この章で学ぶこと
わたしたちの体は、 どうして動いたり、 走ったり、 ものをつかんだりできるのでしょうか? 体の中にはどんなしくみがあるのでしょう?
この章では、 自分の体に直接 さわって、 そのしくみをたしかめましょう。
- 人の体には 骨 と 筋肉 があることを知る
- 体を動かせるのは 骨・筋肉・関節 のはたらきと知る
- 関節 = 体の中で曲がるところ、 とわかる
- 骨 には体を 支え、 大切な部分を守るはたらきがあると知る
- 犬・ねこ・うさぎ などほかのほにゅう類にも同じしくみがあるとわかる
大事: この章は 自分の体をつかった観察 が中心です。 友だちの体にさわるときは かならず同意 をもらってから さわりましょう。 また、 体を強く押したり、 関節 をむりに曲げたりしないこと。 自分の体はたいせつな一つだけのものです。
1. 自分の体にさわってみよう
まずは、 自分の体にそっとさわって、 「かたいところ」 と 「やわらかいところ」 をたしかめてみましょう。
かたいところ・やわらかいところ
| ところ | さわったかんじ | これは何? |
|---|
| ひじの上の部分(うでの上半分) | ぐにゃっとやわらかい、 中にかたいぼうがある | 筋肉 の中に 骨 |
| ひざこぞう(ひざのまん中) | かたい、 まるい | 骨(関節 の部分) |
| ほお | やわらかい、 はずむ | 筋肉・しぼう・ひふ |
| あたま(おでこ・後ろ) | かたい、 まるい | 骨(頭骨) |
| のど | やわらかい、 動く | 筋肉・くだ |
| 手のこう(甲 の部分) | かたいほねが何本も | 骨(指の 骨) |
わかったこと
- 体には かたいところ と やわらかいところ がある
- かたいところは 骨でできている
- やわらかいところは 筋肉やひふ・しぼうでできている
- 骨 は体の中にたくさんあり、 筋肉 がそれをつつんでいる
ポイント: 「骨 の上を 筋肉 がつつむ。 さらにその上をひふがつつむ」 が体のきほんです。 まんがでえがくと、
ひふ ━━━━━━━━━━━━ いちばん外がわ
筋肉 ━━━━━━━━━━ ま中
骨 ━━━━━━━━━━━━ いちばん内がわ
2. 骨のはたらき
人の体には、 大人で約 200 本 (正確には 206 本) の 骨 があります。 生まれたときの赤ちゃんは 270 本ぐらい あり、 大きくなるにしたがっていくつかの骨がくっついて 200 本ほどになります。
人の骨格 (こっかく)。 体を支え、 大事な部分 (頭・肺・心臓) を守る。 200 本ほどの骨からできている。
骨の主なはたらき(3 つ)
| はたらき | くわしく |
|---|
| ① 体を 支える | 体はぐにゃぐにゃのゼリーのようなものではなく、 骨 があるから立てる・歩ける |
| ② 大切な部分を守る | 頭の 骨 は 脳 を、 ろっ骨は 心臓 と 肺 を守る |
| ③ 体を動かす | 筋肉 が 骨 につき、 関節 で曲がる |
守るはたらきの例
| 体の部分 | 骨 の名前 | 守っている大切なもの |
|---|
| あたま | 頭骨(ずがい骨) | 脳 — 考えたり体を動かす命令 を出す |
| 胸の前 | ろっ骨 | 心臓(血を送るポンプ)と 肺(息をする) |
| 背中 | せ骨(脊椎) | 脊髄 — 脳から体への命令 を通す |
大事: 骨 が大切な部分を守ってくれているので、 たとえぶつかっても中の大事なところが守られます。 でも、 強く頭をぶつけたり、 高いところから落ちたりすると 骨 でも折れることがあります。 体を大切にしましょう。
主な骨(自分でさわってわかるもの)
- 頭の 骨(頭骨) — おでこ・後頭部・あごの下
- ろっ骨 — 胸の前・横(深く息をすうとわかる)
- せ骨 — 背中のまん中
- うでの 骨 — 上は 1 本 (じょうわんこつ)、 下は 2 本 (とうこつ・しゃっこつ)
- 足の 骨 — 上は 1 本 (だいたいこつ)、 下は 2 本 (けいこつ・ひこつ)
- 指の 骨 — 1本の指に 3つの 骨(おやゆびは 2つ)
3. 筋肉のはたらき
筋肉 は 「体を動かす」 ための部分 です。 筋肉 がなければ、 骨 はただのぼうのように動きません。
筋肉のしくみ — ちぢんでのびる
筋肉 は、 「ちぢむ」 と 「のびる」 の 2 つの動きで 骨 を引っぱります。 骨 が引っぱられると、 関節 で体が曲がります。
| 動作 | 筋肉 のようす |
|---|
| うでを曲げる | うでの内側(じょうわんの前の 筋肉) が ちぢむ、 外がわが のびる |
