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公民

地方ちほう自治じちと選挙せんきょ

最終確認日:

この章しょうで学まなぶこと

投票箱と投票用紙
選挙せんきょ — 主権しゅけん者しゃである国民こくみんが代表だいひょうを選えらぶ民主みんしゅ主義しゅぎの基本きほん行為こうい。 日本にほんでは 2016 年ねんに 18 歳選挙権せんきょけん が実現じつげん。

第 5 章しょうでは、 国くにレベルの政治せいじのしくみ (国会こっかい・内閣ないかく・裁判所さいばんしょ) を学まなびました。 第だい 6 章しょうでは、 もっと身近みぢかな 「地域ちいきの政治せいじ」 と、 政治せいじに参加さんかする手段しゅだんである 「選挙せんきょ」 を学まなびます。

  • 地方自治ちほうじち は 「民主みんしゅ主義しゅぎの学校がっこう」 とよばれる理由りゆう
  • 二元代表制にげんだいひょうせい — 知事ちじ / 市町村しちょうそん長ちょうと地方ちほう議員ぎいんをそれぞれ住民じゅうみんが直接ちょくせつ選えらぶしくみ
  • 直接請求権ちょくせつせいきゅうけん — 条例じょうれい制定せいてい / 議会ぎかい解散かいさん / 首長しゅちょう解職かいしょくなどを住民じゅうみんが請求せいきゅうできる権利けんり
  • 選挙せんきょの 4 原則げんそく — 普通選挙ふつうせんきょ・平等選挙びょうどうせんきょ・直接選挙ちょくせつせんきょ・秘密選挙ひみつせんきょ
  • 小選挙区比例代表並立制しょうせんきょくひれいだいひょうへいりつせい など、 日本にほんの選挙せんきょ制度せいど
  • 政党せいとう・与党よとう・野党やとう、 世論よろんとマスメディアますめでぃあの関係かんけい

ポイント: 2016 年ねんから選挙せんきょ権けん年齢ねんれいが 18 歳とし に引ひき下さげられました。 中学生ちゅうがくせいのみなさんも、 数すう年ねん後ごには有権者ゆうけんしゃになります。 この章しょうは、 そのときに 「自分じぶんの頭あたまで判断はんだんする力ちから」 を育そだてるための土台どだいです。

1. 地方ちほう自治じちとは — 民主みんしゅ主義しゅぎの学校がっこう

国くにの政治せいじは遠とおくに感かんじる人ひとも、 自分じぶんの住すむ市町村しちょうそんのゴミ収集しゅうしゅうや図書館としょかん、 公園こうえんのことなら身近みぢかに感かんじるはずです。 こうした 住民じゅうみんに身近みぢかな地域ちいき社会しゃかいの問題もんだいを、 住民じゅうみんみずからが解決かいけつしていくしくみ を地方自治ちほうじちと言いいます。

地方ちほう自治じちの意味いみ

イギリスの政治せいじ家かブライスは 「地方自治ちほうじちは民主みんしゅ主義しゅぎの学校がっこう」 と言いいました。 身近みぢかな地域ちいきの課題かだいに取とり組くむことで、 住民じゅうみんは政治せいじの仕組しくみを学まなび、 民主みんしゅ主義しゅぎの力ちからを育そだてる、 という意味いみです。

日本国憲法にほんこくけんぽう第 8 章しょう (第だい 92 〜 95 条じょう) は地方ちほう自治じちについて定さだめています。 そこには 「地方ちほう自治じちの本旨ほんし」 として、 つぎの 2 つの考かんがえ方かたが示しめされています。

本旨ほんし意味いみ
団体だんたい自治じち地方ちほう公共こうきょう団体だんたい (都道府県とどうふけん・市町村しちょうそん) が、 国くにから独立どくりつして、 自分じぶんたちで地域ちいきのことを決きめる
住民じゅうみん自治じち地域ちいきの住民じゅうみんが、 自分じぶんたちの代表だいひょう (首長しゅちょう・議員ぎいん) を選えらび、 政治せいじに参加さんかする

