››
中学 1 年の理科をはじめます。 小学校で学んだことを土台 に、 中学では 「自然 のしくみを自分 で解明 する」 力を育てていきます。
ポイント: 小学校では先生が用意 した 実験 を 「やってみる」 学習 が中心でした。 中学では 「仮説 を自分 で立て、 実験 を自分 で計画 し、 考察 を自分 でまとめる」 学習 に変わります。
中学の理科は、 小学校までに学んだことを 「より深く、 より自分 で」 進めます。
| 項目 | 小学校 | 中学 1 年 |
|---|---|---|
| ねらい | 自然 に親しむ | 自然 のしくみを解明 する |
| 実験 の計画 | 先生が用意 | 自分 で立てることもある |
| 数値 のあつかい | 表や棒グラフ | グラフの種類 をつかいわける |
| 単位 | cm・g・℃ など | mm・mL・N (ニュートン)・Hz (ヘルツ) も |
| 領域 | 生活 とつなげる | 物理・化学・生物・地学 に分かれる |
中 1 の理科は、 大きく 4 つの領域 を学びます。
| 章 | テーマ | 領域 |
|---|---|---|
| 1 | 中 1 理科をはじめよう | — |
| 2 | 光の性質 | 物理 |
| 3 | 音の性質 | 物理 |
| 4 | 力のはたらき | 物理 |
| 5 | 物質 の状態 | 化学 |
| 6 以降 | 気体・水溶液・植物・動物・大地 | 化学・生物・地学 |
大事: 「物理・化学・生物・地学」 という 4 つの言葉 は、 これから高校大学までずっと使う大事な区切りです。 中 1 では 物理 と化学 から始まることを覚えておきましょう。
理科で 「自分 で確かめる」 方法には、 大きく 2 つあります。
| 観察 | 実験 | |
|---|---|---|
| 何をするか | 自然 のままを見る・記録 する | 条件 を変えて結果 をしらべる |
| 例 | 校庭 の植物 のスケッチ、 月の形の変化 | ろうそくが燃える時間、 鏡で反射 した光の道 |
| 道具 | ルーペ、 双眼鏡、 顕微鏡 | ガスバーナー、 ばねばかり、 メスシリンダー |
| 自然 への手出し | しない | する (条件 を変える) |
ポイント: 観察 は 「自然 が見せてくれるもの」、 実験 は 「自分 で自然 に問いかけるもの」。 月の満ち欠けは 観察 (人間 が月を動かせない)、 ろうそくの燃焼 は 実験 (自分 で火を点ける)。
中学では、 つぎの 7 つのステップを 自分 で 回せるようになるのがゴールです。
| ステップ | やること | くわしく |
|---|---|---|
| ① ぎ問 | 「なぜ?」 を書く | 自然 の中で不思議に思ったこと |
| ② 仮説 | 自分 の答えを予想 する | 「○○ だから △△ だろう」 |
| ③ 実験計画 | 条件制御 で計画 | 何を変え、 何をそろえるか |
| ④ 実験 | 安全 に実行 | 結果 を表に書く |
| ⑤ 結果 | 数値 を グラフ に | 表をグラフに直す |
| ⑥ 考察 | 仮説 とくらべる | 合ったか、 ちがったか |
| ⑦ 結論 | 1 文でまとめる | 「○○ は △△ である」 |
仮説 と結果 がちがうことは、 失敗 ではありません。 「新しい 発見」 です。
大事: 科学 は 「仮説 が外れた」 をくりかえして 進んできました。 中 1 からは 「ちがう結果 = 新しい入り口」 と受け止めましょう。
実験 や 観察 の結果 は、 ノート に残します。 ノートは自分 があとで読み返す 「記録」 であり、 ほかの人と結果 を共有 する 「証拠」 でもあります。
| 番号 | 項目 | れい |
|---|---|---|
| ① | 日付 と 気温・天気 | 2026 年 5 月 16 日、 22 ℃、 くもり |
| ② | 目的 | ろうそくの火が消える理由をしらべる |
| ③ | 仮説 | 酸素 が減るから消えるだろう |
