この章で学ぶこと
第 4 章で学んだ 比例 と 反比例 を、 もう一度 「表」 「式」 「グラフ」 の 3 つの視点で結びつけて、 実生活の場面に使える道具 に仕上げます。
- 「表」 「式」 「グラフ」 を 自由に行き来 できる
- グラフから 比例か反比例か を見分けられる
- 2 つのグラフの 交点 がもつ意味を理解 する
- 速さ・道のり・時間 を比例で表せる
- 面積・体積一定 の場面を反比例で表せる
- 表・グラフから 未知の値 を読み取る (補間)
ポイント: 関数 は 「数式をいじる数学」 だけでなく、 「見える形にする数学」。 表・式・グラフの 3 点セットで考えるクセをつけましょう。
1. 表 ・ 式 ・ グラフの行き来
比例の場合
y=3x の例:
| x | −2 | −1 | 0 | 1 | 2 | 3 |
|---|
| y | −6 | −3 | 0 | 3 | 6 | 9 |
| 表 → 式 | xy が一定 (=3) → y=3x |
|---|
| 式 → グラフ | 原点 と別 1 点 (x=1 で y=3 など) を結ぶ 直線 |
| グラフ → 式 | 原点を通る直線 → 比例。 1 点(1,3) を読み取り a=3 |
反比例の場合
y=x12 の例:
| x | 1 | 2 | 3 | 4 | 6 | 12 |
|---|
| y | 12 | 6 | 4 | 3 | 2 | 1 |
| 表 → 式 | xy が一定 (=12) → y=x12 |
|---|
| 式 → グラフ | a>0 なら第 1・3 象限 の 双曲線 |
| グラフ → 式 | 1 点(2,6) を読み取り a=xy=12 |
大事: 比例の見分け = xy が一定。 反比例の見分け = xy が一定。
2. グラフから式を求める
例題
| 問題 | 解法 |
|---|
| 原点を通る直線が点(2,−6) を通る。 式を求めよ。 | 比例と判断、 −6=2a、 a=−3、 y=−3x |
| 双曲線が点(3,4) を通る。 式を求めよ。 | 反比例と判断、 a=xy=12、 y=x12 |
| 上の比例で x=−5 のときの y は? | y=−3×(−5)=15 |
| 上の反比例で y=−2 のときの x は? | −2=x12、 x=−6 |
やってみよう: 原点を通る直線が点(−4,8) を通るときの式を求めよ。 (答え: a=−48=−2、 y=−2x)
3. 速さ ・ 道のり ・ 時間
3 つの関係:
道のり=速さ×時間
速さが一定のとき (比例)
時速 60 km の自動車が x時間で進む道のり y km は:
y=60x(比例、 比例 定数 60)
道のりが一定のとき (反比例)
100 km の道を時速x km で y時間かけて進むと、
x×y=100⟹y=x100(反比例)
例題
| 問題 | 解法 |
|---|
| 時速 4 km で x時間歩いた道のり y km。 グラフはどうなるか。 | y=4x — 原点を通り、 x=1 で y=4 の直線 |
| 道のり 60 km を時速x km で進む時間y時間。 x=30 のときの y は。 | y=x60=3060=2時間 |
4. 面積 ・ 体積が一定の場面
長方形 (面積一定)
面積24 cm² の長方形で、 たて x cm、 横y cm なら xy=24、 すなわち y=x24 (反比例)。
| x | 1 | 2 | 3 | 4 | 6 | 8 | 12 |
|---|
| y | 24 | 12 | 8 | 6 | 4 | 3 | 2 |
長方形 (たて一定 → 横と面積が比例)
たて 5 cm 一定の長方形で、 横x cm のときの面積y cm² は:
y=5x(比例)
大事: 同じ 「長方形」 でも、 何を一定とするか で比例か反比例かが変わる。
5. 2 つのグラフと交点
速さのちがう 2 人を比べる
A さんは時速 4 km で歩く: y=4x
B さんは時速 6 km で歩く: y=6x
| 時間x (時間) | 0.5 | 1 | 1.5 | 2 |
|---|
| A の道のり | 2 | 4 | 6 | 8 |
| B の道のり | 3 | 6 | 9 | 12 |
両者を同じグラフにかくと、 B の直線のほうが 急 になる。 同じ時間で B の方が進む。
出発がちがう場合
A が 30 分早く出発したとすると、 グラフは 「A は 0.5 時間早くから始まる直線」、 B は 「0 から始まる直線」。 2 直線が交わる点が B が A に追いつくとき。
大事: 2 つのグラフの交点 は、 「2 つの量が同じ値になるとき」 を表す。
6. グラフや表から値を読み取る
補間 (とちゅうの値を推測)
表やグラフで 「x=2.5 のときの y」 のように、 データにない値を推測することを 補間 といいます。
例: y=3x なら x=2.5 → y=7.5。 直線や双曲線上で読み取れる。
例題
例題
| 問題 | 解法 |
|---|
| 比例y=5x のグラフで、 y=35 のときの x を読み取れ。 | 35=5x、 x=7 |
| 反比例y=x36 で、 x=9 のときの y を読み取れ。 | y=4 |
やってみよう: 反比例y=xa のグラフが点(2,5) を通るとき、 x=4 のときの y を求めよ。 (答え: a=10、 y=410=2.5)
まとめ
- 関数は 表・式・グラフ の 3 つで表せる、 行き来ができるように
- 比例 = 「xy が一定」 → グラフは原点を通る直線
- 反比例 = 「xy が一定」 → グラフは双曲線
- 速さ一定 での道のり ↔ 時間 = 比例
- 道のり (面積・体積) 一定 での速さ ↔ 時間 = 反比例
- 2 つのグラフの交点 = 2 量が同じになる場面