大事だいじ: 地方ちほう自治じちは 「地域ちいきのことは地域ちいきで決きめる」 という考えかんがえに立たっています。 国くにが一方いっぽう的てきに決きめて押おしつけるのではなく、 地域ちいき住民じゅうみんの意思いしを尊重そんちょうする、 これが地方ちほう自治じちの核心かくしんです。

地方ちほう公共こうきょう団体だんたいとは

地方公共団体ちほうこうきょうだんたい (地方自治体ちほうじちたい) は、 都道府県とどうふけん (47) と市町村しちょうそん (約やく 1,700) に分わかれます。 さらに東京とうきょう 23 区くも特別とくべつ区くとして地方ちほう公共こうきょう団体だんたいです。

地方ちほう公共こうきょう団体だんたいは、 国くにから独立どくりつした 「法人ほうじん」 として、 自分じぶんの財産ざいさんを持もち、 自分じぶんの仕事しごと (事務じむ) を行おこないます。

種類しゅるい例れい主おもな仕事しごと
都道府県とどうふけん東京とうきょう都と・大阪おおさか府ふ・北海道ほっかいどう・沖縄おきなわ県けん警察けいさつ・高校こうこう・大おおきな道路どうろ・医療いりょう体制たいせい
市町村しちょうそん◯◯市し・◯◯町まち・◯◯村むら小中学校しょうちゅうがっこう・ゴミ収集しゅうしゅう・水道すいどう・住民じゅうみん票ひょう・保育園ほいくえん

2. 二元にげん代表だいひょう制せい — 首長しゅちょうと議会ぎかいの二ふたつの代表だいひょう

国くにの政治せいじが議院内閣制ぎいんないかくせい (国会こっかいが内閣ないかく総理そうり大臣だいじんを選えらぶ) であるのに対たいして、 地方ちほうの政治せいじは 二元代表制にげんだいひょうせい という形かたちをとります。

首長しゅちょうと議員ぎいんを別々べつべつに選えらぶ

二元代表制にげんだいひょうせいとは、 住民じゅうみんが 首長しゅちょう (都道府県とどうふけん知事ちじ / 市町村しちょうそん長ちょう) と 地方議員ちほうぎいん を、 それぞれ別べつの選挙せんきょで 直接ちょくせつ 選えらぶしくみです。

代表だいひょう選えらび方かた任期にんき被選挙権ひせんきょけん
知事ちじ住民じゅうみんが直接ちょくせつ選挙せんきょ4 年ねん30 歳とし以上いじょう
市町村長しちょうそんちょう住民じゅうみんが直接ちょくせつ選挙せんきょ4 年ねん25 歳とし以上いじょう
地方議員ちほうぎいん (都道府県とどうふけん・市町村しちょうそん)住民じゅうみんが直接ちょくせつ選挙せんきょ4 年ねん25 歳とし以上いじょう

国会こっかいでは、 国会こっかい議員ぎいんが内閣総理大臣ないかくそうりだいじんを選えらびます。 つまり、 国民こくみんは総理そうり大臣だいじんを直接ちょくせつ選えらべません。 ところが地方ちほうでは、 知事ちじや市町村しちょうそん長ちょうを 住民じゅうみんが直接ちょくせつ選挙せんきょで選えらぶ のです。 これは住民じゅうみんの声こえがより直接ちょくせつ届とどけくしくみです。

首長しゅちょうと議会ぎかいの関係かんけい

首長しゅちょうと地方議会ちほうぎかいは、 おたがいにけん制せいし合あう関係かんけい (チェック・アンド・バランス) にあります。

仕組しくみ内容ないよう
条例じょうれいの制定せいてい議会ぎかいが議決ぎけつし、 首長しゅちょうが公布こうふ (法律ほうりつの範囲はんい内ない)
予算よさんの議決ぎけつ首長しゅちょうが提案ていあん、 議会ぎかいが議決ぎけつ
不信任決議ふしんにんけつぎ議会ぎかいが首長しゅちょうを信任しんにんしないと決議けつぎ → 首長しゅちょうは議会ぎかいを解散かいさんできる
再議さいぎ (拒否権きょひけん)首長しゅちょうが議会ぎかいの議決ぎけつに異議いぎがあれば、 もう一度いちど議論ぎろんを求もとめられる

