この章で学ぶこと
夜空を見上げると、 月やたくさんの星がきらめいています。 月は毎日形がかわり、 星には明るさや色のちがいがあり、 星の集まり (星座) はおなじ並び方で動いていきます。 4 年生では、 これらを 方位磁針で方位を確かめながら、 継続観察 でとらえます。
- 月は日によって形がかわる こと (三日月・半月・満月) を知る
- 1 日のうちでも月の位置が動く ことを木や建物を目印に観察 する
- 星には 明るさのちがい があること (等星) を知る
- 星には 色のちがい があること (青白い・白・黄色・赤) を知る
- 星の集まり (星座) を見つけられるようになる (オリオン座・カシオペヤ座・北斗七星)
- 星座の 並び方は変わらないが、 時刻で位置が動く ことを知る
最重要安全: 夜間の観察 は かならず保護者といっしょ に。 街灯のある安全な場しょで、 暗闇の段差 や車に注意。 寒さ対策 をしっかり。 望遠鏡で太陽をぜったいに見ない (失明のおそれ。 第 4 章で学んだとおり)。
1. 月の形 — 毎日かわる
月は毎日おなじ形をしているでしょうか? 1 か月続けて観察 すると、 形が 少しずつかわっていく ことがわかります。
満月。 月の形のうち一番大きく丸く見えるすがた。 新月から約 15 日後。
オリオン大星雲。 オリオン座の 真ん中にある (ハッブル宇宙望遠鏡撮影)。 オリオン座は冬の代表的な星座。
月の形の主な名前
| 名前 | 形 | 見える時期 |
|---|
| 新月 | 見えない (太陽と同じ方向) | 1 か月のはじまり |
| 三日月 | ほそいかぎの形 | 新月から約 3 日後、 夕方西の空 |
| 上弦 の 半月 | 右半分が光る | 新月から約 7 日後、 夕方南の空 |
| 満月 | 丸い | 新月から約 15 日後、 夜一晩中 |
| 下弦 の 半月 | 左半分が光る | 新月から約 22 日後、 明け方南の空 |
観察 のしかた
- 1 か月続けて、 同じ時刻に同じ場しょから月を見る
- 観察 カードに 形・位置・時刻 を絵と言葉で記録する
- 月が見えない日 (新月の前後) も 「見えない」 ときろくする
ポイント: 「毎日同じ時刻」 できろくすると、 形の変化がきれいな順番でわかります。
2. 月の動き — 1 日のうちでもかわる
月は形がかわるだけでなく、 1 日のうちでも位置が動いていきます。 これも 1 日続けて観察 するとわかることです。
月が動く方向
太陽と同じように、 月も 東から西へ動きます。
| 時刻 | 月の位置 (満月の場合) |
|---|
| 夕方 (太陽が西にしずむころ) | 東 の空からのぼってくる |
| 真夜中 | 南 の空で一番高い |
| 明け方 | 西 の空へしずむ |
観察 のしかた
- 木や建物を目印 にして、 「いま月はあの木の上」 と位置をきろく
- 1〜2 時間後にまた見ると、 月の位置が 動いている ことがわかる
- 方位磁針で方位を確かめながら 観察 (第 1 章でふくしゅう)
ポイント: 月は 形と位置の 2 つ がかわる。 形は 日によって、 位置は 時刻によって かわる。 ここを区別しておぼえましょう。
3. 星の明るさと色
夜空には数えきれないほどの星がありますが、 よく見ると 明るさ や 色 がみんなちがうことに気づきます。
星の明るさ — 等星 で表す
明るさのちがいを、 「等星」 という言葉で表します。 数が 小さいほど明るい ので、 1 等星 がもっとも明るいクラスです。
| クラス | 明るさ | れい (有名な星) |
|---|
| 1 等星 | とても明るい (空で 21 こある) | シリウス・ベガ・アルタイル・ベテルギウス |
| 2 等星 | 明るい (空で約 70 こある) | 北極星 (ポラリス) |
| 3-5 等星 | だんだん暗くなる | たくさん |
| 6 等星 | やっと目で見える限界 | — |
星の色 — 表面の温度できまる
