米作りの さかんな 地域
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この 章で 学ぶこと
第 3 章 で は、 日本人 の 主食 「米」 が、 どこ で・どう やって 作られて いる か を 学び ます。
- 米 が わたしたち の 食卓 で どんな 役割 を して いる か を 知る
- 米作り の 1 年 の 流れ (5 月田植え → 10 月稲刈り) を つかむ
- 米作り の さかん な 地域 (新潟・秋田・山形 など 北日本) と そ の 理由 を 知る
- 機械化 (田植機・コンバイン) と ブランド米 の くふう を 知る
- 米作り の 課題 (高齢化・後継者・米離れ) を 考える
- 米 を 作る 人 たち の くふう と どり ょく を 知る
ポイント: 米 は 「水田」 で 育つ 稲 の 実 です。 水 を ためて 育てる の で、 平野・水・暖か い 気温 が そろった 地域 が さかん に なり ます。
1. 米 と わたしたち の 食卓
ご 飯 (お米) は、 みそ 汁・つけもの と とも に 日本人 の 「食 の 中心」 で した。 今 で も、 おに ぎり、 すし、 ど ん ぶ り、 カレーライス、 おもち ── と、 さまざ ま な 形 で わたしたち の 食卓 に 出て きます。
米 の すご い ところ
| とくちょう | くわしく |
|---|---|
| ① エネルギー が 高い | 体 を 動かす 力 の もと に なる |
| ② 長 く 保存 できる | 玄米 で 数年、 精米 で 数 か 月 は 保存 できる |
| ③ 同じ 場所 で 何年 も 作れる | 水田 は 土地 が やせ にくい (連作 が できる) |
| ④ 食料自給率 が 高い | 米 の 自給率 は 約 100 % (国産 で まかなえる) |
1 人 が 食べる 米 の 量 (大体)
| 年 | 1 人 が 1 年 で 食べる 米 |
|---|---|
| 1960 年 ご ろ | 約 115 kg |
| 1990 年 ご ろ | 約 70 kg |
| 2020 年 ご ろ | 約 50 kg |
大事: 60 年 ま え に くらべて、 1 人 が 食べる 米 は 半分以下 に なって しまい ました。 パン や 麺、 肉 を 食べる 量 が ふえた こと が 理由 です。 これ を 「米離れ」 と 言い、 米作り の 大き な 課題 に なって います。
2. 米作り の 1 年 (5 月田植え → 10 月稲刈り)
米 は 稲 ( イネ ) と いう 植物 の 実。 稲 は 水田 で 育て ます。 1 年 を 通して、 つぎ の よう な 流れ で 作り ます。
米作り 1 年 の 流れ
| 月 | 作業 | くわしく |
|---|---|---|
| 3〜4 月 | 育苗 (苗作り) | 稲 の 種もみ を まいて、 苗 を 育てる |
| 4〜5 月 | 田おこし | 冬 の 間固く なった 田 ん ぼ の 土 を 耕す |
| 5 月 | 代かき | 水 を 入れて 土 を 平 ら に な ら す |
| 5〜6 月 | 田植え | 苗 を 田 ん ぼ に 植える (田植機 を つかう) |
| 6〜8 月 | 水 の 管理・草とり・防虫 | 水 の 量 を 調節、 雑草 を とる |
| 8〜9 月 | 出穂・開花 | 稲 の ほ が 出て、 花 が さき、 実 が つく |
| 9〜10 月 | 稲刈り | 実 が 黄色 く な ったら 「コンバイン」 で 刈り 取る |
| 10〜11 月 | 脱穀・乾燥・精米 | 実 を 稲 か ら 外 し、 乾かして、 精米 して 出荷 |
田植え と 稲刈り の くらべ
| 作業 | 昔 (50 年 ま え) | 今 |
|---|---|---|
| 田植え | 家族 や 近所 の 人 が 大勢 で 1 本 ずつ 手 で 植える | 田植機 で 1 人 が 1 日 で 広 い 面積 を 植える |
| 稲刈り | 鎌 で 1 株 ずつ 刈って 束 ね、 天日 乾燥 | コンバイン で 刈る + 脱穀 + 袋 詰め を 同時 に |