ポイント: 二元代表制にげんだいひょうせいの長所ちょうしょは、 住民じゅうみんの意思いしが 「首長しゅちょう」 と 「議会ぎかい」 の両方りょうほうに直接ちょくせつ届とどく こと。 一方いっぽう、 首長しゅちょうと議会ぎかいの意見いけんが食くい違ちがうと、 政治せいじが動うごきにくくなる短所たんしょもあります。

3. 直接ちょくせつ請求せいきゅう権けん — 住民じゅうみんが直接ちょくせつ動うごかす制度せいど

地方ちほう自治じちでは、 住民じゅうみんが議員ぎいんや首長しゅちょうを選えらぶだけでなく、 直接ちょくせつ、 政治せいじに参加さんかできる制度せいど が用意よういされています。 これが 直接請求権ちょくせつせいきゅうけん です。

4 つの直接ちょくせつ請求せいきゅう

請求せいきゅうの種類しゅるい必要ひつような署名しょめい数すう請求せいきゅう先さき結果けっか
条例じょうれいの制定せいてい・改廃かいはい有権者ゆうけんしゃの 50 分ぶんの 1 以上いじょう首長しゅちょう議会ぎかいで審議しんぎ
監査請求かんさせいきゅう (会計かいけいの検査けんさ)有権者ゆうけんしゃの 50 分ぶんの 1 以上いじょう監査かんさ委員いいん監査かんさが行おこなわれる
議会の解散ぎかいのかいさん有権者ゆうけんしゃの 3 分ぶんの 1 以上いじょう (※)選挙せんきょ管理かんり委員いいん会かい住民じゅうみん投票とうひょう → 過半数かはんすうで解散かいさん
首長・議員の解職しゅちょう・ぎいんのかいしょく (リコールりこーる)有権者ゆうけんしゃの 3 分ぶんの 1 以上いじょう (※)選挙せんきょ管理かんり委員いいん会かい住民じゅうみん投票とうひょう → 過半数かはんすうで解職かいしょく

(※ 有権者ゆうけんしゃ数すうが 40 万まんを超こえる場合ばあいは、 計算けいさん式しきが緩和かんわされます)

住民じゅうみん投票とうひょうとリコール

特とくに リコールりこーる (解職かいしょく請求せいきゅう) は、 住民じゅうみんが選えらんだ首長しゅちょうや議員ぎいんを任期にんき途中とちゅうで辞やめさせられる強力きょうりょくな制度せいどです。 国会こっかい議員ぎいんにはこの制度せいどがありません。

また、 地方ちほう独自どくじの課題かだいについて住民じゅうみんの意思いしを直接ちょくせつ問とう 住民投票じゅうみんとうひょう が条例じょうれいで行おこなわれることもあります (例れい: 原発げんぱつの建設けんせつ、 米べい軍ぐん基地きちの移設いせつ、 市町村しちょうそん合併がっぺいなど)。 結果けっかに法的ほうてき拘束こうそく力りょくはありませんが、 住民じゅうみんの意思いしを示しめす重要じゅうような手段しゅだんです。

大事だいじ: 国くにの政治せいじでは、 国会こっかい議員ぎいんを一度いちど選えらんだらリコールできません。 地方ちほうではリコール制度せいどがあるからこそ、 住民じゅうみんが首長しゅちょうや議員ぎいんを 「監視かんし」 しつづける 力ちからが働はたらくのです。