星はぜんぶ白ではありません。 青白い星・白い星・黄色い星・赤い星 があります。 これは星の 表面の温度 で決まるのですが、 4 年生では 「色のちがいがある」 ことを知ればじゅうぶん。
| 色 | 表面の温度 (参考) | れい |
|---|
| 青白い | とても高い | スピカ・リゲル |
| 白 | 高い | シリウス・デネブ |
| 黄色 | 中ぐらい | 太陽 (じつは黄色の星)・カペラ |
| オレンジ | 低い | アルクトゥールス |
| 赤 | とても低い | ベテルギウス・アンタレス |
ポイント: シリウス (おおいぬ座) は夜空でいちばん明るく見える星 (1 等星で白い)。 ベテルギウス (オリオン座) は赤い 1 等星で有名です。
4. 星の集まり — 星座
夜空の星を 線でつないだ形 を、 むかしの人は動物や道具に見立てました。 これが 星座 です。 世界では 88 の星座 が決められています。
4 年生で出会う主な星座
| 季節 | 星座 | とくちょう |
|---|
| 冬 | オリオン座 | 4 つの明るい星が長方形、 その 真ん中に三つ星。 ベテルギウス (赤) とリゲル (青白) の 1 等星 |
| 冬 | おおいぬ座 | シリウス (1 等星、 もっとも明るい) |
| 夏 | こと座 | ベガ (1 等星、 七夕の 「おりひめ」 と言われる星) |
| 夏 | わし座 | アルタイル (1 等星、 七夕の 「ひこぼし」 と言われる星) |
| 夏 | はくちょう座 | デネブ (1 等星)。 上の 3 つで 夏の大三角 |
| 秋 | カシオペヤ座 | 5 つの明るい星が W の形。 北の空 |
| 一年中 | 北斗七星 | おおぐま座の一部、 7 つの星で ひしゃくの形。 北の空 |
北をさがすしるべ
北極星 (ポラリス) は 真ん中が動かない星で、 いつも北をしめします。 北斗七星 と カシオペヤ座 の形から北極星を見つけることができます。
| しるべ | 見つけ方 |
|---|
| 北斗七星から | ひしゃくの先の 2 つの星を結んで、 約 5 倍のばしたところ |
| カシオペヤ座から | W の 真ん中の角をのばしたところ |
おまけ: 北極星は約 2 等星で そんなに明るくない。 けれど一年中同じ場しょに見えるので、 大切な目印になっています。
5. 星座の動き — 並び方はかわらず、 位置がかわる
星座を 1 時間ごとに観察 すると、 月とおなじように 位置が動いていきます。 でも、 星の 並び方 は 変わりません。
大切なきまり
「星座は並び方を変えずに、 まとまったまま東から西へ動く」
これも 4 年生の B(5) で大事なきまり。 言えるようになりましょう。
観察 のしかた
- 1〜2 時間ごと に同じ星座を見る
- 木や建物を目印に、 どれくらい動いたか をきろく
- 例: オリオン座を夜 8 時と 10 時に見ると、 形は同じだが西へずれている
くらべてみよう
| 時刻 (1 月のある日) | オリオン座の位置 |
|---|
| 夜 8 時 | 南東の空 |
| 夜 10 時 | 南の空 |
| 真夜中 12 時 | 南西の空 |
形はずっと おなじ長方形と三つ星。 位置だけ西へ動いているのがわかります。
6. ふりかえり
この章の安全配慮 (最重要)
- 夜間の観察 はかならず保護者といっしょに
- 街灯のある安全な場しょ で観察 (公園・学校の近く・自宅の庭など)
- 暗闇の段差・自転車・車 に注意
- 寒さ対策 をしっかり (12 月〜2 月はとくに)
- 望遠鏡で太陽をぜったいに見ない (失明のおそれ)
- 暗いところで強い光 (スマホなど) を見すぎない (目が慣れなくなる)
- 観察中に知らない人に声をかけられたら、 すぐ保護者 に知らせる
次の章: 第 7 章では、 〔A 物質・エネルギー〕 領域 に入り、 空気と水の性質 をしらべます。 注射器や空気でっぽうをつかって、 「空気は 圧しちぢめられるが、 水は 圧しちぢめられない」 ことを、 予想 → 実験 の手順で確かめましょう。