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1級の二次試験(面接)は、面接委員2名と行う約10分のスピーキングテストです。最大の特徴は、与えられたトピックについて即興で行う2分間のスピーチ——5つのトピックから1つを選び、わずか1分の準備で、論理的にまとまった意見を語ります。この章では、当日の流れに沿って、スピーチの組み立て方とQ&Aの答え方、態度点までを学びます。
ポイント: 1級の二次の核心は「抽象的なトピックを、即興で2分間、論理的に語る」ことです。第6章の意見論述と同じ「立場 → 理由 → 例 → 結論」の型を、口頭で・即興でできるように練習します。沈黙せず、構成を保って話し続けることが何より大切です。
面接委員2名と1対1で、おおよそ次の流れで進みます。
面接委員2名が、スピーチと応答の内容・語彙・文法・発音を評価します。
ポイント: 準備はわずか1分です。この1分で「立場・理由2〜3個・締め」の骨格だけ決め、細かい言い回しは話しながら考えます。完璧な原稿を作ろうとせず、構成のメモだけ作るのが現実的です。
トピックは社会・政治・科学・倫理・国際・環境など、抽象的で硬めのテーマが並びます。選ぶときの基準は次のとおりです。
| 選ぶ基準 | 理由 |
|---|---|
| 賛否の立場をすぐ決められる | 序論で迷わない |
| 理由が2〜3個すぐ浮かぶ | 2分間の中身が確保できる |
| 具体例を1つ言える | 説得力が出る |
ポイント: 「いちばん詳しいテーマ」より「理由と例がすぐ浮かぶテーマ」を選びましょう。知識が豊富でも、その場で論点が組み立てられなければ2分はもちません。第9章の背景知識が、ここで効いてきます。
1分の準備時間は、次の順で使うと無駄がありません。
ポイント: メモは英文ではなくキーワードで十分です(例: agree / 1. economy 2. health 3. example: friend)。文を書く時間はないので、話す順番の骨格だけ作りましょう。
スピーチは、第6章の意見論述と同じ構成を、口頭で行います。
| 部 | 役割 | 言い方の例 |
|---|---|---|
| 序論 | 立場を表明する | I believe that ... I have two main reasons. |
| 本論① | 理由1+具体 | First, ... For example, ... |
| 本論② | 理由2+具体 | Second, ... This is because ... |
| 結論 | 立場を再提示 | For these reasons, I believe that ... |
模範スピーチ(例・トピック「Should governments regulate the use of artificial intelligence?」): I believe that governments should regulate the use of artificial intelligence, and I have two main reasons. First, AI can pose serious risks to privacy and safety. Systems that collect personal data or make important decisions about people's lives must be supervised, because errors or misuse could cause real harm. For example, if an AI system used in hiring were biased, it could unfairly reject qualified applicants. Second, regulation can actually encourage healthy innovation. When clear rules exist, companies know what is acceptable, and the public can trust the technology more. This trust is essential for AI to be widely adopted in fields such as medicine and transportation. Of course, regulation should not be so strict that it stifles progress. Governments need to strike a balance between protecting citizens and allowing development. For these reasons, I believe that the use of artificial intelligence should be reasonably regulated by governments.
ポイント: 2分間なので、理由は2〜3個が現実的です。第6章のエッセイ(理由3つ)より少なめでも、各理由に具体を1つ添えれば十分に2分が埋まります。strike a balance(釣り合いをとる)のような第3章のコロケーションを使うと、語彙点が上がります。
即興で2分話すには、次のコツが役立ちます。
| コツ | 中身 |
|---|---|
| 型に流し込む | 内容を一から考えず、第6章の型に当てはめる |
| つなぎ表現で間を稼ぐ | Well, ... / Let me put it this way, ... |
| 詰まったら言いかえる | 同じことを別の言い方でくり返し、時間を保つ |
| 結論を必ず言う | 2分が来そうなら For these reasons で締める |
ポイント: 即興のカギは「内容を考える」のではなく「型に流し込む」ことです。立場と理由さえ決まれば、あとは First / Second / For example / For these reasons のレールに乗せるだけ。型を体に覚え込ませておけば、本番で頭が真っ白になりにくくなります。
スピーチの後、面接委員からスピーチ内容を深掘りする質問をされます。
ポイント: Q&Aでは、反論されても自分の立場を急に変えないことが大切です。That is a fair point.(もっともな指摘です)と一度受け止めてから、However ... と理由を添えて立場を守りましょう。沈黙せず、考えながらでも話し始めるのが態度点につながります。
1級の二次でも、英語の中身だけでなく、コミュニケーションの態度が評価されます。
| 態度のポイント | 心がけること |
|---|---|
| 声の大きさ | 面接委員に届く、はっきりした声で話す |
| アイコンタクト | メモばかり見ず、相手の目を見て話す |
| 反応の速さ | 沈黙を避け、考えながらでも話し始める |
| つなぎ表現 | Well, ... / Let me see ... で間をつなぐ |
ポイント: 答えに詰まったときは黙り込まず、Well, ... / That's an interesting question ... と一言はさんで時間を稼ぎましょう。沈黙が最大の減点要因です。完璧な英語より、止まらず論理的に伝えようとする姿勢が高く評価されます。