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第 3 章では、 日本人の主食 「米」 が、 どこで・どうやって 作られているかを学びます。
ポイント: 米は 「水田」 で育つ 稲 の 実 です。 水 をためて育てるので、 平野・水・暖かい 気温 がそろった地域 がさかんになります。
ご 飯 (お米) は、 みそ 汁・つけものとともに 日本人の 「食の中心」 でした。 今でも、 おにぎり、 すし、 どんぶり、 カレーライス、 おもち ── と、 さまざまな形でわたしたちの食卓 に出てきます。
| とくちょう | くわしく |
|---|---|
| ① エネルギー が高い | 体を動かす力のもとになる |
| ② 長く保存 できる | 玄米で数年、 精米で数か月は保存 できる |
| ③ 同じ場所 で何年も作れる | 水田は土地がやせにくい (連作 ができる) |
| ④ 食料自給率 が高い | 米の 自給率 は約 100 % (国産 でまかなえる) |
| 年 | 1 人が 1 年で食べる米 |
|---|---|
| 1960 年ごろ | 約 115 kg |
| 1990 年ごろ | 約 70 kg |
| 2020 年ごろ | 約 50 kg |
大事: 60 年まえにくらべて、 1 人が食べる米は 半分以下 になってしまいました。 パン や 麺、 肉 を食べる量がふえたことが理由 です。 これを 「米離れ」 と言い、 米作りの大きな 課題 になっています。
米は 稲 ( イネ ) という 植物 の 実。 稲 は 水田 で育てます。 1 年を通して、 つぎのような流れで作ります。
| 月 | 作業 | くわしく |
|---|---|---|
| 3〜4 月 | 育苗 (苗作り) | 稲 の 種もみをまいて、 苗 を育てる |
| 4〜5 月 | 田おこし | 冬 の間固くなった田んぼの土を 耕す |
| 5 月 | 代かき | 水を入れて土を平らにならす |
| 5〜6 月 | 田植え | 苗 を田んぼに 植える (田植機 をつかう) |
| 6〜8 月 | 水の管理・草とり・防虫 | 水の量を 調節、 雑草をとる |
| 8〜9 月 | 出穂・開花 | 稲 のほが出て、 花がさき、 実 がつく |
| 9〜10 月 | 稲刈り | 実 が黄色くなったら 「コンバイン」 で 刈り取る |
| 10〜11 月 | 脱穀・乾燥・精米 | 実 を 稲 から外し、 乾かして、 精米して出荷 |
| 作業 | 昔 (50 年まえ) | 今 |
|---|---|---|
| 田植え | 家族 や 近所 の人が 大勢 で 1 本 ずつ手で 植える | 田植機 で 1 人が 1 日で広い面積 を 植える |
| 稲刈り | 鎌 で 1 株 ずつ 刈って 束 ね、 天日 乾燥 | コンバイン で 刈る + 脱穀 + 袋 詰めを同時に |
大事: 田んぼの中は どろですべりやすく、 農機具 (コンバイン・田植機) は 大きくて重い ので、 子供だけで田んぼに入ったり、 農機具に 触れたりしてはいけません。 観察 は必ず大人 といっしょに。
米がたくさん作られている地域 は、 大きく 「北日本の平野」 に集中しています。
| 順位 | 県 | とれ高 |
|---|---|---|
| 1 位 | 新潟県 | 約 67 万t |
| 2 位 | 北海道 | 約 59 万t |
| 3 位 | 秋田県 | 約 53 万t |
| 4 位 | 山形県 | 約 40 万t |
| 5 位 | 宮城県 | 約 38 万t |
| 平野 | 場所 | 流れる川 |
|---|---|---|
| 越後平野 | 新潟県 | 信濃川・阿賀野川 |
| 庄内平野 | 山形県 | 最上川 |
| 秋田平野 | 秋田県 | 雄物川 |
| 仙台平野 | 宮城県 | 北上川・阿武隈川 |
| 石狩平野 | 北海道 | 石狩川 |
| 理由 | くわしく |
|---|---|
| ① 広い平野 | 大きな川のそばに広い平野 がある |
