この章で学ぶこと
仕上げとして、 二次 (数理技能) で出る 文章題 と、 数検でよく出る 規則性 の問題を練習します。 計算そのものより 「文章から式をつくる力」 が問われます。
- 速さの文章題
- 割合の文章題
- 規則性 (数や図形のならび)
- 立式と検算の進め方
ポイント: 二次の問題は 「わからないものを x とおく → 関係を式にする → 解く → 答えが条件に合うか確認」 の 4 ステップ。 答えに単位をつけることも忘れずに。
1. 速さの文章題
速さの関係はつぎの 3 つ。
道のり=速さ×時間,速さ=時間道のり,時間=速さ道のり
例題: 家から学校まで、 行きは分速60 m、 帰りは同じ道を分速100 m で進んだ。 帰りは行きより 4分短くかかった。 家から学校までの道のりを求めよ。
道のりを x m とおく。 行きは 60x分、 帰りは 100x分。 帰りが 4分短いので、
60x−100x=4
両辺を 300倍して
5x−3x=1200⇒2x=1200⇒x=600
道のりは 600 m。
検算: 行き 60600=10分、 帰り 100600=6分、 差は 10−6=4分。 条件に合う。 正しい。
大事: 速さの問題は 単位をそろえる ことが命。 分速を使うなら時間も 「分」 に。 速さ・道のり・時間のどれを x とおくかで、 立てやすい式が変わります。
2. 割合の文章題
割合の基本は (比べる量)=(もとにする量)×(割合)。 a% は 100a、 a割は 10a で計算します。
例題: ある品物を定価の 2割引きで買ったところ、 代金が 1200円だった。 定価を求めよ。
定価を x円とおく。 2割引きは定価の 0.8倍なので、
0.8x=1200⇒x=0.81200=1500
定価は 1500円。
検算: 1500円の 2割は 300円、 1500−300=1200円。 条件に合う。 正しい。
大事: 「2割引き」 は 0.2 をかけるのではなく、 残りの 0.8 をかけます。 「いくら引くか」 と 「いくら残るか」 を混同しないこと。
3. 規則性
数や図形があるきまりで並ぶとき、 n番目を式で表す問題です。 数検でよく出るタイプ。
例題: マッチ棒で正方形を横につなげて作る。 正方形を 1個作るのに 4本、 2個で 7本、 3個で 10本 ……。 正方形を n個作るのに必要なマッチ棒の本数を n の式で表せ。
| 正方形の数 | 1 | 2 | 3 | 4 |
|---|
| マッチ棒 | 4 | 7 | 10 | 13 |
1個ふえるごとに 3本ずつふえているので、
4+3(n−1)=3n+1 (本)
検算: n=1 で 3+1=4 (∘)、 n=3 で 9+1=10 (∘)、 n=4 で 13 (∘)。 すべて表と一致。 正しい。
ポイント: 規則性は 「いくつずつふえるか (差)」 を見つける のが第一歩。 差が一定なら (差)×n+(調整) の形になります。 必ず小さい n で検算しましょう。
4. 仕上げ — 二次で点をとるコツ
- わからない量を x とはっきりおく
- 「単位」 と 「条件」 を式に反映する (単位をそろえる)
- 解いたあと、 もとの文章にもどして 答えが自然か を確認する
- 長さ・人数・個数などは 負や小数が答えにならない ことが多い
大事: 二次は部分点が大切。 答えだけでなく、 x を何とおいたか、 どんな式を立てたかをていねいに書くと、 とちゅうまででも評価されやすくなります。
どう問われるか
- 速さ・割合・個数の文章題は二次の定番。 立式ができれば計算は第4章の一次方程式の力で解けます。
- 規則性は 「n番目の値」 「50番目はいくつか」 のように一般化を求められます。
- どの問題も 「立式 → 計算 → 検算」 をていねいに進めるのが合格への近道です。
まとめ
- 文章題は 「x とおく → 立式 → 解く → 確認」 の 4 ステップ
- 速さ・割合は 単位と割合のとり方 に注意
- 規則性は 「差」 を見つけて n の式にし、 小さい n で検算
- 二次はとちゅうの式もていねいに書く
これで数検5級の教材はひと通り終わりです。 各章の例題をくりかえし解き、 一問一答や問題集で力を確かめましょう。
※ 「数検」「実用数学技能検定」 は公益財団法人日本数学検定協会の登録商標です。 この教材は非公式の学習教材であり、 合格を保証するものではありません。