はじめに
この章では、 自分で 文章を書く力 をのばします。 学ぶことは 2 つ。
- 観察文・記録 — 見たことやしらべたことを、 順序立てて書く
- みじかいおはなし — 想像したことを、 物語の形で書く
最後に、 書いた文を 読み返して直す(推敲 といいます)ことも練習します。
ポイント:文章は 1 回で完成しない ものです。 書いたあとに読み返して、 もっとわかりやすく直す。 これが大事です。
1. 書くまえに決めること
文を書きはじめるまえに、 つぎの 4 つを決めましょう。
- 何を書くか(テーマ)
- だれに読んでもらうか(相手)
- どんな順番で書くか(はじめ・なか・おわり)
- ですます調かだ調か(書き方)
例:
- テーマ: あさがおをそだてた記録
- 相手: 先生とクラスの友だち
- 順番: たねをまいた → 芽が出た → 花がさいた
- 書き方: ですます調
これを決めてから書きはじめると、 まよわずスラスラ書けます。
2. 観察文の書き方
観察文とは、 自分で 見たもの や しらべたこと を順序よく書く文章です。
観察文の例: 「あさがおの芽が出たようす」
わたしは、 4 月 28 日にあさがおのたねをまきました。
たねは、 ちゃ色で、 三角の形をしています。 大きさは 5 ミリくらいでした。
まず、 ねこじゃらしのようなふた葉が出てきました。 黄緑色で、 とてもやわらかそうです。
つぎに、 ふた葉のあいだから本葉が出てきました。 本葉はハートの形で、 ふた葉より少しこい緑色です。
まいにち水をやったら、 1 週間でぐんぐんせがのびました。
花がさくのがとても楽しみです。
観察文のポイント
- いつ・どこで・何を見たか を書く
- 形・色・大きさ をくわしく
- つなぎ言葉(まず・つぎに・そして)を使ってじゅんばんよく
- 気持ち(楽しみ・びっくり) も少し入れる
注意:観察文は 本当のこと を書きます。 見ていないことは書かない、 というのが大事なきまりです。
3. 記録の書き方
記録は、 観察文とにていますが、 もっと カードや表 の形で短くまとめることが多いです。
記録の例: 「だんごむしをつかまえた記録」
| 項目 | 内容 |
|---|
| 日 | 5 月 10 日(土) |
| 場所 | 家の庭の石の下 |
| 数 | 8 ひき |
| 大きさ | 1 センチぐらい |
| 色 | 黒と灰色 |
| 動き | さわるとまるくなる |
| 気がついたこと | みんなしめったところに集まっていた |
表を使うと、 だれが読んでも ぱっと分かりやすい記録が作れます。
やってみよう: きょう 1 日で食べたものを、 表にして記録してみよう。「朝ごはん・昼ごはん・おやつ・夜ごはん」 のように分けて。
4. みじかいおはなしをつくる
書く力は、 観察文や記録だけでなく、 想像したことを物語にする ことでものびます。
おはなしの形 — はじめ・なか・おわり
物語は、 だいたい 3 つの部分でできています。
- はじめ: だれが・どこで・どんなふうにいたか
- なか: 何か出来事がおきる
- おわり: どうなっておわったか
4 コマ漫画のように場面を考えよう
頭の中で 4 つの絵を思いうかべると、 物語の形が見えてきます。
| コマ | 場面 |
|---|
| 1 | はじまり(主人公 が出てくる) |
| 2 | できごとがおきる |
| 3 | 主人公が何かする |
| 4 | おしまい(どうなったか) |
例: 短いお話「うさぎとにじ」
1. ある朝、 子うさぎのぴょんは庭であそんでいました。
2. すると、 雨がぱらぱらとふってきました。 ぴょんはあわてて木の下にかくれました。
3. 雨がやんだあと、 空に大きなにじがかかっていました。 ぴょんは思わず「わあ、 きれい!」 と声をあげました。
4. ぴょんは、 きょう見たにじを、 お母さんに早く話したくて、 家に走って帰りました。
4 場面で、 はじめとおわりが自然につながっています。
やってみよう: 4 コマで短いお話を自分で考えよう。 主人公を動物か自分か、 好きなほうにして、 4 つの場面をノートに絵と一緒に書いてみよう。
5. つながりのある文章を書くコツ
文を何個もつなげて文章にするとき、 つぎのことに気をつけます。
つなぎ言葉をじょうずに使う
- 時間: まず・つぎに・そして・最後に
- 理由: なぜなら・だから
- 例: たとえば
- 反対: でも・しかし
主語をときどき出す
文がずらりと続くと、 だれの話かわからなくなります。 ときどき「わたしは」「ぴょんは」 と 主語 を入れて、 読む人が迷わないようにしましょう。
同じことばをくりかえしすぎない
「楽しい、 楽しい、 楽しい」 と同じ言葉を何回も使うと、 文章がぼやけます。 「うれしい」「わくわく」「すてき」 など、 にた意味の言葉で言いかえるとすてきになります。
6. 読み返して直す(推敲)
書きおわったら、 すぐに出さず、 1 回声に出して読み返して みましょう。 これを 推敲といいます。
直すポイント
直すとどんどん良くなります。 1 回目と直したあとの文を比べると、 「こんなに変わるんだ」 とびっくりします。
注意:直すときは、 元の文に線を引いて残したまま、 上や横に直しを書くと、 どこを変えたかがわかります。 学校の 作文 でもよくやる方法です。
読み返すときのこつ
- 声に出して読む(目だけで読むとまちがいに気づきにくい)
- 1 日おいてから読み返す(時間をおくと違和感が見つかる)
- 家族や友だちに読んでもらう
7. 書いたものを共有する楽しさ
書いた観察文やお話は、 ぜひ だれかに読んでもらいましょう。 読んだ人が「ここがおもしろかった」「ここがわからなかった」 と教えてくれると、 つぎのときにもっと上手に書けます。
家族とシェアするのも、 クラスで発表するのも、 文集にのせるのも、 全部楽しいことです。
まとめ
この章で学んだことをふりかえりましょう。
- 書くまえに テーマ・相手・順番・書き方 を決める
- 観察文は見たことを順序よく、 形・色・大きさをくわしく
- 記録は表やカードで短くまとめる
- 物語は はじめ・なか・おわり の 3 部分
- つなぎ言葉 をじょうずにつかう
- 書いたらかならず 推敲(読み返して直す)
- 書いたものはだれかに読んでもらう
つぎの章では、 「手紙」 や「お知らせ」 など、 相手に何かを伝える文章の書き方を学びます。
まとめ — 観察文・記録とみじかいおはなしを 3 行で
- 観察文は「いつ・どこで・何を見たか」 を順番に書く。表やカードを使うと記録がとてもわかりやすくなる。
- みじかいおはなしは 「はじめ・なか・おわり」 の 3 つの形で組み立て、つなぎ言葉 で場面をつなごう。
- 書きおわったらかならず声に出して読み返す 推敲 をして、まちがいやわかりにくいところを直そう。