4. 地方ちほう財政ざいせいと地方ちほう分権ぶんけん

地方ちほう公共こうきょう団体だんたいが政治せいじを行おこなうにはお金かねが必要ひつようです。 これを 地方財政ちほうざいせい といいます。

地方ちほう財政ざいせいの収入しゅうにゅう

収入しゅうにゅうの種類しゅるい内容ないよう
地方税ちほうぜい住民じゅうみん税ぜい・固定こてい資産しさん税ぜいなど、 地域ちいきの住民じゅうみん・企業きぎょうから集あつめる
地方交付税ちほうこうふぜい国くにが、 財政ざいせいの弱よわい地方ちほうに配くばるお金かね (地域ちいき格差かくさを縮ちぢめる)
国庫支出金こっこししゅつきん国くにが、 用途ようとを指定していして地方ちほうに配くばるお金かね (例れい: 義務ぎむ教育きょういく費ひ)
地方債ちほうさい地方ちほう公共こうきょう団体だんたいが借かりるお金かね (借金しゃっきん)

地方ちほう税ぜいの割合わりあいが低ひくく、 国くにからの補助ほじょ金きん (地方交付税ちほうこうふぜい・国庫支出金こっこししゅつきん) に頼たよっている自治体じちたいが多おおいことが日本にほんの課題かだいです。 これを 「3 割わり自治じち」 と呼よぶことがあります (自主じしゅ財源ざいげんが約やく 3 〜 4 割わりしかない、 という意味いみ)。

地方ちほう分権ぶんけんの流ながれ

1990 年代ねんだいから、 国くにの権限けんげんを地方ちほうに移うつす 地方分権ちほうぶんけん の動うごきが進すすめられてきました。 1999 年ねんの地方分権一括法ちほうぶんけんいっかつほうにより、 国くにと地方ちほうは対等たいとうな関係かんけいに位置いちづけ直なおされました。

しかし現実げんじつには、 過疎かそ化か・高齢化こうれいか・人口じんこう減少げんしょうのなかで、 財政ざいせいが苦くるしい自治体じちたいが増ふえています。 また、 平成へいせいの大だい合併がっぺい (1999 〜 2010 年ねん) で市町村しちょうそん数すうが約やく 3,200 から約やく 1,700 に減へるなど、 地方ちほうのすがたも大おおきく変化へんかしています。

ポイント: 地方ちほう分権ぶんけんの理想りそうは 「地域ちいきのことは地域ちいきで決きめる」 ですが、 そのためには 「財源ざいげん」 と 「人材じんざい」 の両方りょうほうが必要ひつようです。 多おおくの自治体じちたいがこの 2 つを十分じゅうぶんに確保かくほできていない、 というのが現代げんだいの課題かだいです。

5. 選挙せんきょのしくみ — 4 つの基本きほん原則げんそく

民主みんしゅ政治せいじの基本きほんである選挙せんきょには、 守まもられるべき 4 つの原則げんそくがあります。 公職選挙法こうしょくせんきょほうによって定さだめられています。

選挙せんきょの 4 原則げんそく

原則げんそく意味いみ
普通選挙ふつうせんきょ一定いってい年齢ねんれい (満みつる 18 歳とし) 以上いじょうの全ぜん国民こくみんに選挙せんきょ権けん (財産ざいさん・性別せいべつによる制限せいげんなし)
平等選挙びょうどうせんきょ一いち人にん一いち票ひょう、 票ひょうの価値かちは平等びょうどう
直接選挙ちょくせつせんきょ有権者ゆうけんしゃが候補こうほ者しゃに直接ちょくせつ投票とうひょうする (代理人だいりにんを介かいさない)
秘密選挙ひみつせんきょ誰だれに投票とうひょうしたかを他人たにんに知しられない (無む記名きめい投票とうひょう)

戦前せんぜんの日本にほんでは、 一定いってい額がく以上いじょうの税ぜいを納おさめた男性だんせいだけに選挙せんきょ権けんがある 制限選挙せいげんせんきょ でした。 1925 年ねんに満みつる 25 歳とし以上いじょうの男子だんし全員ぜんいんに拡大かくだいされ、 1945 年ねんに満みつる 20 歳とし以上いじょうの男女だんじょに拡大かくだい、 そして 2016 年ねんに 満みつる 18 歳とし に引ひき下さげられました。