| ④ | 用意 したもの | ろうそく、 集気びん、 マッチ |
| ⑤ | 方法 | (図を入れてかく) |
| ⑥ | 結果 | 表と グラフ |
| ⑦ | 考察 と 結論 | 1 文でまとめる |
| グラフ | つかう場面 | れい |
|---|---|---|
| 棒グラフ | 種類 がちがうものの数をくらべる | 動物 の数 |
| 折れ線グラフ | 時間 とともに変わるもの | 1 日の気温 |
| 円グラフ | 全体 に占めるわり合い | 空気 の 組成 |
| 散布図 (中 1 後半 〜) | 2 つの数値 の関係 | おもりとばねののび |
中学理科では、 数値 と単位 がとても大事です。
| 何をはかるか | 単位 | れい |
|---|---|---|
| 長さ | mm、 cm、 m、 km | 1 cm = 10 mm、 1 m = 100 cm |
| 体積 | mL、 cm³、 L | 1 mL = 1 cm³、 1 L = 1000 mL |
| 質量 | mg、 g、 kg | 1 kg = 1000 g |
| 温度 | ℃ (セ氏) | 水がこおる 0 ℃、 ふっとう 100 ℃ |
| 時間 | 秒、 分、 時間 | 1 分 = 60 秒 |
| 力 | N (ニュートン) | 第 4 章でくわしく |
| 振動数 | Hz (ヘルツ) | 第 3 章でくわしく |
例えば、 ものさしで紙の長さをはかって 「12.3 cm」 と出たとします。 この 「12.3」 という 3 つの数字 が 有効数字 です。
| はかり方 | 結果 | 有効数字 |
|---|---|---|
| 1 cm までしか読めないものさし | 12 cm | 2 けた |
| 1 mm まで読めるものさし | 12.3 cm | 3 けた |
| 0.1 mm まで読めるものさし | 12.34 cm | 4 けた |
ポイント: 「12 cm」 と 「12.0 cm」 は中学理科では ちがう意味 です。 「12.0 cm」 は 「0.1 cm のくらいまではかった、 末尾 が 0」 という意味。 はかったけたを大事にしましょう。
中学理科では、 火・刃物・薬品・電気 を使う場面 が増えます。 安全がすべての土台 です。
| きまり | くわしく |
|---|---|
| ① 先生の指示 を待つ | 勝手に始めない |
| ② 保護メガネ | 火・薬品・割れものの場面 では必ず |
| ③ 換気 | 加熱・薬品 を使う部屋 は窓を開ける |
| ④ 整理 せいとん | 通り道に物を置かない |
| ⑤ 困ったらすぐ先生に | こわした・けがした・きもちがわるいはすぐ言う |
| 章 | 危険 な場面 | 対策 |
|---|---|---|
| 第 2 章光 | 太陽・レーザー を直視 | 絶対 に直視 しない、 鏡で太陽光を人に向けない |
| 第 3 章音 | 大音量、 大きなベル | 耳元で鳴らさない、 イヤホンを大音量 で使わない |
| 第 4 章力 | おもりが落下、 ばねが飛ぶ | 足元に物を置かない、 ばねを引き過ぎない |
| 第 5 章物質 | ガスバーナー、 引火、 加熱 | 換気、 もえやすい物 (紙・髪) を近づけない、 火のそばで走らない |
| 何が起きたか | すぐすること |
|---|---|
| 火が服に燃え移った | 走らない、 床に倒れて転がる、 先生に知らせる |
| 薬品 が目に入った | 大量の水で 15 分以上洗う、 すぐ先生に |
| ガラスで切った | きれいな水で洗う、 圧迫 で止血、 すぐ先生に |
| 気分がわるくなった | すぐ先生に、 風通しのよいところで休む |
この章で学んだことをふりかえりましょう。
次の章: 第 2 章では、 身のまわりの 「光」 を調べます。 鏡の反射、 水やガラスの 屈折、 そして 凸レンズでできる像を学びます。 太陽 の光を 絶対 に直視 しない ことを心得 て始めましょう。