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英語コミュニケーションIII

詩しと文学ぶんがく: Shakespeare / Wordsworth / Whitman

最終確認日:

この章しょうで学まなぶこと

英語えいご文ぶん学がくは、 単たんなる言げん語ご学がく習しゅうを超こえて、 英えい語ご圏けんの 文ぶん化か・歴れき史し・感かん性せい に触ふれる窓まどです。 入にゅう試しでも詩しや文学ぶんがく作さく品ひんからの出しゅつ題だいがあります (東とう大だい・京大きょうだい・早そう慶けい等とう)。

第だい 2 章しょうでは、 著ちょ作さく権けんが切きれた古こ典てん (Public Domain) の中なかから Shakespeare (シェイクスピア)・Wordsworth (ワーズワース)・Whitman (ホイットマン) を取とり上あげます。

  • 韻律いんりつ (meter) と脚韻きゃくいん (rhyme) の基き本ほんを理り解かいする
  • ソネットそねっとの構こう造ぞう (14 行こう・弱じゃく強きょう 5 歩ほ格かく) を知しる
  • 文ぶん学がく的てき比ひ喩ゆ (metaphor / simile / personification) を見み分わける
  • 古こ英えい語ご (thee / thou / hath / art) を読よめる

ポイント: 文ぶん学がく作さく品ひんは 音おんとリズム が大だい事じ。 声こえに出だして読よむと印いん象しょうに残のこります。

1. 韻律いんりつと脚韻きゃくいんの基き本ほん

強きょう弱じゃくのリズム (meter)

英えい詩しは 強きょう音おん節せつ (stressed) と弱じゃく音おん節せつ (unstressed) の組くみ合あわせ でリズムを作つくります。 最もっとも代だい表ひょう的てきなのが 弱強5歩格じゃっきょうごほかく (iambic pentameter)。

  • iamb (弱じゃく強きょう) = 1 つの弱じゃく + 1 つの強つよ (例れい: a-BOVE / to-DAY)
  • pentameter = penta (5) + meter (韻いん律りつ) = 5 つの iamb で 1 行あるき

例れい: "Shall I compare thee to a summer's day?" — 太ふと字じが強きょう音おん節せつ。 5 つの iamb で構こう成せい。

脚きゃく韻いん (rhyme)

行ぎょうの末まつ尾びの音おんが一いっ致ちすることを 脚韻きゃくいん と言いいます。

脚きゃく韻いんパターン構こう造ぞう例れい
AABB連れん続ぞく韻いんday / play / night / right
ABAB交こう互ご韻いんday / night / play / right
ABBA包ほう囲い韻いんday / night / right / play

2. Shakespeare (シェイクスピア)

John Taylor 作と伝えられるシェイクスピアの肖像画 (チャンドス肖像、 1611 年頃)
William Shakespeare (1564-1616) は英えい語ご文学ぶんがく史上しじょう最大さいだいの劇げき作家さっか ・ 詩人しじん。 ソネット 154 編へんや 『ハムレット』 『マクベス』 等とうの戯ぎ曲きょくで iambic pentameter (五ご歩ほ格かく) を完成かんせいさせた。

ウィリアム・シェイクスピア (1564–1616) は英えい語ご圏けん最さい大だいの劇げき作さっ家か・詩し人じん。 戯ぎ曲きょく (『ハムレット』『[ロミオとジュリエット]』 等とう) と 154 編へんのソネット を残のこしました。

ソネットそねっととは

  • 14 行ぎょう の定てい型けい詩し
  • 弱じゃく強きょう 5 歩ほ格かく (iambic pentameter)
  • 脚きゃく韻いんパターン: ABAB CDCD EFEF GG (シェイクスピア型がた)

Sonnet 18 (一いち部ぶ) の読どっ解かい

英文えいぶん (原文げんぶん)訳わけ
Shall I compare thee to a summer's day?君きみを夏なつの日ひに例たとえようか。
Thou art more lovely and more temperate:君きみはもっと愛あいらしく、 もっと穏おだやかだ。
Rough winds do shake the darling buds of May,荒あらい風かぜは 5 月つきの愛いとおしい蕾つぼみを揺ゆさぶり、
And summer's lease hath all too short a date:夏なつの契けい約やく期き間かんはあまりにも短みじかい。