一いち票ひょうの格差かくさ問題もんだい

平等選挙びょうどうせんきょの原則げんそくに関かかわる問題もんだいとして 一票の格差いっぴょうのかくさ があります。 選挙せんきょ区くによって有権者ゆうけんしゃ数すうに大おおきな差さがあると、 「ある選挙せんきょ区くの 1 票ひょうが、 別べつの選挙せんきょ区くの 0.5 票ひょう分ぶんの価値かちしかない」 というようなことが起おこります。

最高さいこう裁判所さいばんしょはこれまでに、 衆議院しゅうぎいん・参議院さんぎいんの選挙せんきょについて 「違憲いけん状態じょうたい」 や 「違憲いけん」 とする判決はんけつを何なん度ども出だしてきました。 国会こっかいは選挙せんきょ区くの区割くわり変更へんこうなどで対応たいおうしていますが、 完全かんぜんな解消かいしょうには至いたっていません。

6. 日本にほんの選挙せんきょ制度せいど

日本にほんの選挙せんきょ制度せいどは、 衆議院しゅうぎいんと参議院さんぎいんで異ことなる方式ほうしきが採とられています。

衆議院しゅうぎいん — 小しょう選挙せんきょ区く比例ひれい代表だいひょう並立へいりつ制せい

衆議院しゅうぎいん (定数ていすう 465) は 小選挙区比例代表並立制しょうせんきょくひれいだいひょうへいりつせい という制度せいどを採とっています。

区分くぶん定数ていすう方式ほうしき
小選挙区しょうせんきょく289全国ぜんこくを 289 の区くに分わけ、 1 区くから 1 人ひとを選えらぶ (最多さいた得票とくひょう者しゃが当選とうせん)
比例代表ひれいだいひょう176全国ぜんこくを 11 ブロックに分わけ、 政党せいとうに投票とうひょう、 ドント式どんとしきで議席ぎせき配分はいぶん
  • 小しょう選挙せんきょ区く の長所ちょうしょ: 大だい政党せいとうに有利ゆうりで政権せいけんが安定あんていしやすい / 短所たんしょ: 死票しひょう (落選らくせん候補こうほに投とうじた票ひょう) が多おおくなる
  • 比例ひれい代表だいひょう の長所ちょうしょ: 民意みんいが反映はんえいされやすく死票しひょうが少すくない / 短所たんしょ: 小しょう政党せいとうが乱立らんりつしやすい

両方りょうほうを組くみ合あわせることで、 双方そうほうの長所ちょうしょを活いかそうというのが並立へいりつ制せいの狙ねらいです。

参議院さんぎいん — 選挙せんきょ区くと比例ひれい代表だいひょう

参議院さんぎいん (定数ていすう 248) は 3 年ねんごとに半数はんすうを改選かいせん します (任期にんき 6 年ねん)。

区分くぶん定数ていすう方式ほうしき
選挙区せんきょく148都道府県とどうふけん単位たんい (一部いちぶ合ごう区くあり) で、 各区かっくから 1 〜 6 人ひとを選えらぶ
比例代表ひれいだいひょう100全国ぜんこく 1 区く、 非拘束名簿式ひこうそくめいぼしき (有権者ゆうけんしゃは政党せいとう名めい or 候補こうほ者しゃ名めいを書かく)

投票とうひょう率りつの課題かだい

近年きんねん、 日本にほんの 投票率とうひょうりつ は下さがる傾向けいこうにあります。 特とくに若わかい世代せだいの投票とうひょう率りつが低ひくく、 衆議院しゅうぎいん選挙せんきょの 20 代だい投票とうひょう率りつは 30 〜 40 % 台たいで推移すいいしています。

投票とうひょう率りつが低ひくいと、 一部いちぶの人ひとの意見いけんだけで政治せいじが動うごいてしまう危険きけんがあります。 「自分じぶんが投票とうひょうしても何なにも変かわらない」 と感かんじる人ひとも多おおいですが、 投票とうひょうはあなたの 「こうあってほしい」 という意思いしを社会しゃかいに届とどける手段しゅだんです。

