正負の数 — 四則・絶対値・数直線
最終確認日:
この章で学ぶこと
中学で最初に学ぶ 正負の数 です。 小学校では 0 より大きい数だけでしたが、 中学では 0 より小さい 負の数 ( など) も使います。 すべての計算の土台になります。
- 正の数・負の数と数直線
- 絶対値の意味
- たし算・ひき算・かけ算・わり算 (四則)
- 累乗と計算の順序
ポイント: いちばんの注意点は 符号 (+ と −) です。 とくに 「マイナスをかける」 「カッコをはずす」 ときに符号をまちがえやすいので、 ていねいに進めましょう。
1. 正の数・負の数と数直線
0 より大きい数を 正の数 (、 ふつうは と書く)、 0 より小さい数を 負の数 () といいます。 数直線では、 0 を真ん中にして右に進むほど大きく、 左に進むほど小さくなります。
←小さい 大きい→
-3 -2 -1 0 1 2 3
大事: 負の数では、 数直線で 左にあるほど小さい です。 と では、 のほうが左にあるので 。 「数が大きく見えても、 マイナスがつくと小さい」 ことに注意します。
2. 絶対値
ある数の 絶対値 とは、 数直線上で 0 からその数までの きょり のことです。 符号 (+ や −) を取りのぞいた数と考えてよいです。
| 数 | 絶対値 |
|---|---|
大事: と は、 符号はちがっても絶対値はどちらも です。 絶対値はきょりなので、 けっして負にはなりません。
3. たし算・ひき算
- 同じ符号どうし → 絶対値を たして もとの符号
- ちがう符号どうし → 絶対値の 差 をとり、 絶対値の大きいほうの符号
例:
ひき算は 「ひく数の符号を変えてたす」 と考えます。
例題: を計算せよ。
検算: 、 。 正しい。
大事: のように 「マイナスをひく」 ときは、 をたすのと同じです。 。 ここをまちがえやすいので注意します。
4. かけ算・わり算
- 符号が 同じ → 答えは
- 符号が ちがう → 答えは
例題: を計算せよ。
マイナスが 2 回 (偶数回) なので、 答えは 。
検算: 、 。 正しい。
ポイント: かけ算では、 マイナスの個数が偶数なら 、 奇数なら になります。 さきに符号を決めてから、 数の計算をすると速いです。
5. 累乗と計算の順序
同じ数を何回もかけることを 累乗 といい、 のように書きます。 計算は 「累乗 → かけ算・わり算 → たし算・ひき算」 の順、 カッコがあれば先に。
例題: と のちがいに注意して計算せよ。
| 式 | 意味 | 答え |
|---|---|---|
例題: を計算せよ。
検算: 、 。 正しい。
大事: です。 マイナスは 2 乗の 「外」 にあると考えます。 符号がついた数を 2 乗したいときは、 のようにカッコでくくります。
どう問われるか
- 一次では 「 を計算せよ」 のような 符号と累乗 の計算がねらわれます。
- 「」 のように、 計算の順序 を問う問題もよく出ます。
- 二次では、 正負の数を使って 「基準より高い・低い」 を表す問題 (気温・得点など) が出ます。
よくまちがえるところ
正負の数のミスは、 ほとんどが符号のあつかいです。 つぎの 4 つが代表的です。
| まちがい | 例 | 直し方 |
|---|---|---|
| 負の数をひくときに符号を変えない | 3 - (-4) を -1 とする | ひく数の符号を変えてたす。 3 + 4 = 7 |
| ひき算に直すとき前の項の符号まで変える | -6 - (-2) を 6 + 2 とする | 変えるのは ひく数だけ。 -6 + 2 = -4 |
| 累乗のかっこの有無を区別しない | -3² を 9 とする | -3² = -(3 × 3) = -9、 (-3)² = 9 |
| かけ算の符号を個数で決めない | (-2) × 3 × (-5) を -30 とする | マイナスが 2 個 (偶数) なので +30 |
いちばん多いのは 負の数をひくときの符号 です。 「- (-4)」 のようにマイナスが 2 つ並んだら、 それは +4 をたすことを表します。 数直線で考えると、 -4 だけ左へ進む動きをやめる、 つまり右へ 4 進むのと同じです。 「マイナスが 2 つ続いたらプラス」 と声に出して確かめる習慣をつけましょう。
符号の決め方の手順
式全体をいきなり計算せず、 符号を決めてから数を計算します。 例は 12 - 4 × (-2) です。
| 順番 | すること | このときの式 |
|---|---|---|
| 1 | 累乗があれば先に計算する | この式にはない |
| 2 | かけ算・わり算の部分で、 まず符号だけ決める | マイナスが 1 個 (奇数) なので符号は - |
| 3 | その部分の数を計算する | 4 × 2 = 8 なので -8 |
| 4 | ひき算は 「ひく数の符号を変えてたす」 に直す | 12 - (-8) = 12 + 8 |
| 5 | たし算をする (同符号は和、 異符号は差) | 20 |
かけ算・わり算の符号は マイナスの個数 だけで決まります。 偶数個なら +、 奇数個なら - です。 数を先に計算してから符号を後づけしようとすると迷うので、 符号 → 数 の順を守りましょう。
自分でチェック
- 3 - (-4) = 7 になる理由を説明できる
- -6 - (-2) のように、 ひく数だけ符号を変えられる
- -3² = -9、 (-3)² = 9 のちがいを書き分けられる
- かけ算の符号をマイナスの個数 (偶数か奇数か) で決められる
- 累乗 → かけ算わり算 → たし算ひき算 の順で計算できる
まとめ
- 数直線では左ほど小さい ()
- 絶対値は 0 からのきょり、 けっして負にならない
- かけ算はマイナスの個数が偶数なら 、 奇数なら
- 、 のちがいに注意
次章では、 文字を使って数を表す 文字式 を学びます。
学習ロードマップ(9件)
ほかの分野の練習もチェック
文字と式一問一答
文字式の表し方・代入・1次式の計算を確認する一問一答です。
一次方程式一問一答
一次方程式の解き方・移項・文章題を確認する一問一答です。
比例と反比例一問一答
比例と反比例の式・座標・グラフを確認する一問一答です。
平面図形一問一答
作図・図形の移動・おうぎ形を確認する一問一答です。
空間図形一問一答
立体の体積・表面積・投影図を確認する一問一答です。
データの活用一問一答
代表値・度数分布・相対度数を確認する一問一答です。
文章題・規則性一問一答
速さ・割合・規則性などの文章題を確認する一問一答です。
数検5級総合問題集
数検5級レベル(中学1年程度)の全範囲を本試験形式でまとめて確認する総合問題集です。一次(計算技能)相当20問と二次(数理技能)相当20問の計40問で力だめし。