ライティング①英文要約(300語→90〜110語)
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この章では、ライティング第1題の英文要約を学びます。1級では、300語程度の英文を読み、要点を90〜110語にまとめます。準1級より本文が長く抽象的で、まとめる語数も増えます。読む力と書く力の両方が必要ですが、手順と型を身につければ、安定した得点源になります。
この章で学ぶこと
- 英文要約の形式(300語程度 → 90〜110語)と4観点の採点
- 要約の手順(段落の主題をつかむ → 言いかえる → つなぐ)
- 自分の言葉に言いかえる(パラフレーズ)方法
- 自分の意見を入れない原則
- 良い要約・悪い要約の比較
ポイント: 英文要約でやることは「要点だけを残し、自分の言葉でまとめる」ことです。①各段落の主題(言いたいこと)をつかむ、②具体例・細かい数字は捨てる、③本文の表現をそのまま写さず言いかえる、④自分の意見は入れない——この4つが核心です。1級は300語と長いので、各段落の要点を1〜2文に圧縮する力が問われます。
英文要約の形式と4観点
300語程度の英文(多くは数段落の論説)が示されます。あなたは、その英文の要点を90〜110語にまとめて書きます。意見を述べる問題ではなく、書かれている内容を正確に縮める問題です。
注意: 問題形式や語数は見直されることがあります。最新の正確な情報は必ず英検の公式サイトで確認してください。 本章は書き方の手順と型を身につけるための説明です。
採点は、内容・構成・語彙・文法の4観点とされています。
| 観点 | 見られること |
|---|---|
| 内容 | 本文の要点を過不足なくとらえているか(細部より主題) |
| 構成 | 要点が論理的につながっているか(つなぎ語の活用) |
| 語彙 | 本文をそのまま写さず、適切に言いかえているか |
| 文法 | 文の形・時制・スペルが正しいか |
ポイント: 4観点は独立して評価されます。内容が良くても丸写しなら語彙で減点、要点がそろっていても文法ミスが多ければ文法で減点。4つすべてに目を配るのが高得点への道です。
要約の手順(4ステップ)
要約は、次の手順で作ると型どおりにまとまります。
- 各段落の主題(言いたいこと)をつかむ。トピックセンテンス(第1文)と、However などの逆接の後ろに注目する。
- 要点だけを選ぶ。具体例・細かい数字・くり返しは捨てる。
- 自分の言葉に言いかえる。本文の表現をパラフレーズする。
- つなぎ語でまとめる。論理の流れ(追加・逆接・因果)を示し、90〜110語に収める。
ポイント: カギは「捨てる勇気」です。300語を100語前後にするには、本文の3分の2を捨てる必要があります。各段落のいちばん言いたいことだけを残し、例や数字は思い切って省きましょう。
言いかえ(パラフレーズ)の方法
要約では、本文の文をそのまま写すのは避け、自分の言葉に言いかえます。主な方法は次のとおりです。
| 方法 | 例 |
|---|---|
| 上級の類義語に置きかえる | reduce → curb / increase → surge / harmful → detrimental |
| 品詞を変える | analyze(動詞)→ analysis(名詞)/ depend → reliance |
| 文の形を変える | 能動 ⇄ 受動、長い文を短く、分詞構文でまとめる |
| まとめ言葉を使う | floods, droughts, and storms → extreme weather events |
- 本文(例): A growing number of economists have argued that excessive reliance on a single export can leave a nation vulnerable to global price shocks.
- 言いかえ(例): Many economists warn that depending too heavily on one export makes a country susceptible to international price fluctuations.