ポイント: 期日きじつ前ぜん投票とうひょう・不在者投票ふざいしゃとうひょう・在外投票ざいがいとうひょうなど、 投票とうひょうしやすくする工夫くふうも増ふえています。 18 歳としになったら、 ぜひ自分じぶんの意思いしを投票とうひょうで示しめしてください。

7. 政党せいとう・世論よろん・マスメディア

選挙せんきょでは、 候補こうほ者しゃ個人こじんだけでなく 政党せいとう が大おおきな役割やくわりを果はたします。

政党せいとうとは

政党せいとうとは、 同おなじ考えかんがえや政策せいさくを持もつ人々ひとびとが集あつまり、 政権せいけんをめざして活動かつどうする団体だんたいです。 政党せいとうは、 選挙せんきょのときに 公約こうやく (マニフェスト) を発表はっぴょうして、 有権者ゆうけんしゃに判断はんだん材料ざいりょうを示しめします。

用語ようご意味いみ
与党よとう政権せいけんを担当たんとうしている政党せいとう (内閣ないかくを組織そしきする)
野党やとう政権せいけんを担当たんとうしていない政党せいとう (与党よとうを監視かんし・批判ひはん)
連立政権れんりつせいけん複数ふくすうの政党せいとうが組くんで内閣ないかくをつくる
公約こうやく (マニフェスト)選挙せんきょで有権者ゆうけんしゃに示しめす具体ぐたい的てきな政策せいさくの約束やくそく

民主みんしゅ政治せいじでは 複数政党制ふくすうせいとうせい が基本きほんです。 一ひとつの政党せいとうしか認みとめない一いち党とう制せいは民主みんしゅ主義しゅぎとは言いえません。

世論よろんとマスメディア

世論よろんとは、 社会しゃかいのさまざまな問題もんだいについて、 多おおくの人ひとが共有きょうゆうしている意見いけんのことです。 民主みんしゅ政治せいじでは、 政治せいじが世論よろんを反映はんえいすることが大切たいせつです。

世論よろんの形成けいせいに大おおきな影響えいきょうを与あたえるのが マスメディアますめでぃあ (新聞しんぶん・テレビ・ラジオ・インターネット) です。

役割やくわり内容ないよう
情報じょうほう提供ていきょう政治せいじ・経済けいざい・社会しゃかいの出来事できごとを伝つたえる
政府せいふの監視かんし権力けんりょくが暴走ぼうそうしないようチェックする (「第だい 4 の権力けんりょく」)
世論よろん形成けいせい報道ほうどうを通つうじて社会しゃかいの意見いけんを形かたちづくる

しかし、 マスメディアの報道ほうどうには注意ちゅういも必要ひつようです。 フェイクニュースふぇいくにゅーすや、 一方いっぽう的てきな情報じょうほう、 特定とくていの立場たちばに偏かたよった報道ほうどうもあります。 受うけ取とる側がわに メディアリテラシーめでぃありてらしー (情報じょうほうを批判ひはん的てきに読よみ取とる力ちから) が求もとめられます。

インターネットと SNS の影響えいきょう

近年きんねんは、 SNSや動画どうがサイトが世論よろん形成けいせいに大おおきな役割やくわりを果はたしています。 2013 年ねんからはインターネット選挙運動インターネットせんきょうんどうも解禁かいきんされ、 候補こうほ者しゃや政党せいとうは SNS で情報じょうほう発信はっしんできるようになりました。

一方いっぽうで、 SNS では自分じぶんと似にた意見いけんばかりが集あつまる フィルターバブルふぃるたーばぶる・エコーチェンバーえこーちぇんばー という現象げんしょうが起おきやすく、 多様たような意見いけんにふれる機会きかいが減へってしまう問題もんだいがあります。

