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この章では、 物語を読む力をのばします。 ただ字を追うだけでなく、
を読みとる練習をします。
ポイント:物語は 頭の中で絵を思いうかべる ように読むとたのしくなります。 文の中の うごきや様子をあらわすことば に注目しましょう。
注: この章の物語は、 ぜんぶ Studia オリジナルです。 教科書や本にある話とはちがう、 このサイトだけの自作のお話を楽しんでください。
物語を読むときに、 さがすといい 3 つのことがあります。
この 3 つがセットになってひとつの 場面 を作ります。 場面がかわるとき、 たいていこの 3 つのどれかが変わります。
文のはじめにつぎのようなことばが出てきたら、 場面がかわったしるしです。
やってみよう: お気に入りの絵本を読みかえして、 場面がいくつあるか数えてみよう。
ある春の朝、 ねこのたまはふと思いました。「家のそとには、 ぼくの知らない世界があるのかな。」
たまはそっと玄関を出て、 はじめての道をあるきはじめました。
しばらくすると、 大きな公園に出ました。 すべりだいがきらきら光って、 子どもたちが元気にあそんでいます。 たまはベンチの下からそっと見ていました。「人間の子は、 こんなふうにあそぶんだなあ。」
つぎにたまは細い道をぬけて、 川のそばに来ました。 川の水はキラキラ光って、 小さな魚がすいすいおよいでいます。 たまは思わず「うわあ、 きれいだ。」 とつぶやきました。
日がしずみかけたころ、 たまはおなかがへって来ました。「そろそろ家に帰ろう。」
家につくと、 大すきなごはんのにおいがしました。 お母さんが玄関で「おかえり、 たま。」 とやさしく言ってくれました。
たまはごはんを食べながら、 きょう見たものを思い出してにっこり笑いました。
※ Studia オリジナル
| 場面 | いつ | どこで | だれが | 何があったか |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 春の朝 | 家の玄関 | たま | たんけんに出かけることを思いついた |
| 2 | 朝 | 公園 | たま、 子どもたち | 子どもがあそぶのを見た |
| 3 | 昼 | 川のそば | たま、 魚 | きれいな川と魚を見た |
| 4 | 夕方 | 家 | たま、 お母さん | 家に帰り、 ごはんを食べた |
4 つの場面があることがわかります。
| 場面 | 気持ち |
|---|---|
| 1 | わくわく(知らない世界が見たい) |
| 2 | おもしろい・おどろき(人間の子を見て) |
| 3 | きれい・かんどう(川の美しさに) |
| 4 | あんしん・うれしい(家に帰れて) |
物語のはじめとおわりで、 主人公 の気持ちが 「わくわく」 → 「あんしん」 へと変わっています。 この 気持ちの変化 をつかむことが、 物語を深く読むこつです。
ポイント:気持ちを表す言葉は、 直接書いてあることもあれば(「わくわくした」)、 行動からわかることもあります(「にっこり笑った」 = うれしい)。 両方を見つけましょう。
むかし、 大きな森のまんなかに、 動物たちのおんがくかいが開かれることになりました。
くまは太こをドンドンとたたき、 リズムをきざみます。 きつねは小さなふえをピーヒョロロとふきました。 うさぎは鈴をチリンチリンとならし、 とりたちは高いこえでうたをうたいます。
森中の動物があつまってきて、 楽しい音がひびきわたりました。
でも、 ねずみだけははずかしくて、 木のかげにかくれていました。「ぼくは楽器が弾けない。 みんなの前に出るのはこわい。」
その様子を見たふくろうが、 やさしく声をかけました。「ねずみさん、 君の小さな足音もりっぱな音楽だよ。」
ねずみは思いきって木のかげから出ました。 そして、 リズムに合わせてトトトトと走ってみせました。
みんなは大よろこび。「ねずみさんの足音が、 音楽をもっと楽しくしてくれた。」
森のおんがくかいは、 こうして大せいこうにおわりました。
※ Studia オリジナル
この物語では、 場面が 3 回変わります。
ねずみの気持ちは 「はずかしい・こわい」 → 「思いきった」 → 「うれしい」 と変わります。
ふくろうのやさしい言葉が、 ねずみの気持ちを動かす 大きなきっかけ になっています。
やってみよう: あなたがねずみだったら、 ふくろうの言葉を聞いてどう思いますか? 自分の気持ちを 1 つの文で書いてみよう。
物語を読むとき、 つぎのことを心に留めておきましょう。
| ポイント | 何をさがすか |
|---|---|
| 場面をつかむ | いつ・どこで・だれが |
| 気持ちを読みとる | 「うれしい」「悲しい」 などのことば、 行動や顔の様子 |
| 場面の変化 | 「つぎの日」「家につくと」 などの つなぎ言葉 |
| お気に入りの一文 | 心にのこった文を書きとめる |
物語を読んだあと、 だれかに 「どんな話だった?」 と聞かれたら、 場面ごとに短く説明できるとすばらしいです。 これを あらすじ といいます。
ポイント:物語を読んで、 自分と似た気持ちを見つけたり、 自分とちがう考えに出会ったりするのが読書のたのしさです。 たくさんの本を読んでみましょう。
学校の図書室や町の図書館には、 たくさんの物語があります。 つぎのようなテーマでさがしてみると、 きっと好きな本が見つかります。
読みおわったあと、 おうちの人や友だちと 感想を話す と、 もっとたのしくなります。
この章で学んだことをふりかえりましょう。
物語を読んだあと、 自分が感じたことを 友だちに 伝えると、 読みがもっと深くなります。 おなじおはなしでも、 ひとによって感じ方がちがうからです。
「ぼくは、 主人公がともだちのためにがまんした場面がいちばんこころにのこったよ。 だって、 自分だったらすぐに 「ずるい!」 って言ってしまうと思うから。 主人公みたいなやさしい人になりたいな。」
おなじおはなしでも、 友だちは ちがう場面 をえらぶかもしれません。 ちがう感じ方をきくと、 物語のあたらしい見方が見つかります。
すきな本を友だちに すすめる のもたのしい活動です。
やってみよう:今までに読んだ本で、 友だちにいちばんすすめたい本を一冊えらんでみよう。 すすめる理由を 3 つ考えて伝えてみよう。
つぎの章では、 物語とはちがう 説明文 の読み方を学びます。