大事: 田 ん ぼ の 中 は どろ で すべり やすく、 農機具 (コンバイン・田植機) は 大き くて 重 い の で、 子供 だけ で 田 ん ぼ に 入ったり、 農機具 に 触れた り して は い け ません。 観察 は 必ず 大人 と いっ し ょ に。
3. 米作り の さかん な 地域 (新潟・秋田・山形)
米 が たくさん 作られて いる 地域 は、 大き く 「北日本 の 平野」 に 集中 して います。
米 の とれ高 ベスト 5 (2020 年 ご ろ で 約)
| 順位 | 県 | とれ高 |
|---|---|---|
| 1 位 | 新潟県 | 約 67 万t |
| 2 位 | 北海道 | 約 59 万t |
| 3 位 | 秋田県 | 約 53 万t |
| 4 位 | 山形県 | 約 40 万t |
| 5 位 | 宮城県 | 約 38 万t |
米作り の さかん な 平野
| 平野 | 場所 | 流れる 川 |
|---|---|---|
| 越後平野 | 新潟県 | 信濃川・阿賀野川 |
| 庄内平野 | 山形県 | 最上川 |
| 秋田平野 | 秋田県 | 雄物川 |
| 仙台平野 | 宮城県 | 北上川・阿武隈川 |
| 石狩平野 | 北海道 | 石狩川 |
なぜ 北日本 の 平野 で 米作り が さかん な の か
| 理由 | くわしく |
|---|---|
| ① 広 い 平野 | 大き な 川 の そば に 広 い 平野 が ある |
| ② ゆた か な 水 | 冬 の 雪 が とけて 春 に 水 が ふえる (雪解け水) |
| ③ 夏 の 高 い 気温 と 長 い 日照 | 稲 は 夏 に 日 が 長 く 当たる と よく 育つ |
| ④ 昼 と 夜 の 気温差 | 気温差 が 大 きい と お米 が あ ま く なる |
ポイント: 第 2 章 で 学んだ よ う に、 新潟・山形・秋田 は 「日本海側 の 気候」 で、 冬 に 雪 が たくさん 積もり ます。 春 に それ が とけて、 川 を 通して 平野 に 豊か な 水 を 運ぶ ── これ が 米作り の 一番 の 強み です。
4. 機械化 (田植機・コンバイン) と ブランド米
50 年 ま え に くらべて、 米作り は 機械化 が 大き く 進み ました。 また、 「お い し い 米」 を 作る ため の くふう (品種 改良) も 進んで います。
主 な 農業機械
| 機械 | はたらき |
|---|---|
| トラクター | 田 ん ぼ の 土 を 耕す (田おこし・代かき) |
| 田植機 | 苗 を まっす ぐ に 植える |
| コンバイン | 稲 を 刈り 取り、 同時 に 脱穀 (もみ を 外す) も する |
| 乾燥機 | 刈った 後 の もみ を 乾かす |
| ドローン | 農薬 を まく、 田 ん ぼ の 様子 を 見る |
機械化 で 変わった こと
| 場面 | 昔 | 今 |
|---|---|---|
| 田植え に かかる 時間 | 1 反 (約 10 アール) で 大人 5 人 が 1 日 | 1 反 を 1 人 で 1 時間 |
| 稲刈り に かかる 時間 | 1 反 で 大人 5 人 が 1 日 | 1 反 を 1 人 で 30 分 |
| 必要 な 人数 | 10 人以上 | 1 〜 2 人 |
ブランド米 と は
「ブランド米」 と は、 「お い し さ で 有名 に なった 品種 の 米」 の こと。 同じ 「米」 で も、 品種 に よって 味 や 食感 が ち が い ます。
| ブランド の れい | 主 な 産地 | とくちょう |
|---|---|---|
| コシヒカリ | 新潟・福井・茨城 など | 甘み と 粘り が 強 い |
| あきたこまち | 秋田 | あっ さり、 つや が ある |
| ひとめぼれ | 宮城・岩手 | やわ ら か く て 甘い |
| ななつぼし | 北海道 | 冷めて も お い し い |
| つや姫 | 山形 | つや が あって 甘い |
