準1級の二次試験(面接)は、試験官と1対1で行う約8分のスピーキングテストです。最大の特徴は4コマイラストのナレーション——イラストの展開を、自分の言葉で物語ること。この章では、当日の流れに沿って、ナレーションの組み立て方とQ&Aの答え方、態度点までを学びます。
この章で学ぶこと
- 二次試験の流れ(約8分)
- 4コマイラストのナレーションの組み立て(時制・接続表現)
- 話題導入文の読み方
- イラスト関連の質問への答え方
- 自分の意見を問う質問への答え方
- 態度点(声・アイコンタクト・反応)
ポイント: 準1級の二次の核心は「4コマを物語る」ことです。各コマを「時を表す接続表現(One day / Later / That night など)+ 時制」でつなぎ、登場人物の行動と気持ちを描写します。沈黙せず、話し続けることが何より大切です。
二次試験の流れ(約8分)
試験官と1対1で、おおよそ次の流れで進みます。
- 入室・あいさつ——名前や調子を聞かれる(ウォームアップ)
- 問題カードを受け取る——4コマイラストと、状況を説明する話題導入文がある
- ナレーションの準備(約1分)——イラストの展開を頭の中で組み立てる
- ナレーション(約2分)——指示文に沿って、4コマを物語る
- 質問① イラスト関連——「もしあなたがこの人物なら?」など
- 質問② 受験者自身の意見——社会的な話題について(2024年改訂で話題導入文が示される)
ポイント: ナレーションは準備時間(約1分)が与えられます。この時間に、各コマの「誰が・何をして・どうなったか」と、使う接続表現・時制を決めておきましょう。準備が、本番の流暢さを左右します。
4コマナレーションの組み立て——接続表現と時制
ナレーションは、4つのコマを時間の流れに沿って物語ります。各コマの冒頭に時を表す接続表現を置き、過去の物語として過去形・過去進行形を中心に語ります。
| コマ | 使える接続表現 | 役割 |
|---|
| 1コマ目 | One day, ... / One morning, ... | 場面と人物の設定 |
| 2コマ目 | Later, ... / A few minutes later, ... / Then ... | 出来事の展開 |
| 3コマ目 | That evening, ... / The next day, ... | さらなる展開・転機 |
| 4コマ目 | Finally, ... / As a result, ... | 結末 |
- ナレーション例(オリジナル・1コマ目): One day, a woman was reading an article about plastic waste in the ocean. She looked very concerned and decided to do something about it.
- ナレーション例(4コマ目): Finally, she was happy to see that many of her neighbors had joined the beach cleanup she had organized.
ポイント: 物語の地の文は過去形、進行中の動作は過去進行形(was reading)、ある時点より前のことは過去完了(had organized)で語ると、時間の前後関係がはっきり伝わります。各コマを接続表現でつなげば、自然な物語になります。
吹き出し・気持ちの描写
イラストには、登場人物の吹き出し(セリフ・考え)や表情が描かれることがあります。これらも描写に取り込むと、ナレーションが豊かになります。
| 描写 | 使える表現 |
|---|
| セリフ | She said, "..." / He told his colleague that ... |
| 考え・気持ち | She thought that ... / He was worried that ... |
| 表情から推測 | He looked excited / She seemed disappointed |
- 例: He was thinking that he should reduce his use of plastic bags. (彼は、レジ袋の使用を減らすべきだと考えていた。)
ポイント: 吹き出しの中身は、She said, "..." と直接話法で言ってもよいですし、She suggested that they ... と間接話法(話法)で言いかえてもかまいません。人物の気持ち(looked / seemed / was worried)まで描くと、内容点が上がります。
イラスト関連の質問への答え方
ナレーションの後、イラストに関連した質問をされます。多くは「もしあなたがこの人物の立場なら、どう考えるか」を問うものです。
- 質問例(オリジナル): If you were the woman in the third picture, what would you be thinking?
- 答え方の型: I would be thinking that ... + 理由
- 答え例: I would be thinking that I should encourage more people to join the cleanup, because one person's effort is not enough to solve the problem.
ポイント: 「If you were ...」は仮定法の質問なので、答えも I would be thinking / I would feel ... と仮定法で受けます。質問の形に合わせて答えるのが基本です。一言で終えず、必ず because で理由を添えましょう。
自分の意見を問う質問への答え方
最後に、社会的な話題について自分の意見を問われます。2024年の改訂で、質問の前に話題導入文(Some people say that ... のような前置き)が示されます。
- 話題導入文+質問の例(オリジナル): Some people say that schools should teach students more about environmental issues. What do you think?
- 答え方の型: 立場(I agree/disagree)→ 理由 → 具体・補足
- 答え例: I agree with that idea. Schools have a strong influence on young people, so teaching about environmental problems can help students develop good habits early. For example, if children learn to recycle at school, they are likely to continue doing so as adults.
ポイント: 答えの型は第7章の意見論述と同じ「立場 → 理由 → 具体」です。書くときと同じ論理を、口頭で言えるように練習しましょう。話題導入文は論点のヒントなので、よく聞いてから立場を決めます。
態度点——声・アイコンタクト・反応
準1級の二次では、英語の中身だけでなく、コミュニケーションの態度(attitude)も評価されます。
| 態度のポイント | 心がけること |
|---|
| 声の大きさ | 試験官に届く、はっきりした声で話す |
| アイコンタクト | 原稿ばかり見ず、相手の目を見る |
| 反応の速さ | 沈黙を避け、考えながらでも話し始める |
| つなぎ表現 | Well, ... / Let me see ... で間をつなぐ |
ポイント: 答えに詰まったときは黙り込まず、Well, ... / Let me think for a moment ... と一言はさんで時間を稼ぎましょう。沈黙が最大の減点要因です。完璧な英語より、止まらず伝えようとする姿勢が態度点につながります。
まとめ
- 準1級の二次試験(約8分)の核心は、4コマイラストのナレーション。
- ナレーションは、各コマを時の接続表現(One day / Later / Finally)+ 過去時制でつなぐ。
- 吹き出し・表情から、人物のセリフと気持ちまで描写すると内容点が上がる。
- イラスト関連の質問(If you were ...)は仮定法で受け、理由を添える。
- 意見質問は、第7章と同じ「立場 → 理由 → 具体」の型で答える。話題導入文をヒントに。
- 声・アイコンタクト・反応の速さの態度点も評価される。沈黙を避けることが最優先。