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第 2 章・第 3 章で植物 の 生命の連続性 (種子 → 発芽 → 成長 → 受粉 → 結実 → 種子) を学びました。 第 4 章では、 同じように 動物 の生命 がどうつながるかを、 メダカ と 人 で学びます。
ポイント: 植物 の 受粉 = 動物 の 受精。 植物 の 種子 = 動物 の 受精卵。 つくりはちがいますが、 「新しい命のはじまり」 という点では同じです。
メダカは 5 年生の観察 にいちばんつかわれる魚です。 飼育 が楽で、 たまごの中が すきとおって いて観察 しやすいからです。
| 物 | はたらき |
|---|---|
| 水そう (10 〜 20 L ぐらい) | 5 〜 10 ぴきが目安 |
| くみ置き水 | 水道水を 1 日おいて 塩素 (カルキ) をぬく |
| 水草 (キンギョモ・ホテイソウ) | メダカが たまごを産みつける 場所 |
| エサ | 1 日 1 〜 2 回、 食べきる量 |
| 小石 や 砂 | 底にしく |
| 部分 | オス | メス |
|---|---|---|
| 背びれ | 切れ込みがある | 切れ込みがない |
| しりびれ | 大きく平行四辺形 | 小さく三角 |
| 体の大きさ | 細長い | ややふっくら (たまごをもっているとき) |
ポイント: 背びれ と しりびれ で見分けるのが一番たしか。 上から見て、 横からも見て確かめましょう。
メダカは 春〜夏 の朝にたまごを産みます。 メスが しりびれ の近く にたまごをつけて泳ぎ、 オスが後ろから 精子 をかけ ます。 これが 受精 です。 受精 したたまご (= 受精卵) はメスが水草にこすりつけて産み落とします。
大事: 受精 = 「精子 が 卵 と合体すること」。 植物 の 受粉 (花粉 がめしべにつく) と似ていますが、 動物 では 「精子 と 卵 が 直接出会う」 ことを 受精 と言います。
受精卵 を 水草ごと別の容器 に移して、 1 日 1 回顕微鏡 (40 倍ぐらい) で観察 します。 約 10 日ほど で ふ化 (たまごから出ること) します。
| 日 | たまごの中の様子 |
|---|---|
| 0 日 (受精直後) | 中に 油滴 (油のつぶ) がいくつか見える、 まだ形はない |
| 1 〜 2 日 | 油滴 がまとまってくる、 中に 「体 のもと」 が見え始める |
| 2 〜 3 日 | 心臓 が動き始める、 血液 のもとが見え始める |
| 4 〜 5 日 | 目 がだんだん黒くなってくる |
| 6 〜 7 日 | 目がはっきり黒い、 体全体 がはっきり見える、 血液 が流れる |
| 8 〜 9 日 | たまごの中で 動く、 目と口がはっきり |
| 約 10 日 | ふ化 (尾から出る) |
ふ化 したばかりの子メダカは、 おなかに 袋 をつけています。 これは 卵黄 (= たまごの中にあった 養分) で、 ふ化直後の子メダカは 2 〜 3 日 これを使って育ちます。 卵黄 がなくなるとエサを食べ始めます。
ポイント: メダカの子が 2 〜 3 日エサなしで育てる のは、 卵黄 のおかげ。 植物 の 子葉 (= でんぷん) と同じ役割 で、 「最初の養分」 が用意 されています。
人はメダカとちがって、 母親 の体の中で育ってから生まれてきます。 育つ場所は 子宮 というふくろのような部分。 期間 は 約 38 週間 (約 9 か月) です。
| 時期 | 起こること |
|---|---|
| 0 週 (受精) | 精子 と 卵 が出会う、 大きさ約 0.1 mm |
| 4 週 | 心臓 が動き始める、 大きさ約 1 cm |
| 8 週 | 手と足の形ができる、 大きさ約 4 cm、 「たい児」 と呼ぶ |
