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第 3 章では、 第 2 章の 「光」 と同じく 「波」 で伝わる 「音」 を学びます。 光と似ている点・ちがう点をくらべながら進めましょう。
ポイント: 光と音は どちらも 「波」 で伝わります。 でも、 光は真空 (空気 のない空間) でも伝わるのに、 音は真空 では伝わらない。 これが大きなちがいです。
ギターの弦をはじくと 「ビーン」 と音がなります。 このとき弦をじっと見ると、 ぶるぶると 小さく動いて いるのがわかります。 これが 振動 です。
音を出すもののことを 音源 と言います。
| 音源 の例 | 振動 している部分 |
|---|---|
| ギター | 弦 |
| 太鼓 | 革 (かわ) の面 |
| 笛・リコーダー | 中の空気 |
| 人のこえ | のどの 声帯 |
| スピーカー | コーン (紙の部分) |
| 風鈴 | ガラスや金属 のつつ |
| 実験 | 観察 されること |
|---|---|
| 音叉 (おんさ) をたたいて水につける | 水がはね上がる (=振動 が水に伝わる) |
| スピーカーの上に砂をのせて音を出す | 砂がおどる |
| のどに手を当てて 「アー」 と言う | のどがふるえるのが感じられる |
大事: 音が出ているとき、 必ずどこかが 振動 しています。 振動 を止めると音も止まります (例: ギターの弦を手でおさえる)。
音源 が振動 すると、 まわりの 空気 が押し引きされて、 振動 が波としてまわりに広がっていきます。 これが 音の波 (音波) です。
| 段階 | 何が起こっているか |
|---|---|
| ① 音源 が前に動く | 前の空気 が おしちぢめられる (こい部分) |
| ② 音源 が後ろに動く | 前の空気 が うすくなる (うすい部分) |
| ③ ①② がくりかえされる | こい・うすいが波となって遠くへ |
| ④ 耳のこ膜 に届く | こ膜が振動 し、 音として感じる |
ガラスびんの中に小さなベルを入れて、 ポンプで空気 をぬいていくと、 だんだん ベルの音が聞こえなくなります。
| 状態 | 音 |
|---|---|
| 空気 がある | はっきり聞こえる |
| 空気 が少しぬけた | 小さく聞こえる |
| ほぼ真空 | ほとんど聞こえない |
大事: 音を伝えるには 何かの 媒体 が必要 です。 空気・水・固体 (金属・木など) はどれも 媒体 になれますが、 真空 はなれません。 これが光 (真空 でも伝わる) との大きなちがい。
| 媒体 | 伝わる速さ (約) | れい |
|---|---|---|
| 空気 (15 ℃) | 約 340 m/秒 | ふだん聞く音 |
| 水 | 約 1500 m/秒 | プールの中で聞こえる音、 イルカの鳴きこえ |
| 鉄 | 約 5000 m/秒 | レールに耳をつけると遠くの列車が聞こえる |
ポイント: 一般 に 固体 > 液体 > 気体 の順で音は速く伝わります。 物質 の中のつぶが 「ぎっしり」 詰まっているほど、 振動 が早くつぎのつぶに伝わるからです。
雷が光ってから、 「ゴロゴロ」 と音が聞こえるまで少し時間 がかかります。 これは 音が光よりずっとおそい からです。
| 速さ | |
|---|---|
| 光 | 約 30 万 km/秒 (1 秒に地球 を 7.5 周) |
| 音 (空気中) | 約 340 m/秒 (1 秒に 340 m) |
光は音の 約 100 万倍 速いと言えるので、 数 km 程度 の距離 であれば 「光はほぼ同時に見える」 と考えて良い。
光ってから 5 秒後にゴロゴロが聞こえたとします。 雷までの距離 はどれぐらいでしょうか。
距離 = 速さ × 時間 = 340 m/秒 × 5 秒 = 1700 m = 約 1.7 km
つまり 「光ってからゴロゴロまでの秒数 × 340 m」 で、 おおよその距離 がわかります。
| 光と音の間隔 | 雷までの距離 |
|---|---|
