反実仮想は、事実に反する想像を述べる表現で、「もし…だったら、…だっただろうに(実際はそうでない)」という、現実とは違う仮定を表します。古文では助動詞助動詞「まし」を用い、決まった呼応の形をとります。
| 構文 | 訳 |
|---|---|
| 〜ましかば〜まし | もし〜だったら〜だろうに |
| 〜せば〜まし | もし〜だったら〜だろうに |
| 〜ば〜まし | もし〜なら〜だろうに |
「世の中に絶えて桜のなかりせば春の心はのどけからまし」(『古今和歌集』在原業平)は、「もし桜がまったくなかったら春の心はのどかだろうに(実際は桜があるので落ち着かない)」という反実仮想の名歌です。
試験では 「ましかば…まし」「せば…まし」という呼応を見抜き、「もし…だったら…だろうに」と訳せるかが問われます。実際にはそうでない、という裏の事実(桜は実在する)まで読み取るのがポイントです。