| うでをのばす | うでの外がわ(じょうわんの後ろの 筋肉)が ちぢむ、 内側 が のびる |
自分のうででたしかめる
- うでを 90度に曲げて、 力を入れる
- うでの上の内側 がぼこっと出る → これがちぢんだ 筋肉
- うでをのばすと、 ぼこっが 平らになる → のびた
ポイント: 筋肉 は 2 つのセット で動きます。 一つがちぢむともう一つがのびる、 というふうに 協力 して動かしているのです。
筋肉の名前(よく使うもの)
- ちからこぶの筋肉 — うでの内側、 「ちからこぶ」 ができるところ (中学校で 「上腕二頭筋」 という名前で学ぶ)
- うでの外がわの筋肉 — うでをのばすときにはたらく
- 太 ももの 筋肉 — 足の太い 筋肉、 走るときに使う
- ふくらはぎの 筋肉 — つま先立ちでぼこっと出る
4. 関節のはたらき
関節は、 「体の中で曲がるところ」 です。 関節 があるから、 骨 と 骨 がつながって、 自由に動けます。
主な関節(自分で動かしてわかる)
| 関節 の名前 | どこ | どう動く |
|---|
| 首 | 頭と体のあいだ | 上下・左右に動く |
| 肩 | うでと体のつなぎ | 前後・上下・回す(よく動く) |
| ひじ | うでの中ほど | 曲げのばし |
| 手首 | 手とうでのつなぎ | 上下・左右・回す |
| 指の 関節 | 指のとちゅう | 曲げのばし(1 本に 2〜3 か所) |
| 腰 | 体の中ほど | 前後・左右に曲がる |
| ひざ | 足の中ほど | 曲げのばし(前にしか曲がらない) |
| 足首 | 足とすねのつなぎ | 上下・左右 |
関節のしくみ — 骨と骨のつなぎめ
関節 は、 骨 と 骨 のあいだに 「つるつるした 軟骨」 と 「すべりを良くする液体」 があるので、 スムーズに動きます。 まんがのロボットの 「ぐぐぐ」 とはちがって、 人の 関節 はとてもなめらかに動きます。
大事: 関節 は 「曲がるように決まった向きにしか曲がらない」。 たとえばひざは前にしか曲がらない(後ろに曲げるとけが)。 指も同じ。 むりに反対方向 に曲げないでください。
自分でさわってたしかめよう
- ひざを曲げてみる → 「ひざこぞう」 の部分が 関節
- ひじを曲げてみる → ぐにゃと内側 に折れるところが 関節
- 手の指を曲げてみる → 1 本の指に 2〜3 か所関節 があるのがわかる
- 首を横にかたむけてみる → 首の 関節 がなめらかに動く
5. 動物の体のつくり
人だけでなく、 犬・ねこ・うさぎ・ライオン など ほにゅう類 の動物 も、 同じように 骨・筋肉・関節 で体を動かしています。
ほにゅう類とは
ほ乳類(ほにゅうるい)= 「子をおちちで育てる動物」 のなかま。 人・犬・ねこ・うさぎ・ライオン・ゾウ・くじらなど。 体の中のしくみが人ととても似ています。
人とほかのほにゅう類のくらべ
| 動物 | 体のつくり | 動き方 |
|---|
| 人 | 2本足で立つ、 手でものをつかむ | 歩く・走る・つかむ・書く |
| 犬 | 4本足、 骨 と 筋肉 と 関節 で走る | 走る・ジャンプ・しっぽをふる |
| ねこ | 4本足、 関節 がやわらかくしなやか | 走る・ジャンプ・木登り |
| うさぎ | 4本足、 後ろ足が長い | ジャンプ・走る |
| ライオン | 4本足、 筋肉 が強い | 走る・かりをする |
動物園や図かんでしらべよう
実際 の動物 の 骨 や 筋肉 を見るには、 動物園 や 科学博物館 の 骨 のもけい を見るのがおすすめです。 図かんやビデオもよい 資料 です。
ポイント: 「ほにゅう類はみんな、 骨・筋肉・関節 で体を動かす」 がこの章のキーワードです。 見た目はちがっても、 体の中のしくみはとても似ています。
6. ふりかえり
この章で学んだことをふりかえりましょう。
この章の安全配慮
- 自分の体を強く押さない・ねじらない(体がけがする)
- 関節 をむりに 反対方向 に曲げない(関節 をいためる、 ひどいばあいは折れる)
- 友だちの体にさわるときはかならず同意 をもらう(「さわっていい?」 と聞く)
- 動物園などで動物 を見るときは動物 にストレスを与えない(さくに入らない、 大きな声を出さない)
- 観察 のあとはかならず手をあらう(動物 にさわった場合)
次の章: 第4章では、 体の外がわ — 天気と気温 を学びます。 1 日の中で気温がどう変わるか、 折れ線グラフ であらわしましょう。 また、 水が 蒸発 して空気の中に入るしくみ、 結露 でまた水にもどるしくみもしらべます。