| ② ゆたかな水 | 冬 の 雪 がとけて春に水がふえる (雪解け水) |
| ③ 夏 の高い 気温 と長い 日照 | 稲 は夏に 日 が長く当たるとよく育つ |
| ④ 昼と夜の 気温差 | 気温差が大きいとお米があまくなる |
ポイント: 第 2 章で学んだように、 新潟・山形・秋田 は 「日本海側の気候」 で、 冬 に 雪 がたくさん 積もります。 春にそれがとけて、 川を通して平野 に 豊かな水を 運ぶ ── これが 米作りの一番 の強み です。
50 年まえにくらべて、 米作りは 機械化 が大きく進みました。 また、 「おいしい米」 を作るためのくふう (品種 改良) も進んでいます。
| 機械 | はたらき |
|---|---|
| トラクター | 田んぼの土を 耕す (田おこし・代かき) |
| 田植機 | 苗 をまっすぐに 植える |
| コンバイン | 稲 を 刈り取り、 同時に 脱穀 (もみを 外す) もする |
| 乾燥機 | 刈った後のもみを 乾かす |
| ドローン | 農薬 をまく、 田んぼの様子を見る |
| 場面 | 昔 | 今 |
|---|---|---|
| 田植えにかかる時間 | 1 反 (約 10 アール) で大人 5 人が 1 日 | 1 反 を 1 人で 1 時間 |
| 稲刈りにかかる時間 | 1 反 で大人 5 人が 1 日 | 1 反 を 1 人で 30 分 |
| 必要 な人数 | 10 人以上 | 1 〜 2 人 |
「ブランド米」 とは、 「おいしさで 有名 になった品種 の米」 のこと。 同じ 「米」 でも、 品種 によって 味 や 食感がちがいます。
| ブランドのれい | 主な産地 | とくちょう |
|---|---|---|
| コシヒカリ | 新潟・福井・茨城など | 甘みと 粘りが強い |
| あきたこまち | 秋田 | あっさり、 つやがある |
| ひとめぼれ | 宮城・岩手 | やわらかくて 甘い |
| ななつぼし | 北海道 | 冷めてもおいしい |
| つや姫 | 山形 | つやがあって 甘い |
大事: ブランド米 は、 何十年もかけた 「品種改良」 (味 や病気 への強さを良くする研究) のせい果 です。 農林水産省や県の 農業 試験場 の研究員が、 何千という品種 をかけあわせて 1 つのブランドを作ります。
機械化 や ブランド米 のくふうが進んでも、 米作りには大きな 課題 があります。
| 課題 | くわしく |
|---|---|
| ① 米離れ | 1 人が食べる米の量が、 60 年で半分以下に減った |
| ② 高齢化 と 後継者 不足 | 農家 の平均 年齢 が約 68 歳、 若 い人が少ない |
| ③ 減反政策 の歴史 | 米があまった時期 に田んぼを 減らすよう国が 指導 した (今は 終わり) |
| くふう | くわしく |
|---|---|
| 米粉 ([こめこ]) | 米を 粉 にして、 パンや 麺、 ケーキに使う |
| 輸出 | アジアの国や 欧米へ日本の米を 輸出 する |
| 6次産業化 | 農家 が自分 で米を 加工 (おにぎり、 おもち) して売る |
| スマート農業 | ドローン・GPS 付き トラクター で 省力化 |
ポイント: 米を作るのが大変 な大きな理由 は、 「お米があまりに安くなって、 働く人のしごとに見合う 収入 が 得にくい」 ことです。 「ブランド米 を 作る」 「米粉 や加工で 付加価値 をつける」 「輸出 で新しい客を 得る」 といった 挑戦 が続いています。
この章で学んだことをふりかえりましょう。
大事: 米を作ってくれる 農家 の人たち、 品種 改良を進める 農業 試験場 の研究員、 米を運ぶ 運送 業 の人たち ── みんなのしごとのおかげで、 わたしたちは 毎日ご 飯 を食べることができています。 感謝 の気持ちを持ちましょう。
次の章: 第 4 章では、 米とならぶ食料 「野菜・果実・畜産」 を学びます。 米とはちがって、 野菜 は 大都市の近く で作られることが多いこと、 畜産 は北海道と 九州 が中心であることを見ていきます。