古こ英えい語ごの語ご彙い

古こ英えい語ご現げん代だい英えい語ご意い味み
theeyou (目もく的てき格かく)あなたを / に
thouyou (主しゅ格かく)あなたは
thy / thineyourあなたの
artare(thou とセット) である
hathhas持もつ
dothdoesする
hasthave(thou とセット) 持もつ
wiltwill… するだろう
shaltshall… すべきだ

ポイント: "Thou art" = "You are"、 "Thy love" = "Your love"。 近きん世せい (16–17 世せ紀き) の英えい語ごでは親したしい相あい手てや神かみに "thou / thy" を使つかった。

Sonnet 18 後半こうはん (続つづき)

英文えいぶん (原文げんぶん)訳わけ
But thy eternal summer shall not fade,しかし君きみの永えい遠えんの夏なつは色いろ褪あせまい、
Nor lose possession of that fair thou ow'st;君きみが所しょ有ゆうするその美うつくしさを失うしなうことも。
So long as men can breathe or eyes can see,人ひとが息いきを吸すえる限かぎり、 目めが見みえる限かぎり、
So long lives this, and this gives life to thee.この詩しは生いき続つづけ、 君きみに命いのちを与あたえるだろう。

解かい釈しゃく: シェイクスピアは 「詩しそのものが永えい遠えんで、 君きみの美うつくしさを永ながらえさせる」 と宣せん言げんしている。 これは 文ぶん学がく = 永えい遠えんの記き録ろく という西せい洋よう伝でん統とうの典てん型けい的てきなテーマ。

3. Wordsworth (ワーズワース)

1842 年 Benjamin Robert Haydon 作、 William Wordsworth の肖像画
William Wordsworth (1770-1850) は英えい国こくロマン派は詩人しじんの代表だいひょう。 『水すい仙せん』 ('I Wandered Lonely as a Cloud') 等とうで自し然ぜんと内ない面めんを結むすびつける詩し風ふうを確立かくりつ。

ウィリアム・ワーズワース (1770–1850) は ロマン主義しゅぎ ([Romanticism]) の中心ちゅうしん詩し人じん。 自し然ぜん・感かん情じょう・個こ人じん体たい験けんを重おもんじました。

"I Wandered Lonely as a Cloud" (水すい仙せんの詩し)

英文えいぶん (原文げんぶん)訳わけ
I wandered lonely as a cloud私わたしは雲くものように孤こ独どくにさまよった
That floats on high o'er vales and hills,谷たにや丘おかの上高たかく浮うかぶ雲くものように、
When all at once I saw a crowd,突とつ然ぜん、 私わたしは群むれを見みた、
A host, of golden daffodils;金きん色いろの水すい仙せんの群ぐん生せいを。

文ぶん学がく的てき技ぎ法ほう

  • 直喩ちょくゆ (simile): "lonely as a cloud" — "as / like" を使つかった比ひ喩ゆ
  • 擬人法ぎじんほう (personification): 後ごの行ぎょうで "the daffodils dancing" (水すい仙せんが踊おどる) とある — 植しょく物ぶつを人ひとのように描えがく
  • 古語こご: "o'er" = "over" (詩しでは音おん節せつを合あわせるため短たん縮しゅく)

ポイント: ロマン主義しゅぎは 産業革命さんぎょうかくめいへの反はん動どう として生うまれました。 機き械かい・都と市しではなく 自し然ぜん・田でん園えん・感かん性せい を称たたえる。

4. Whitman (ホイットマン)

ウォルト・ホイットマン (1819–1892) は米べい国こく近きん代だい詩しの先せん駆く者。 代だい表ひょう作さく Leaves of Grass (草そうの葉は) は 自し由ゆう詩し (free verse) の古こ典てんで、 伝でん統とう的てきな脚きゃく韻いん・韻いん律りつに縛しばられず、 日にち常じょう語ごと長ちょう大だいな行ぎょうで人じん間げん賛さん歌かを歌うたい上あげます。 本ほん節せつは著ちょ作さく権けんが全ぜん世せ界かいで切きれたパブリックドメイン作品さくひんから引用いんようします。

"Song of the Open Road" (詩しの冒ぼう頭とう、 1856 年ねん)

英文えいぶん (原文げんぶん)訳わけ
Afoot and light-hearted I take to the open road,軽かるやかな心こころで、 私わたしは自じ由ゆうな道みちへと歩あゆみ出だす、
Healthy, free, the world before me,健けん康こうで、 自じ由ゆうで、 世せ界かいは私わたしの前まえに広ひろがる、
The long brown path before me leading wherever I choose.長ながく続つづく茶ちゃ色いろの道みちは、 私わたしが選えらぶどこへでも導みちびく。

