動摩擦係数 とは、動摩擦力と垂直抗力の比 で定義される無次元量です。すべっている面どうしの性質で決まります。
| 比較 | 動摩擦係数 | 静止摩擦係数 |
|---|---|---|
| 対応する力 | 動摩擦力(すべり中) | 最大静止摩擦力(直前) |
| 大小関係 | 小さい | 大きい |
ふつう で、物体が一度すべり始めると摩擦力が急に小さくなるのはこのためです。動摩擦力は速さによらずほぼ一定とみなすので、 も速さに関係しません。
ポイント 「止まっている物体を動かすときが一番力がいる」という日常経験は、 の表れ。動き出した後は弱い力で押し続けられる。
たとえば、質量 2 kg の物体が μ = 0.3 の水平面をすべるとき、垂直抗力は N = mg = 20 N(g = 10 m/s² とする)なので、動摩擦力は μN = 6 N です。5 m/s ですべり出した物体は運動エネルギー 25 J をこの 6 N の摩擦に奪われ、約 4.2 m 進んで止まります。