この章で学ぶこと
数のかわりに文字 (x や a など) を使う 文字式 を学びます。 まだ決まっていない数や、 いろいろに変わる数を文字で表すと、 関係をすっきり書けます。 方程式や関数の準備にもなります。
- 文字式の表し方のルール
- 代入と式の値
- 項・係数の意味
- 1次式の計算 (同類項をまとめる)
ポイント: 文字式には書き方のルールがあります。 「× ははぶく」 「数を前に書く」 など、 まずこのルールを正しく身につけましょう。
1. 文字式の表し方のルール
- かけ算の記号× ははぶく (a×b=ab)
- 数は文字の 前 に書く (a×3=3a)
- 同じ文字の積は累乗で (a×a=a2)
- わり算は分数で (a÷3=3a)
- 1 や −1 をかけるときは 1 をはぶく (1×a=a、 −1×a=−a)
例題: 「1 本x円のえんぴつを 5 本買い、 100円出したときのおつり」 を文字式で表せ。
代金は 5×x=5x円。 おつりは
100−5x (円)
検算: x=15 なら代金75円、 おつり 100−75=25円。 式に x=15 を入れると 100−5×15=100−75=25。 一致する。
大事: 5×x は 5x と書きますが、 5+x ははぶけません (5x と 5+x は別物)。 はぶけるのは かけ算の記号だけ です。
2. 代入と式の値
文字に数を当てはめることを 代入 といい、 そのときの計算結果を 式の値 といいます。
例題: x=−2 のとき、 3x+5 の値を求めよ。
3×(−2)+5=−6+5=−1
検算: 3×(−2)=−6、 −6+5=−1。 正しい。
例題: a=−3 のとき、 a2−2a の値を求めよ。
(−3)2−2×(−3)=9+6=15
検算: (−3)2=9、 −2×(−3)=+6、 9+6=15。 正しい。
大事: 負の数を代入するときは必ず カッコをつけて から代入します。 a2 に a=−3 を入れるときは (−3)2=9。 カッコを忘れると −9 にしてしまいます。
3. 項・係数
たし算・ひき算で結ばれた 1 つ 1 つのまとまりを 項 といい、 文字の前についている数を 係数 といいます。
たとえば 3x−5 では、 項は 3x と −5、 3x の係数は 3 です。
4. 1次式の計算
文字の部分が同じ項 (同類項) は、 係数どうしを計算してまとめられます。
例題: 5x−3−2x+7 を計算せよ。
5x−2x−3+7=3x+4
検算: x=1 を代入。 もとの式=5−3−2+7=7、 答えの式=3×1+4=7。 一致する。
例題: 2(3x−4)−3(x−5) を計算せよ。
2(3x−4)−3(x−5)=6x−8−3x+15=3x+7
検算: x=2 でもとの式=2(6−4)−3(2−5)=4−(−9)=13、 答え =3×2+7=13。 一致する。
ポイント: カッコの前が − のとき、 カッコをはずすと 中の符号がすべて反対 になります。 −3(x−5)=−3x+15。 ここが最大のミスポイントです。
どう問われるか
- 一次では 「3(2x−1)−(x+4) を計算せよ」 のように、 カッコをはずすときの符号 がポイントです。
- 「x=−4 のとき 2x−3 の値」 のような 式の値 の問題も定番。 負の数の代入はカッコをつけて。
- 二次では 「ことばで表された関係を文字式にする」 「文字式で数量を表す」 問題が出ます。
まとめ
- × ははぶき、 数は文字の前に (a×3=3a)
- 代入では負の数にカッコをつける ((−3)2=9)
- 同類項 (文字の部分が同じ項) は係数どうしをまとめる
- カッコの前が − なら、 はずすとき中の符号がすべて反対
次章では、 文字式を使って答えを求める 一次方程式 を学びます。