自じ由ゆうと選せん択たくの比ひ喩ゆ

ホイットマンにとって 「道みち = 人じん生せいの自じ由ゆうと可か能のう性せい」 という隠喩いんゆ (metaphor) が中心ちゅうしんテーマ。 詩しの中なかほどには次つぎのような宣せん言げんがあります:

英文えいぶん訳わけ
From this hour I ordain myself loos'd of limits and imaginary lines,この時ときから、 私わたしは自みずからを制せい約やくや想そう像ぞう上じょうの境きょう界かいから解とき放はなつ、
Going where I list, my own master total and absolute,行いきたい所ところへ行いき、 自じ分ぶん自じ身しんの完かん全ぜんな主あるじとなる。

解かい釈しゃく: 「道みち」 という具ぐ体たい的てきなイメージを使つかって、 人じん生せいの自じ由ゆうと可か能のう性せいを語かたる。 こうした 具ぐ体たいから抽ちゅう象しょうへの飛ひ躍やく が詩しの醍だい醐ご味み。 自じ由ゆう詩しの形けい式しき (free verse) は後のちの 20 世せ紀き詩しに大おおきな影えい響きょうを与あたえました。

5. 文ぶん学がく用よう語ごのまとめ

比ひ喩ゆ系けい

用よう語ご意い味み例れい
metaphor (隠喩いんゆ)"as / like" を使つかわずに例たとえるLife is a journey.
simile (直喩ちょくゆ)"as / like" を使つかうHer smile is like sunshine.
personification (擬ぎ人じん法ほう)人ひと以い外がいを人ひと扱あつかいThe wind whispered.
hyperbole (誇こ張ちょう)大おおげさな表ひょう現げんI have told you a million times.

リズム・音おん系けい

用よう語ご意い味み
rhyme (脚きゃく韻いん)行ぎょう末まつの音おんが合あう
alliteration (頭とう韻いん)行ぎょう頭とう・語ご頭とうの子し音おんが合あう (例れい: "Peter Piper picked ...")
meter (韻いん律りつ)強きょう弱じゃくのパターン
stanza (連れん)詩しの段だん落らく

構こう造ぞう系けい

用よう語ご意い味み
sonnet14 行ぎょう定てい型けい詩し
haiku俳はい句く (5-7-5、 英えい語ご圏けんでも人にん気き)
ode頌しょう歌か (賛美さんびの詩し)
elegy哀あい歌か (死しを悼いたむ詩し)

6. 文ぶん学がく作さく品ひんから学まなぶこと

文ぶん学がくは 「正せい解かいが一ひとつではない」 世せ界かいです。 入にゅう試しでも 「この詩しのテーマを次つぎから選えらべ」 という問といに対たいして、 複ふく数すうの解かい釈しゃくが可か能のうなことがあります。 大だい事じなのは 本ほん文ぶんの語ご句くから根こん拠きょを挙あげられるか です。

文ぶん学がく問もん題だいの解とき方かた

  1. タイトルと作さっ家か名めい から時じ代だいとジャンルを推すい測そく
  2. 全ぜん体たいを音おん読どくする (リズムを感かんじる)
  3. 比ひ喩ゆ・象しょう徴ちょうを見みつける (物ものが何なにかを表あらわしているか)
  4. 話わ者しゃ (the speaker) の感かん情じょうを掴つかむ (悲かなしみ / 喜よろこび / 諦あきらめ等とう)
  5. 選せん択たく肢しと本ほん文ぶんを照てらし合あわせる

まとめ

  • 英えい詩しの基き本ほん: 弱じゃく強きょう 5 歩ほ格かく と 脚きゃく韻いんパターン (ABAB CDCD EFEF GG = ソネット)
  • シェイクスピア: Sonnet 18 で永えい遠えんの美びを歌うたう、 古こ英えい語ご (thee / thou / hath) を理り解かい
  • ワーズワース: ロマン主義しゅぎの自し然ぜん賛さん美び (水すい仙せんの詩し)
  • ホイットマン: 道みちを自じ由ゆうと可か能のう性せいに例たとえる (自じ由ゆう詩しと隠喩いんゆの典てん型けい)
  • 文ぶん学がく用よう語ご: metaphor / simile / personification / hyperbole / alliteration

次じ章しょう予よ告こく: 第だい 3 章しょうでは、 文ぶん化かと国こく際さい理り解かい (異い文ぶん化か比ひ較かく・global issues) を扱あつかいます。

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