| 1 秒 | 約 340 m |
| 3 秒 | 約 1 km |
| 10 秒 | 約 3.4 km |
| 30 秒 | 約 10 km (かなり遠い) |
大事: 光ってからすぐゴロゴロが来るときは、 雷が かなり近い 証拠。 屋内 に入るか、 木の下をさけること。 体育館や車の中が安全。
ギターの弦を強くはじけば 「大きな音」、 弱くはじけば 「小さな音」。 ほそい弦は 「高い音」、 太い弦は 「低い音」。 この 「大きさ」 と 「高さ」 は、 音波 の 何 で決まるのでしょうか。
1 秒間 に何回振動 するかを 振動数 と言い、 単位 は ヘルツ (Hz) です。
| 振動数 | 音の高さ |
|---|---|
| 多い (例: 1000 Hz) | 高い音 |
| 少ない (例: 100 Hz) | 低い音 |
| 例 | 振動数 |
|---|---|
| ピアノのまん中のド | 約 262 Hz |
| ピアノの高いド | 約 523 Hz |
| 救急車のサイレン | 約 700 〜 1000 Hz |
振動 のはばを 振幅 と言います。
| 振幅 | 音の大きさ |
|---|---|
| 大きい | 大きな音 |
| 小さい | 小さな音 |
オシロスコープ という機械 を使うと、 音波 の形を画面 に表して見ることができます。
| 音の性質 | 波の形 |
|---|---|
| 高い音 | 波が こまかい (振動数多い) |
| 低い音 | 波が 大雑把 (振動数少ない) |
| 大きい音 | 波の 山が高く谷が深い (振幅大きい) |
| 小さい音 | 波の 山が低く谷が浅い (振幅小さい) |
ポイント: 振動数 = 高さ、 振幅 = 大きさ。 これが中 1 で必ず覚える 2 つの用語。 ギターの同じ弦を強く弱く弾いても 高さは変わらない (=振動数 は同じ) ことを確かめましょう。
人が聞ける音の範囲 は、 およそ 20 Hz 〜 20000 Hz と言われています。
| 動物 | 聞こえる範囲 |
|---|---|
| 人 | 20 〜 20000 Hz |
| 犬 | 67 〜 45000 Hz |
| ねこ | 45 〜 64000 Hz |
| こうもり | 1000 〜 120000 Hz (高音が得意) |
20000 Hz より高い音を 超音波 と言います。 こうもりは 超音波 を出して周囲 をしらべ、 超音波検査 (エコー) は病院 で使われています。
山に向かって 「ヤッホー」 と叫ぶと、 数秒後に 「ヤッホー」 が戻ってきます。 これが やまびこ で、 音が山で 反射 されたもの。
| 例 | 音が反射 する物 |
|---|---|
| やまびこ | 山や大きながけ |
| トンネルの中で声がひびく | コンクリートのかべ |
| ふろ場で歌うとひびく | タイルのかべ |
| イルカ・コウモリの探査 | 海の底、 こんちゅう |
ポイント: やまびこで戻るまでの時間 が 4 秒だとします。 4 秒で音は 「行き + 帰り」 を進むので、 山までの片道 は 4 ÷ 2 = 2 秒分。 距離 は 340 × 2 = 680 m。
音叉 (おんさ) を 2 つ並べて、 1 つをたたくと、 もう 1 つも鳴り出します。 これを 共鳴 と言います。 振動数 が 同じ 物どうしで起こります。
ギターを弾いたときに、 ボディーの中の空気 も同じ 振動数 で鳴り、 音が大きく美しくなるのも 共鳴 のはたらきです。
| 場面 | 使われている音の性質 |
|---|---|
| 楽器 | 振動数 と 振幅 で音を作る |
| マイク・スピーカー | 振動 を電気・電気 を振動 に |
| イヤホン | 小さなスピーカー |
| 病院 のエコー | 超音波 で体の中を見る |
| 魚群探知機 | 超音波 が海底で 反射 |
| ノイズキャンセリング | 反対 の波形を重ねて打ち消す |
この章で学んだことをふりかえりましょう。
次の章: 第 4 章では 「力」 を学びます。 重さとは何か、 力はどう表すか。 単位 ニュートン (N) が初めて出てきます。