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国語こくご 5年生ねんせい

ことわざ・慣用かんよう故事こじ成語せいご由来ゆらい背景はいけいむかしひと知恵ちえ中国ちゅうごく古典こてん

最終さいしゅう確認かくにん:

はじめに

4 ねんせいでは ことわざ慣用句かんようく故事成語こじせいごおぼえて使つか ことをまなびました。 5 ねんせいではさらにいちすすんで、 これらの言葉ことばどうやってまれたか(由来ゆらい と、 その背景はいけいにある文化ぶんか知恵ちえまなびます。

このしょうでできるようになること:

  • ことわざの由来ゆらい自然しぜん観察かんさつ農業のうぎょう生活せいかつ経験けいけんとう)を理解りかいできる
  • 慣用かんよう由来ゆらいからだ部位ぶい動物どうぶつ道具どうぐとう)を理解りかいできる
  • 故事こじ成語せいご由来ゆらいとなった 中国ちゅうごく古典こてん物語ものがたり
  • いろは歌いろはうた」 など ながしたしまれている言葉ことば文化ぶんかてき価値かち
  • 言葉ことば時代じだいとともにわる ことに気付きづ

ポイント:由来ゆらいると、 言葉ことば「ただの暗記あんき項目こうもく」 ではなく、 なんせんねんまえひとたちの体験たいけんからまれた知恵ちえ結晶けっしょう だとかんじられます。

1. ことわざの由来ゆらい自然しぜん生活せいかつからまれた知恵ちえ

ことわざおおくは、 むかしひと自然しぜん観察かんさつしたり、 仕事しごとらしのなかで体験たいけんしたり して気付きづいたことを、 みじか言葉ことばにまとめたものです。

自然しぜん観察かんさつからまれたことわざ

ことわざ由来ゆらい意味いみ
さくら馬鹿ばかうめらぬ馬鹿ばかさくらると病気びょうきになり、 うめらないとすくない、 というにわ知恵ちえ物事ものごとにはそれぞれ適切てきせつなやりかたがある
みのるほどあたまれる稲穂いなほかないねみのるほどおもくてお辞儀じぎするようになる立派りっぱひとほど謙虚けんきょである
朝焼あさやけはあめ夕焼ゆうやけはむかしひとなんせんねんそら気付きづいた天気てんき法則ほうそく自然しぜん観察かんさつからまれた天気てんき予報よほう

生活せいかつ仕事しごとからまれたことわざ

ことわざ由来ゆらい意味いみ
ねこ小判こばんねこ小判こばんむかし金貨きんか)をあげても価値かちがわからない価値かちのわからないひとにあげてもむだ
ぶた真珠しんじゅぶた真珠しんじゅあたえても価値かちがわからない(聖書せいしょもと西洋せいよう由来ゆらいともわれる)同上どうじょう
紺屋こんやしろはかま紺屋こんや染物そめもの)が、 自分じぶん着物きものしろはかま)はめないでしろいままでいること専門せんもん自分じぶんのことは後回あとまわしにすること
たなからぼたもち棚からぼたもちちてくちはいるような、 おもいがけない幸運こううん苦労くろうせずに幸運こううんむこと

気付きづき: ことわざのおおくは、 江戸えど時代じだいやそれよりまえひとたちのらし からまれています。 「紺屋こんや」「ぼたもち」 など、 いまでは使つかわない言葉ことばてくるのは、 そのためです。

2. 慣用かんよう由来ゆらいからだ部位ぶい動物どうぶつからの表現ひょうげん

慣用句かんようく は、 2 つ以上いじょう言葉ことばむすびついて、 もととはべつ意味いみあらわまわ です。 おおくは 体の部位ぶい動物どうぶつ使つかいます。

からだ部位ぶい使つか慣用かんよう

慣用かんよう由来ゆらい意味いみ
からうろこちる聖書せいしょ物語ものがたりで、 えないひとからうろこのようなものがちてえるようになったという場面ばめんからいままでわからなかったことがきゅう理解りかいできる
みみいた自分じぶんよわみをわれて、 みみくといたいような気分きぶんになることから自分じぶん短所たんしょわれてつらい
あつものつとやけどすることからあつかいがむずかしくてこま
はなたか自慢じまんしてはなうえける様子ようすからほこらしい・自慢じまんできる
あしぼうになるながあるいて、 あしぼうのようにかたくなる感覚かんかくからあるきつかれてあしうごかなくなる

