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この章では、 むかしから日本でつたえられてきたお話と、 ことばのおもしろいあそびにふれます。
学ぶことはつぎの 2 つ。
ポイント:昔話は、 むかしの人の知恵や心をおしえてくれます。 ことばあそびは、 ことばの音のおもしろさに気付かせてくれます。 どちらも日本の文化です。
注: この章の昔話は、 ふるくからつたえられてきたお話を、 Studia が自分の言葉で書きなおした「再話」 です。 教科書や本にあるそのままの文章とはちがいます。
むかしばなしは、 むかしの人が口で語ってつたえたお話 です。 だれが最初に作ったのかはわからないことが多く、 何百年も前から語りつがれてきました。
日本の昔話には、 つぎのような特ちょうがあります。
世界中にも似たお話があって、 国ごとに少しずつ違うのがおもしろいです。
むかしむかし、 あるところに、 1 ぴきの小さなねずみの女の子がいました。
ねずみのお父さんとお母さんは、 娘が大きくなるのを見て、 こう思いました。
「ねずみの中で一番すばらしいお婿さんをむかえてあげたい。」
お父さんは、 世界で一番えらいものを探しに出ました。
まず、 空を見上げました。「太陽さま、 あなたが一番えらいお方ですね。」
すると太陽が 答えました。「いえいえ、 わたしよりえらいものがいます。 雲です。 雲が出るとわたしはかくれてしまいます。」
お父さんは雲のところへ行きました。「雲さま、 あなたが一番えらいのですね。」
雲は言いました。「いえいえ、 風が一番えらいのです。 風がふけばわたしは飛ばされてしまいます。」
つぎに風をたずねました。 風は言いました。「わたしよりえらいのは、 壁です。 壁はどんなにわたしがふいてもびくともしません。」
お父さんは壁のところへ。 壁はこう答えました。「わたしよりえらいのは、 ねずみです。 ねずみはわたしの中をかじって穴を開けてしまいます。」
お父さんははっとしました。「世界で一番えらいのは、 やっぱりねずみだったのだ!」
お父さんは家に帰り、 隣の家のりっぱなねずみの男の子に娘をよめにやることにしました。
ねずみの結婚式はたいそうにぎやかで、 みんなしあわせにくらしました。
※ Studia 再話。 古くからつたわる民話をもとに。
「自分のそばにあるものが、 じつは一番大切だった」 ということをおしえてくれます。 遠くばかり見て、 近くにあるよさを見落とさないように、 というメッセージです。
やってみよう: あなたの 「身近で大切なもの」 を 3 つあげてみよう。 家族・ペット・友だち、 何でも OK です。
むかしむかし、 あるところにやさしいおじいさんと、 いじわるなおばあさんがいました。
おじいさんは、 山でけがをした 1 ぴきのすずめを見つけ、 家に連れて帰って大切に育てました。 すずめはおじいさんになつき、 ぴょんぴょんと後をついてまわるようになりました。
ある日、 おじいさんが出かけているあいだに、 すずめはおばあさんの大切なのりを食べてしまいました。
おばあさんは大おこり。「このとり! 二度と鳴けないようにしてやる!」
なんと、 はさみですずめの舌を切ってしまったのです。
すずめは痛さに泣きながら、 山のおくへ飛んで行ってしまいました。
帰ってきたおじいさんは、 すずめがいないのを知って悲しみました。「すずめや、 どこへ行ったのだ。」
おじいさんは山をのぼって、 すずめを探し続けました。 つかれきったころ、 ようやく竹やぶの中に大きなすずめの家を見つけました。
すずめたちはおじいさんを大歓迎し、 ごちそうをたくさん出してくれました。 帰るとき、 すずめは言いました。「お礼に、 つづらをひとつ持って帰ってください。 大きいのと小さいのがあります。」
おじいさんは「年寄りなので、 軽い小さいほうをいただきます」 と小さいつづらを選びました。
家で開けてみると、 中はきんやぎんであふれていました。 おじいさんは大喜び。