注意: 本文の文をそのまま写すと、語彙の観点で評価が大きく下がります。長い丸写しは避け、類義語・品詞の変換・まとめ言葉で言いかえましょう。ただし、専門的な固有名詞など、言いかえにくい語は無理に変えなくてかまいません。
例題と模範要約(オリジナル)
次は、本章のためのオリジナルの例です(英検の実際の問題ではありません)。
本文(例・約300語): Over the past two decades, many governments have promoted urban green spaces as a remedy for the problems of modern city life. Parks, rooftop gardens, and tree-lined streets are increasingly regarded not as luxuries but as essential infrastructure. Advocates point to a range of benefits. Green spaces help lower urban temperatures, absorb rainwater, and reduce air pollution. They also provide residents with places to exercise and relax, which studies have linked to improved physical and mental health. Despite these advantages, the creation of green spaces is not without difficulties. Land in densely populated cities is scarce and expensive, and converting it into parks often competes with the demand for housing and commercial development. Maintenance, too, requires continuous funding, and poorly managed green areas can fall into neglect. Critics also warn of an unintended consequence: when a neighborhood becomes more attractive, property values may rise so sharply that long-term residents can no longer afford to live there. Faced with these tensions, some cities have begun to experiment with creative solutions. Rather than building large central parks, they distribute many small green spaces throughout neighborhoods, ensuring that benefits reach a wider population. Others involve local residents in the planning and care of these spaces, which lowers costs and strengthens community ties. Experts emphasize that the success of urban greenery depends not only on how much is created, but on how fairly and sustainably it is managed.
この本文は「①利点 → ②問題点 → ③解決の工夫・結論」という構成です。各段落の主題だけを残すと、次のような要約になります。
模範要約(例・約100語): Many governments now treat urban green spaces as essential infrastructure rather than luxuries, because they cool cities, manage rainwater, cut pollution, and benefit residents' health. However, creating them is difficult: urban land is scarce and costly, maintenance demands ongoing funding, and rising property values can displace long-term residents. To address these tensions, some cities distribute numerous small green spaces instead of large central parks and involve residents in their planning and upkeep. Experts conclude that the value of urban greenery depends not merely on its quantity but on how fairly and sustainably it is managed.
- 第1段落の要点: 都市の緑地は不可欠な社会基盤(気温抑制・雨水処理・大気浄化・健康)
- 第2段落の要点: 問題点(用地の不足と費用・維持費・住民の追い出し)
- 第3段落の要点: 解決の工夫(小規模分散・住民参加)と結論(量より公平で持続可能な管理)
ポイント: 具体例(rooftop gardens / tree-lined streets)は「green spaces」とまとめ、つなぎ語(However / To address these tensions)で論理の流れを示しています。本文の構成(利点 → 問題 → 結論)をそのまま縮めるのが、要約の基本形です。語数は90〜110語の範囲に収めましょう。
自分の意見を入れない
要約でいちばん多い失敗の1つが、自分の意見や感想を書いてしまうことです。要約は「本文に何が書かれているか」を伝えるものなので、I think ... や In my opinion ... は不要です。
- ✕(意見の混入): I think urban green spaces are wonderful because they make cities more beautiful.
- ○(本文の内容のみ): Advocates argue that green spaces improve residents' health.
注意: 本文が「賛成派はこう言う/批判派はこう言う」と両論を述べているなら、要約でも両方を公平に書きます。どちらか一方に肩入れしたり、自分の判断を加えたりしないこと。
良い要約・悪い要約
| 良い要約 | 悪い要約 | |
|---|---|---|
| 内容 | 各段落の要点を押さえている | 具体例ばかりで主題がない |
| 自分の意見 | 入れない(要約なので) | 自分の意見や感想を書いてしまう |
| 語彙 | 本文を言いかえている | 本文をそのまま長く丸写し |
| 構成 | つなぎ語で流れがある | 文がばらばらに並ぶ |
| 語数 | 90〜110語に収まる | 短すぎる/長すぎる |
注意: いちばん多い失点は、①本文の丸写し、②具体例を入れて要点を落とす、③自分の意見を加えてしまう、の3つです。要約は「本文の内容だけを、自分の言葉で、過不足なく縮める」と心得ましょう。
まとめ
- 英文要約は、300語程度の英文の要点を90〜110語にまとめる問題。意見は述べない。
- 手順は「①各段落の主題をつかむ → ②要点だけ選ぶ → ③言いかえる → ④つなぎ語でまとめる」。
- 本文はそのまま写さずパラフレーズ(上級の類義語・品詞変換・まとめ言葉)。
- 採点は内容・構成・語彙・文法の4観点。4つすべてに目を配る。
- 丸写し・具体例の入れすぎ・自分の意見の混入が三大失点。両論はどちらも公平に書く。
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