大事: ブランド米 は、 何十年 も かけた 「品種改良」 (味 や 病気 への 強さ を 良 く する 研究) の せい果 です。 農林水産省 や 県 の 農業 試験場 の 研究員 が、 何千 と いう 品種 を かけ あ わ せて 1 つ の ブランド を 作り ます。
5. 米作り の 課題 と これ から
機械化 や ブランド米 の くふう が 進ん で も、 米作り に は 大き な 課題 が あり ます。
米作り の 3 つ の 課題
| 課題 | くわしく |
|---|---|
| ① 米離れ | 1 人 が 食べる 米 の 量 が、 60 年 で 半分以下 に 減った |
| ② 高齢化 と 後継者 不足 | 農家 の 平均 年齢 が 約 68 歳、 若 い 人 が 少 ない |
| ③ 減反政策 の 歴史 | 米 が あまった 時期 に 田 ん ぼ を 減ら す よう 国 が 指導 した (今 は 終わり) |
新 し い くふう
| くふう | くわしく |
|---|---|
| 米粉 ([こめこ]) | 米 を 粉 に して、 パン や 麺、 ケ ー キ に 使う |
| 輸出 | アジア の 国 や 欧米 へ 日本 の 米 を 輸出 する |
| 6次産業化 | 農家 が 自分 で 米 を 加工 (おに ぎり、 おも ち) して 売る |
| スマート農業 | ドローン・GPS 付き トラクター で 省力化 |
ポイント: 米 を 作る の が 大変 な 大き な 理由 は、 「お米 が あまり に 安く なって、 働く 人 の しごと に 見合 う 収入 が 得に くい」 こと です。 「ブランド米 を 作る」 「米粉 や 加工で 付加価値 を つける」 「輸出 で 新 し い 客 を 得る」 と いった 挑戦 が 続 いて います。
6. ふりかえり
この 章 で 学んだ こと を ふりかえり ましょう。
- [ ]米 は 水田 で 育つ 稲 の 実 だ と 言える
- [ ]米作り 1 年 の 流れ (育苗 → 田おこし → 代かき → 田植え → 稲刈り) を 順番 に 言える
- [ ]米作り の さかん な 平野 (越後平野・庄内平野・秋田平野・石狩平野) を 言える
- さかん な 理由 (広 い 平野・雪解け水・夏 の 高気温) を 説明 できる
- [ ]田植機 と コンバイン の はたらき が わかる
- [ ]ブランド米 (コシヒカリ・あきたこまち) と 品種改良 の つながり が わかる
- [ ]米離れ・高齢化・後継者 不足 が 米作り の 課題 だ と 言える
この 章 の 安全配慮 (田 ん ぼ の 観察)
- 田 ん ぼ や 水路 の そば で は 大人 と いっ し ょ に: 田 ん ぼ は ど ろ で すべり やすく、 水路 は 急 に 深 い ところ も ある の で 落ちる 危険
- 農機具 に は ぜったい に 触れない: 田植機・コンバイン は 大き くて 重 く、 刃 が 鋭 い。 農家 の 人 が 動かして いる 時 に 近づか ない
- 農薬 が ま か れ た 田 ん ぼ に 入らない: ま か れ て すぐ の 田 ん ぼ は 立ち 入り 禁止 の 札 が ある
- 暑 い 日 は 水分 補給: 夏 の 田 ん ぼ の 観察 は 熱中症 に 注意、 帽子 を かぶる
- 蛇 や 蜂・害虫 に 注意: 田 ん ぼ の あ ぜ 道 に 出る こと が ある の で、 大人 と いっ し ょ に 観察
大事: 米 を 作って くれる 農家 の 人 たち、 品種 改良 を 進める 農業 試験場 の 研究員、 米 を 運ぶ 運送 業 の 人 たち ── みんな の しごと の おかげ で、 わたしたち は 毎日 ご 飯 を 食べる こと が できて います。 感謝 の 気持ち を 持ち ましょう。
次の 章: 第 4 章 で は、 米 と なら ぶ 食料 「野菜・果実・畜産」 を 学び ます。 米 と は ち が って、 野菜 は 大都市 の 近く で 作られる こと が 多 い こと、 畜産 は 北海道 と 九州 が 中心 で ある こと を 見て いき ます。