8. 18 歳としの主権しゅけん者しゃとして — 安全あんぜんに政治せいじに参加さんかするために

最後さいごに、 中学生ちゅうがくせいのみなさんが将来しょうらい主権者しゅけんしゃとして政治せいじに参加さんかするときに、 心こころがけてほしいことをまとめます。

主権しゅけん者しゃ教育きょういくのポイント

心構こころがまえ具体ぐたい的てきに
複数ふくすうの情報じょうほう源げんで確認かくにんする一ひとつのテレビ・SNS だけで判断はんだんせず、 複数ふくすうのメディアを比くらべる
公約こうやく・政策せいさくで判断はんだんする「カッコいいから」 「面白おもしろいから」 ではなく、 政策せいさくの中身なかみを見みる
多様たような意見いけんを尊重そんちょうする自分じぶんと違ちがう意見いけんにも耳みみを傾かたむける (一方いっぽう的てきに決きめつけない)
冷静れいせいに議論ぎろんする政治せいじの話はなしで感情かんじょう的てきにならない、 相手あいてを攻撃こうげきしない
必かならず投票とうひょうに行いく一いち票ひょうは小ちいさくても、 民意みんいを集あつめれば社会しゃかいは動うごく

SNS と政治せいじ — 注意ちゅうい点てん

  • フェイクニュースふぇいくにゅーすにだまされない: 出所しゅっしょ不明ふめいの情報じょうほうは信しんじない、 元もとのソースを確認かくにんする
  • ヘイトスピーチに加担かたんしない: 特定とくていの人種じんしゅ・宗教しゅうきょう・立場たちばの人ひとを攻撃こうげきする書かき込こみはしない / 拡散かくさんしない
  • 個人こじんを晒さらさない: 政治せいじ家か個人こじんや、 意見いけんが違ちがう人ひとを SNS でさらしものにしない
  • 18 歳とし未満みまんは選挙せんきょ運動うんどう禁止きんし: 公職こうしょく選挙せんきょ法ほうで、 18 歳とし未満みまんによる選挙せんきょ運動うんどう (特定とくてい候補こうほへの投票とうひょう呼よびかけなど) は禁止きんしされています

学校がっこう・家庭かていでの話し合いはなしあい

政治せいじの話題わだいは、 家族かぞくや友人ゆうじんと話はなしてみることも大切たいせつです。 ただし、 特定とくていの政党せいとうを 「これが正ただしい」 と押おしつけたり、 違ちがう意見いけんの人ひとを否定ひていしたりしない のがマナーです。

大事だいじ: 民主みんしゅ主義しゅぎは 「みんなで決きめる」 という難むずかしい仕組しくみです。 全員ぜんいんの意見いけんが一致いっちすることはありません。 だからこそ、 おたがいの意見いけんを聞きき合あい、 妥協だきょう点てんを探さぐる という姿勢しせいが必要ひつようです。 これは選挙せんきょの技術ぎじゅつではなく、 「民主みんしゅ主義しゅぎを生いきる態度たいど」 そのものです。

まとめ

  • 地方自治ちほうじち は 「民主みんしゅ主義しゅぎの学校がっこう」。 団体自治だんたいじちと住民自治じゅうみんじちが両輪りょうりん
  • 二元代表制にげんだいひょうせい で、 住民じゅうみんは知事ちじ / 市町村しちょうそん長ちょうと地方ちほう議員ぎいんを直接ちょくせつ選えらぶ
  • 直接請求権ちょくせつせいきゅうけん で、 住民じゅうみんは条例じょうれい制定せいてい・リコールりこーるなどを請求せいきゅうできる
  • 選挙せんきょの 4 原則げんそく: 普通選挙ふつうせんきょ・平等選挙びょうどうせんきょ・直接選挙ちょくせつせんきょ・秘密選挙ひみつせんきょ
  • 衆議院しゅうぎいん は小選挙区比例代表並立制しょうせんきょくひれいだいひょうへいりつせい、 参議院さんぎいん は選挙せんきょ区くと比例ひれい代表だいひょう
  • 世論よろんとマスメディアますめでぃあ、 メディアリテラシーめでぃありてらしーが大切たいせつ
  • 18 歳としから有権者ゆうけんしゃ、 主権しゅけん者しゃとして情報じょうほうを多角たかく的てきに判断はんだんする力ちからを育そだてよう
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