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第 3 章 は、 第 2 章 「力 と 運動」 を エネルギー の 視点 か ら 学 び 直 し ます。 物理全体 を 貫 く 大黒柱 「エネルギー保存」 に 出会 う 章 で す。
ポイント: 「エネルギー」 と は、 「仕事 を す る 能力」 です。 エネルギー が あ れ ば 物 を 動 か し た り 形 を 変 え た り で き ます。
理科 で 言 う 「仕事」 は、 日常語 と 違 い、 物体 に 力 を 加 え て 動 か し た 量 を 指 し ます。
| 公式 | 単位 |
|---|---|
| **[[仕事 | しごと]] [W] = 力 [F] × 距離 [d]** |
大事: 1 J (ジュール) と は、 「1 N の 力 で 物体 を 1 m 動 か し た と き の 仕事」 で す。 つ ま り 1 J = 1 N・m。
| 場面 | 仕事 か | 理由 | |---|:---:|---| | 重 い 荷物 を 持 ち 上 げ る | ○ | 力 と 距離 あ り | | 重 い 荷物 を 持 っ て 動 か な い | × | 距離 が 0 | | 物 を 押 す が 動 か な い (壁) | × | 距離 が 0 | | 床 を 引 き ず る | ○ | 力 と 距離 あ り | | 等速 で 横 に 持 っ て 歩 く | × (理論上) | 重力 と 動 く 向 き が 直角 |
ポイント: 力 が か か っ て も 動 か な い な ら 仕事 は 0、 と い う の が 物理 の 「仕事」 の 特徴 で す。 「腕 が 疲 れ た」 = 「仕事 を し た」 で は あ り ません。
| 場面 | 力 [F] | 距離 [d] | 仕事 [W] | |---|---:|---:|---:| | 1 kg の 物 を 2 m 持 ち 上 げ る | 9.8 N | 2 m | 19.6 J | | 5 kg の 物 を 3 m 持 ち 上 げ る | 49 N | 3 m | 147 J | | 100 N の 力 で 床 を 5 m 引 く | 100 N | 5 m | 500 J |
同 じ 仕事 で も、 短 い 時間 で す る 方 が 効率 が よ い と 言 え ます。 そ の 度合 い を 表 す の が 仕事率 です。
| 公式 | 単位 |
|---|---|
| **[[仕事率 | しごとりつ]] [P] = [[仕事 |
| 場面 | 仕事 | 時間 | 仕事率 | |---|---:|---:|---:| | 100 J の 仕事 を 10 秒 で | 100 J | 10 秒 | 10 W | | 100 J の 仕事 を 5 秒 で | 100 J | 5 秒 | 20 W | | 1000 J の 仕事 を 100 秒 で | 1000 J | 100 秒 | 10 W |
大事: 1 W (ワット) と は 「1 秒 あ た り 1 J の 仕事 を す る 能力」 で す。 中 2 で 学んだ 「電力 [W]」 と 同 じ 単位 で、 「1 W = 1 J/s」 と 統一 さ れ て い ます。
| 物・場面 | 仕事率 の 目安 | |---|---| | 人 が ゆっ く り 階段 を 上 る | 約 80 W | | 人 が 全力 で 階段 を 駆 け 上 る | 約 500 W | | 自転車 (普通) | 約 75 W | | 家庭 の 掃除機 | 約 1000 W | | 家庭 の エアコン | 約 600 W |
エネルギー と は、 「仕事 を す る 能力」 の こ と。 単位 は J (ジュール) (仕事 と 同 じ)。
動 い て い る 物体 が 持 つ エネルギー = 運動エネルギー。 速 い ほ ど、 重 い ほ ど 大 き い。
| 性質 | くわ し く |
|---|---|
| **[[速さ | はやさ]] が 大 き い ほ ど** 大 き い |
| **[[質量 | しつりょう]] が 大 き い ほ ど** 大 き い |
高 い 所 に あ る 物体 が 持 つ エネルギー = 位置エネルギー。 高 い ほ ど、 重 い ほ ど 大 き い。
| 性質 | くわ し く |
|---|---|
| 高 さ が 高 い ほ ど 大 き い | 高 さ に 比例 |
| **[[質量 | しつりょう]] が 大 き い ほ ど** 大 き い |
| 場面 | 運動エネルギー | 位置エネルギー | |---|:---:|:---:| | 屋上 に 置 か れ た ボール | 0 (静止) | 大 | | 落下中 の ボール | 中 | 中 | | 地面 に 着 い た 瞬間 | 大 | 0 | | 走 る 自動車 | 大 | 平地 な ら 0 (相対) |
ポイント: 「運動エネルギー が あ る」 と は 「動 か し て 仕事 が で き る」、 「位置エネルギー が あ る」 と は 「落 ち る こ と で 仕事 が で き る」 と い う こ と で す。