動物どうぶつ使つか慣用かんよう

慣用かんよう由来ゆらい意味いみ
ねこりたいやくたないねこでさえりたいほどいそがしいとてもいそがしい
うまうま呼吸こきゅうがぴったり様子ようすからう・相性あいしょうがよい
いぬあるけばぼうたるいぬ出歩であるくとぼうでたたかれる、 という江戸えど警句けいくおもいがけない災難さいなんう/なにかやればなにこる
すずめなみだすずめのようなちいさいとりながなみだほどわずかとてもすくないこと

3. 故事こじ成語せいご由来ゆらい中国ちゅうごく古典こてん物語ものがたりから

故事成語こじせいご は、 中国ちゅうごくふるほんかれている物語ものがたり故事こじ からまれた言葉ことばです。 もと物語ものがたりると、 意味いみがぐっとこころのこります。 ここで紹介しょうかいする中国ちゅうごく古典こてんすべてパブリックドメイン なので、 自分じぶん言葉ことば自由じゆうなおしています。

矛盾むじゅん(むじゅん)— 韓非子かんぴしより

あるくに商人しょうにんが、 (ほこ:なが武器ぶき) と (たて:まもいた) をっていました。 「このほこはどんなたてでもつきとおす」、 「このたてはどんなほこでもふせぐ」 と自慢じまんしました。 きゃくが 「では、 そのほこでそのたてをつきなさい」 とくと、 商人しょうにん答えこたえられませんでした。

意味いみ:うことのまえうしろがわないこと。

漁夫ぎょふ(ぎょふのり)— 戦国せんごくさくより

シギ(とり) とハマグリ(かい) があらそって、 シギがハマグリのなかにくちばしをみ、 ハマグリがシギのくちばしをはさんでうごけなくなりました。 そこに漁師りょうして、 両方りょうほうとも簡単かんたんつかまえました。

意味いみ:しゃあらそっているうちに、 関係かんけいない第三者だいさんしゃ利益りえきること。

蛇足だそく(だそく)— 戦国せんごくさくより

あるひとたちが、 いちはいさけはやへびえがえたひとがもらえる、 という競争きょうそうをしました。 一番いちばんえがえたひとが、 「まだ時間じかんがある」 とへびあしえがくわえました。 するとほかのひとが 「へびあしはないから、 これはへびではない」 とって、 さけってしまいました。

意味いみ:余計よけいなものをくわえること。

塞翁が馬さいおうがうま(さいおうがうま)— 淮みなみ(えなんじ) より

中国ちゅうごくきた国境こっきょう老人ろうじんうまげた。 みんなが残念ざんねんがると老人ろうじんは 「これがしあわせになるかもしれない」 とった。 やがてうま立派りっぱうまれてかえった。 みんながよろこぶと老人ろうじんは 「これが不幸ふこうになるかもしれない」 とった。 老人ろうじんがそのうまからちてけがをした。 すると戦争せんそうこり、 けがのおかげで戦場せんじょうかずにんだ。

意味いみ:人生じんせいこう不幸ふこう簡単かんたんにはめられない。

推敲すいこう(すいこう)— 賈とう(かとう) の故事こじより

とう詩人しじんとうが、 のなかで 「そう月下げっかもん」 とするか 「そうたた月下げっかもん」 とするかまよい、 うまったままかんがんで、 役人やくにんかんいよいよ(かんゆ) にぶつかりました。 事情じじょうはなすと、 かんいよいよが 「たたく(たたく) のほうがよい」 とおしえました。

意味いみ:文章ぶんしょう言葉ことばなんなおすこと。

気付きづき:故事こじ成語せいご2 0 0 0 ねん以上いじょうまえ中国ちゅうごく物語ものがたり からまれました。 それがいま日本にほんでも使つかわれているのは、 人間にんげん性質せいしつ物事ものごと本質ほんしつ時代じだいえてわらないからです。

4. ながしたしまれている言葉ことば — いろはうた

いろはうたとは

いろは歌いろはうた は、 平安へいあん時代じだいつくられたとわれる、 仮名かな 4 7 いちずつ使つかった歌 です。 作者さくしゃははっきりわかっていませんが、 1 0 0 0 ねん以上いじょうまえから仮名かなおぼえるために使つかわれてきました。

原文げんぶん七五調しちごちょう区切くぎる)

いろはにほへと ちりぬるを わかよたれそ つねならむ うゐのおくやま けふこえて あさきゆめみし ゑひもせす

現代げんだいやく(Studia オリジナル)

うつくしいはなもいつかはってしまう。 このでだれが永遠えいえんきられるだろうか。 人生じんせいふかやま今日きょうえて、 あさゆめない、 っぱらわない。

七五調しちごちょう五七調ごしちちょう日本語にほんごのリズム

リズム区切くぎれい
七五調しちごちょう7 おと + 5 おと「いろはにほへと/ちりぬるを」、 唱歌しょうか「ふるさと」
五七調ごしちちょう5 おと + 7 おとはるはあけぼの/やうやうしろくなりゆく」