その話を聞いたおばあさんは、 ひとりで山に入り、 大きいほうのつづらをむりやりもらって来ました。
ところが、 大きいつづらを開けてみると、 中からはおばけや虫がぞろぞろと出てきて、 おばあさんはびっくりしてにげ出しました。
おじいさんのやさしさは、 きんとぎんになって返ってきたのです。
※ Studia 再話。 古くからつたわる民話をもとに。
「やさしい心で動物や人にせっした人は、 しあわせになる」「よくばりやいじわるは自分に返ってくる」 ということをつたえます。
ポイント:昔話には、 「やさしさが大切」「正直であれ」「よくばりはダメ」 というメッセージがこめられていることが多い。 自分の行動と比べて考えてみましょう。
なぞなぞは、 ヒントから答えを当てることばのあそびです。
こたえ:
やってみよう:自分でなぞなぞを 1 問作って、 家族や友だちに出してみよう。 食べもの・動物・道具・季節など、 テーマを決めると作りやすいよ。
しりとりは、 前の人の言葉の 最後の文字 から、 つぎの言葉をはじめるあそびです。 「ん」 がついたら負けがルール。
りんご → ごりら → ライオン → んで終わってしまった!
別の例:
さくら → らっぱ → ぱんだ → だるま → まくら → らじお → おに → にじ → じてんしゃ → やま →(ここで「ま」 から続ける)まり → りす → すいか → かに → にわとり → ……
長く続くほど楽しいですね。
注意: 「ん」 で終わる言葉(みかん・ぞうきん・ぱん)はしりとりでは使えません。 一度出た言葉も二度と使えない、 というルールを入れるともっとむずかしくなります。
早く言うと、 舌がもつれて言いにくい言葉を 早口言葉 といいます。 むかしからつたわる早口言葉は、 発音の練習にもなります。
やってみよう: 「なまむぎなまごめなまたまご」 を 5 回続けて言ってみよう。 上手に言えれば発音がじょうずになっているしょうこです。
これらはぜんぶ むかしからある言葉 なので、 だれでも自由に使えます。
回文 とは、 前から読んでもうしろから読んでも同じ になることばのあそびです。
「右から読む」 と 「左から読む」 で同じ字がならぶのがおもしろいですね。
やってみよう:自分で回文を作ってみよう。 短いものからはじめるとできるよ。 「ねこね」「はは」 など。
いろはうた は、 1000 年ぐらい前に作られた古いうたで、 すべてのひらがなを 1 回ずつ使ったものすごく工夫された詩です。
いろはにほへと ちりぬるを わかよたれそ つねならむ うゐのおくやま けふこえて あさきゆめみし ゑひもせす
ひらがなの順番をおぼえるのにも使われたといいます。 同じ字が 1 度もくりかえされないのが、 とてもすごいことです。
意味は、 「色や香りはうつろいやすいもの。 この世でだれがずっと変わらないだろうか。 深い山をこえて、 浅い夢を見ない、 酔わないで生きよう」 という、 むずかしい内容です。 小 2 では 「ぜんぶのひらがなが 1 回ずつ」 ということだけおぼえれば十分。
ポイント: いろはうたは パブリックドメイン(だれのものでもない)の古典です。 みんなで自由に楽しめます。
昔話とことばあそび、 どちらも ことばのおもしろさ を教えてくれます。
家で、 おじいさんやおばあさんからむかしのお話を聞いてみるのも、 すてきな国語の学習になります。
やってみよう:家族に「子供のときに知っていた昔話を教えて」 とお願いしてみよう。 「ももたろう」「うらしまたろう」「かちかちやま」 など、 いろいろなお話が出てくるかもしれません。
この章で学んだことをふりかえりましょう。
これで、 小学 2 年生の国語の全 10 章がおわりました。 1 年でたくさんのことを学びましたね。 おつかれさまでした!
3 年生では、 ローマ字、 修飾語 のくわしいきまり、 もっとむずかしい説明文や物語が出てきます。 楽しみにしていてください。