:
4(1+x)=6x
4+4x=6x⇒2x=4⇒x=2
答え: B が出発 して 2 時間後。
グラフで解くと
A のグラフ: y=4t (傾き 4)
B のグラフ: y=6(t−1) (傾き 6、 1 時間遅れて出発)
連立すると同じ答えになります。
6. ふりかえり