| 20 週 | 母親 が 動きを感じる、 大きさ約 25 cm |
| 30 週 | 体がほぼできあがる、 大きさ約 40 cm |
| 38 週 | 誕生、 大きさ約 50 cm、 体重約 3000 g |
子宮 の中で たい児 が育つために、 つぎのしくみがあります。
| 部分 | はたらき |
|---|---|
| 子宮 | たい児 が育つふくろ、 母親 のおなかの中 |
| 羊水 | 子宮 の中を満たす水。 たい児 を外の衝撃 から守る |
| たいばん | 子宮 のかべにつく円ばんのような部分。 母親 と たい児 の 物のやりとり の場所 |
| へその緒 | たいばん と たい児 をつなぐ管。 養分 と 酸素 を送る、 不要なものを戻す |
人の たい児 は メダカの子とちがって、 自分でエサを食べたり呼吸 したりできません。 代わりに、 母親 が食べたものと吸った空気 (酸素) が、 たいばん と へその緒 を通って届きます。
大事: たいばん で 母親 の 血液 と たい児 の 血液 は直接混ざりません。 たいばん の中で 酸素 と 養分 が移動 し、 不要なもの (二酸化炭素 など) は母親 へ戻ります。 まじりあわずやりとりができる、 とてもよくできたしくみです。
ポイント: 羊水 の中で たい児 は 浮いている ような状態。 母親 が動いたり歩いたりしても衝撃 がやわらぎます。 また、 たい児 の体も自由 に動けるようになります。
植物 の第 3 章で 「両性花 と 単性花 のくらべ」 をしました。 動物 でも、 メダカと人をくらべると 「誕生 のしかた」 の多様性 が見えます。
| 項目 | メダカ | 人 |
|---|---|---|
| 育つ場所 | 水中 のたまごの中 | 母親 の 子宮 の中 |
| 受精 の場所 | 体外 (水中) | 体内 (子宮) |
| 育つ期間 | 約 10 日 | 約 38 週 (約 9 か月) |
| 養分 のもと | 卵黄 (袋 の中) | 母親 から たいばん経由 |
| 酸素 のとり方 | たまごのまわりの水から | 母親 から へその緒経由 |
| 生まれた時の体長 | 約 5 mm | 約 50 cm |
ポイント: メダカは体外受精 (オスが水中に精子をかける)。 人は体内 受精。 メダカのたまごは 100 〜 数百個産まれますが、 ふ化・成長中に多くが死んでしまうため、 多く産んで少し残る 戦略 です。 人は 少なく産んでしっかり育てる 戦略 と言えます。
第 2 章 〜 第 4 章で、 植物 と動物 の 「生命の連続性」 を学んできました。 「新しい命はどこから来るか」 を整理 してみましょう。
| 種類 | 命のはじまり |
|---|---|
| 植物 | 種子 (= 受粉 の結果 できた 受精卵 が育ったもの) |
| メダカ | 水草につけた 受精卵 (= 精子 と 卵 が出会ったもの) |
| 人 | 母親 の 子宮 の中の 受精卵 (= 精子 と 卵 が出会ったもの) |
大事: どの生きものも、 「受精 (or 受粉) → 受精卵 (or 種子) → 育つ → 新しい命の誕生」 という流れで命がつながります。 自分も同じように、 父親 の 精子 と母親 の 卵 が出会って生まれてきました。
ポイント: 観察 が終わったメダカはもとの川や池に放さない。 これは 「外来種問題」 の出発点です。 飼育 を続けるか、 ペットショップや学校で引き取ってもらいましょう。
次の章: 第 5 章からは 〔A 物質・エネルギー〕 領域 に入り、 「物の溶け方」 を学びます。 5 年生は 「量を数値で扱う」 が大事。 食塩やミョウバンが水にどれくらい溶けるか、 重さを 1 g 単位で計って表にまとめ、 算数 の 割合 とつなげましょう。