使役は、他に動作をさせる(…させる)という意味で、古文では助動詞「す」「さす」「しむ」で表します。これらは未然形に接続し(「す」は四段・ナ変・ラ変の未然形、「さす」はそれ以外、「しむ」は漢文訓読系に多い)、使役のほかに尊敬(…なさる)の意味も持ちます。
| 助動詞 | 接続する動詞 | 意味 |
|---|---|---|
| す | 四段・ナ変・ラ変の未然形 | 使役・尊敬 |
| さす | それ以外の未然形 | 使役・尊敬 |
| しむ | 未然形(漢文訓読系に多い) | 使役・尊敬 |
「中将に歌を詠ます」は、使役の対象(中将)があるので使役です。一方、直後に「給ふ」など尊敬語が続いて二重尊敬(最高敬語)になれば尊敬です。
試験では 「す・さす・しむ」が使役か尊敬かの識別が頻出です。①使役の対象(〜に)があれば使役、②直後が「給ふ・おはします」など尊敬語なら尊敬、の順で確認します。尊敬の場合は最高敬語となり、主語が天皇など最高位の貴人と読めます。