運動エネルギー と 位置エネルギー を 合 わ せ た も の を 力学的エネルギー と 言 い ます。
| 公式 |
|---|
| **[[力学的エネルギー |
摩擦 や 空気抵抗 が な い と き、 力学的エネルギー は 常 に 一定 に 保 た れ る。
これ を 力学的エネルギー保存則 と 言 い ます。
振り子 が 揺 れ る と き、 運動エネルギー と 位置エネルギー が 入れ 替 わ り 続 け ます。
| 位置 | 運動エネルギー | 位置エネルギー | 合計 (= 力学的エネルギー) | |---|:---:|:---:|:---:| | 端 (一番高 い 所) | 0 | 大 | 一定 | | 真 ん 中 (一番低 い 所) | 大 | 0 | 一定 | | 反対 の 端 | 0 | 大 | 一定 |
| 位置 | 運動エネルギー | 位置エネルギー | |---|:---:|:---:| | 出発点 (一番高 い 所) | 小 | 大 | | 一番低 い 谷 | 大 | 小 | | 次 の 山 の 頂上 | 小 | 大 |
大事: 摩擦 や 空気抵抗 が あ る と き は、 力学的エネルギー は 熱 や 音 に 変 わ り 減 っ て い き ます。 で も 「全エネルギー」 を 考 え れ ば 量 は 同 じ で す (エネルギー の 全体保存)。
滑車・てこ・斜面 な ど の 道具 を 使 う と、 「小 さ な 力 で 重 い 物 を 動 か せ る」 と 中 1 で 学 び ました。 で も 「仕事 そ の も の は 減 ら な い」 の が 物理 の 大原則 で す。
道具 を 使 っ て も、 仕事 の 量 は 変 わ ら な い。 ・力 を 半分 に す る と → 距離 が 2 倍 に な る ・力 を 3 分 の 1 に す る と → 距離 が 3 倍 に な る
| 比較 | 力 | 距離 | 仕事 | |---|---:|---:|---:| | 直接持 ち 上 げ る | 100 N | 1 m | 100 J | | 動滑車 で 持 ち 上 げ る | 50 N | 2 m | 100 J |
| 比較 | 力 | 距離 | 仕事 | |---|---:|---:|---:| | 支点 か ら 1:2 の てこ | 50 N | 2 m | 100 J | | 支点 か ら 1:5 の てこ | 20 N | 5 m | 100 J |
| 比較 | 力 | 距離 | 仕事 | |---|---:|---:|---:| | 1 m の 高 さ に 直接持 ち 上 げ | 100 N | 1 m | 100 J | | 長 さ 2 m の 斜面 で 押 し 上 げ | 50 N | 2 m | 100 J |
ポイント: 「滑車 や てこ や 斜面 は 力 を 小 さ く で き る が、 そ の 分 距離 が 長 く な る」。 こ れ が 仕事の原理 で す。
エネルギー は 形 を 変 え な が ら 移 り 変 わ り ます が、 総量 は 変 わ り ません。 こ れ を エネルギー保存則 と 言 い ます (高校物理 で さ ら に 深 く 学 ぶ)。
| 種類 | 例 |
|---|---|
| [[力学的エネルギー | りきがくてきエネルギー]] |
| [[熱エネルギー | ねつエネルギー]] |
| [[電気エネルギー | でんきエネルギー]] |
| [[光エネルギー | ひかりエネルギー]] |
| [[音エネルギー | おとエネルギー]] |
| [[化学エネルギー | かがくエネルギー]] |
| [[核エネルギー | かくエネルギー]] |
| 場面 | 変換 の 流 れ |
|---|---|
| 電球 | [[電気エネルギー |
| 火力発電 | [[化学エネルギー |
| 太陽光発電 | [[光エネルギー |
| ガス コンロ | [[化学エネルギー |
| 自動車 | [[化学エネルギー |
中 3 の 仕事・エネルギー実験 で は 重 い おもり や 滑車 を 使 い ます。 力 が 大 き い ぶ ん、 け が の 危険 が あ り ます。
| 場面 | 危険 | 対策 |
|---|---|---|
| 重 い おもり の 持 ち 上 げ | 落下 で 足 を 強打 | [[安全靴 |
| [[滑車 | かっしゃ]] の ロープ | 切 れ る、 手 を 巻 き 込 む |
| [[斜面 | しゃめん]] か ら 物 が 飛 ぶ | 顔・足 に 当 た る |
| [[振り子 | ふりこ]] の おもり | 顔 や 物 に 当 た る |
次の 章: 第 4 章 で は、 物理 か ら 化学 に 戻 り、 「水溶液 と イオン」 を 学 び ます。 中 2 で 学 ん だ 「原子 と 分子」 の 内側 に 入 っ て、 「原子 が プ ラ ス と マ イ ナ ス に 分 か れ る」 と い う 新 し い 世界 を 知 り ます。