やってみよう: 「いろはにほへと」 とこえしてみ、 リズムをかんじてみましょう。 せんねんまえひとも、 おなじリズムでこの言葉ことばくちずさんでいました。

5. 言葉ことば変化へんか時代じだい世代せだいわる言葉ことば

言葉ことばきもの のように、 時代じだいとともにわっていきます。 これはい・わるいではなく、 自然しぜんなことです。

むかし意味いみわった言葉ことば

言葉ことばむかし意味いみいま意味いみ
やばいあぶない・危険きけん意味いみでも使つかう)すごい・最高さいこう
全然ぜんぜん全然ぜんぜん + よい」 で 「とてもよい」 と使つかえた全然ぜんぜん否定ひてい」 が標準ひょうじゅん全然ぜんぜんだめ)
すばらしいおそろしい・程度ていどおおきいとてもよい
あさって「あさっての方向ほうこう」 で 「明日あしたつぎ」 と 「とんでもない方向ほうこう」 の両方りょうほうふつう「明日あしたつぎ

あたらしくまれた言葉ことばえていく言葉ことば

あたらしい言葉ことばは、 あたらしい道具どうぐ文化ぶんか とともにまれます(「タイパ」「え」「リモート」 ひとし)。 一方いっぽうで、 道具どうぐ使つかわれなくなると言葉ことばえていきます(「火打ひういし」「ちょんまげ」「丁稚でっちひとし)。

大切たいせつかんがかた:言葉ことばふるいからい、 あたらしいからわるい、 ということはない。 「世代せだいがちがうと言葉ことばもちがう」 とって、 おたがいをみとうことが大切たいせつです。

6. まとめ

  • ことわざは 自然しぜん観察かんさつ農業のうぎょう生活せいかつ知恵ちえ からまれた
  • 慣用かんよう体の部位ぶい動物どうぶつ使つかった表現ひょうげんおお
  • 故事こじ成語せいご中国ちゅうごく古典こてん物語ものがたり からた(矛盾むじゅん漁夫ぎょふ蛇足だそく塞翁が馬さいおうがうま推敲すいこう等)
  • いろはうた仮名かな 4 7 を 1 ずつ使つかった 1 0 0 0 ねんつづうた
  • 言葉ことば時代じだいとともにわる世代せだいみとうことが大切たいせつ

由来ゆらいると、 ことわざや慣用かんようまる暗記あんきするもの」 ではなく、 物語ものがたりのつまった文化財ぶんかざいえてきます。 つぎの Ch7 では 物語ものがたりをよむ力をふかめます。

この教材きょうざいやくちましたか?
がくしゅうロードマップ(10けん
  1. 15 ねんせいで ならう 漢字かんじ(まえ)97 漢字かんじち(象形しょうけい指事しじ会意かいい形声けいせい
  2. 25 ねんせいで ならう 漢字かんじ(あと)96 + 用紙ようし全体ぜんたいとの 関係かんけい書写しょしゃ)+ 類語るいご辞典じてん使つかかた
  3. 3ことばの ひろがり(複合語ふくごうご思考しこうかかわる 語句ごく語感ごかん共通きょうつう方言ほうげん語順ごじゅん話し言葉はなしことば書き言葉かきことば
  4. 4仮名かな漢字かんじ由来ゆらい + 漢字かんじ仮名かな使つかけ + 敬語けいご入門にゅうもん尊敬そんけい謙譲けんじょう丁寧ていねい
  5. 5古典こてん入門にゅうもん枕草子まくらのそうし平家へいけ物語ものがたりたけ物語ものがたり論語ろんご文語ぶんご音読おんどく暗唱あんしょう自作じさく短歌たんか
  6. 6ことわざ・慣用かんよう故事こじ成語せいご由来ゆらい背景はいけいむかしひと知恵ちえ中国ちゅうごく古典こてん
  7. 7物語ものがたり を よむ(人物じんぶつぞう相互そうご関係かんけい全体ぜんたいぞう表現ひょうげん効果こうか朗読ろうどく
  8. 8説明せつめいぶん を よむ(要旨ようしろんすすかた原因げんいん結果けっか文章ぶんしょう図表ずひょう/グラフ・複数ふくすう文章ぶんしょう比較ひかく
  9. 9く(意見いけんぶん説明せつめいぶん引用いんよう図表ずひょうり レポート・物語ものがたりつづき)+ 文章ぶんしょう構成こうせいパターン
  10. 10はなす・く(意見いけん提案ていあん発表はっぴょう計画けいかくてき話し合いはなしあい討論とうろん資料しりょう活用かつようした発表はっぴょう