この章で学ぶこと
文字x をふくむ等式で、 x にどんな数を入れると成り立つかを求める 一次方程式 を学びます。 数学だけでなく、 文章題を解く強力な道具になります。
- 等式の性質と方程式の意味
- 移項を使った解き方
- かっこや分数をふくむ方程式
- 比例式
- 文章題への利用
ポイント: 方程式を解くとは、 式を変形して 「x=?」 の形にすること。 そのために 「両辺に同じことをしても等号はこわれない」 という性質を使います。
1. 等式の性質と移項
等式 (= で結ばれた式) には、 つぎの性質があります。
- 両辺に同じ数をたしても、 ひいても等号は成り立つ
- 両辺に同じ数をかけても、 同じ数 (0 でない) でわっても等号は成り立つ
この性質から、 ある項を等号の反対側へ 符号を変えて 移すことができます。 これを 移項 といいます。
例題: 3x−5=x+7 を解け。
x を左、 数を右に移項する。
3x−x=7+5⇒2x=12⇒x=6
検算: x=6 で左辺=18−5=13、 右辺=6+7=13。 一致する。 よって x=6。
大事: 移項すると 符号が反対 になります。 −5 を右へ移すと +5、 x を左へ移すと −x。 「動かすと符号が変わる」 と覚えましょう。
2. かっこ・分数をふくむ方程式
かっこをふくむ
例題: 2(x−3)=x+4 を解け。
まずかっこをはずす。
2x−6=x+4⇒2x−x=4+6⇒x=10
検算: x=10 で左辺=2(10−3)=14、 右辺=10+4=14。 一致する。
分数をふくむ
両辺に分母の最小公倍数をかけて、 分数をなくしてから解きます。
例題: 2x+1=3x+2 を解け。
両辺を 6倍する。
3x+6=2x+12⇒3x−2x=12−6⇒x=6
検算: x=6 で左辺=3+1=4、 右辺=2+2=4。 一致する。
ポイント: 両辺に数をかけるときは、 すべての項 にかけます。 2x+1 を 6倍するなら、 1 にも 6 をかけて 6 にすることを忘れずに。
3. 比例式
a:b=c:d の形を 比例式 といい、 「外側どうしの積 = 内側どうしの積」 (ad=bc) が成り立ちます。
例題: x:6=2:3 を解け。
3x=6×2=12⇒x=4
検算: 4:6=2:3 (両方とも 2:3 に約分できる)。 正しい。
4. 文章題への利用
例題: ある数を 3 倍して 5 をたすと、 もとの数の 5 倍より 7 小さくなる。 ある数を求めよ。
ある数を x とおく。
3x+5=5x−7
3x−5x=−7−5⇒−2x=−12⇒x=6
検算: x=6 で左辺=18+5=23、 右辺=30−7=23。 一致する。 ある数は 6。
例題: 1 本80円のえんぴつと 1 本120円のペンを合わせて 10本買ったら、 代金は 920円だった。 えんぴつを何本買ったか。
えんぴつを x本とすると、 ペンは (10−x)本。
80x+120(10−x)=920
80x+1200−120x=920⇒−40x=−280⇒x=7
検算: えんぴつ 7本 (560円)、 ペン 3本 (360円)、 合計920円、 本数10本。 条件に合う。 えんぴつは 7本。
大事: 文章題は 「わからないものを x とおく → 関係を式にする → 解く → 条件に合うか確認」 の流れ。 求めた答えを問題文にもどして確かめる習慣をつけましょう。
どう問われるか
- 一次では 「5x−3=2x+9 を解け」 のように、 移項して解く問題が定番です。
- かっこや分数をふくむ方程式も出ます。 ていねいに変形しましょう。
- 二次では、 個数・代金・年齢・速さなどの文章題を方程式で解く問題が中心です。
まとめ
- 方程式を解く = 「x=?」 の形にする
- 移項すると符号が反対になる
- 分数は分母の最小公倍数を両辺にかけてなくす
- 比例式は a:b=c:d なら ad=bc
- 文章題は 「x とおく → 立式 → 解く → 確認」
次章では、 グラフの世界 比例と反比例 を学びます。