はじめに
この章では、 みんなの前で話す こと、 相手の話をきちんと聞く こと、 みんなで話し合う ことを学びます。 サイトの上では話を流すことはできないので、 シナリオとチェックリスト、 家で練習する方法を紹介します。
この章でできるようになること:
- 話題をきめ、 材料を比較して順序立てて話せる
- 抑揚・強弱・間 を工夫できる
- メモを取りながら、 質問 しながら聞ける
- 司会 や参加者の役割を果たして話し合いできる
- 共通点 と 相違点 で考えをまとめられる
1. 順序立てて話す
人に何かを伝えるときは、 つぎの 4 つを順番に考えます。
- 話題 — 何を話すか(一つにしぼる)
- 材料 — 関係があることをメモする
- 構成 — はじめ → なか → おわり、 という流れをつくる
- 中心 — 一番伝えたいことをはっきりさせる
自作スピーチ例 — 「ぼくの好きな動物ゼブラについて」
こんにちは。 ぼくが一番好きな動物は、 シマウマ(ゼブラ) です。
理由は 3 つあります。 一つ目は、 白と黒のしま模様がとてもきれいなことです。 同じ模様のシマウマは一頭もいない、 と動物園の案内に書いてありました。
二つ目は、 大きな群れでくらして仲間を守ることです。 ライオンにおそわれそうになると、 円をつくって子どもを真ん中に入れます。
三つ目は、 走る速さが時速 60 km と馬と同じくらいなことです。 草原をかけぬけるすがたがとてもかっこいいです。
ぼくはいつかアフリカのサバンナで、 本物のシマウマを見てみたいです。 これでぼくの話をおわります。
構成の表
| 部 | 内容 |
|---|
| はじめ | テーマのしょうかい |
| なか | 理由 1 → 2 → 3(事例つき) |
| おわり | 自分の願い + 結び |
2. 抑揚・強弱・間 を工夫する
ただ字を読む声では、 聞いている人がつかれてしまいます。 つぎを工夫しましょう。
- 抑揚 — 大事な言葉で声の高さを変える
- 強弱 — 強調したい部分を少し大きく
- 間 — 句点(。) で一拍おく
家でできる練習
- スピーチの原稿を書く
- 鏡の前で読んでみる
- 録音して聞き返す
- 家族に聞いてもらって感想をもらう
3. 記録しながら、 質問しながら聞く
聞く力をつけるには、 メモ と 質問 が大切です。
メモのとり方
- 全部を書こうとしない(聞き落とす元)
- キーワード と 数字 を中心に書く
- 矢印(→) や丸(◯) を使って関係を示す
よい質問のしかた
| タイプ | 例 |
|---|
| くわしく | 「〜 はどうやってやるのですか?」 |
| 理由 | 「なぜ 〜 と思ったのですか?」 |
| 自分と比べる | 「私は 〜 だけど、 あなたはどう?」 |
質問をするときは、 まず 「お話ありがとうございました」 と言ってから、 一つずつきくのがマナーです。
4. 司会 と参加者の役割
話し合いをするときは、 役割を決めます。
| 役割 | すること |
|---|
| 司会 | 順番を仕切る、 時間を見る、 まとめる |
| 発表者 | 自分の意見をはっきり言う |
| 賛成 / 反対 | 理由をつけて意見をのべる |
| 記録 | 出た意見をノートに書く |
自作話し合いシナリオ — 「クラス遠足の行き先をきめよう」
司会: これから、 今度の遠足の行き先について話し合います。 案は 「動物園」 と 「水族館」 の二つです。 まず動物園に賛成の人、 理由をどうぞ。
たろう: ぼくは動物園に行きたいです。 理由は、 春に赤ちゃんパンダが生まれたと聞いたからです。 みんなで見たいです。
司会: ありがとうございます。 つぎに水族館に賛成の人、 どうぞ。
はなこ: 私は水族館がいいです。 雨でも中で楽しめるし、 イルカショーがあるからです。
司会: 二つの意見が出ました。 共通点 は 「みんなで楽しめる」 こと、 相違点 は 「天気の影響」 と 「見たいもの」 です。 多数決を取ります。 動物園がいい人? 水族館がいい人? はい、 水族館が多いので水族館に決定です。
5. 共通点 と 相違点 でまとめる
話し合いの最後には、 出た意見の 共通しているところ と ちがうところ を整理します。 そうすると、 全員が 「なにが同じで、 なにで意見が分かれたか」 がわかり、 答えに近づきやすくなります。
6. 家でできる練習課題
- 今日学校であったことを 順序立てて家族に話してみよう
- ニュースを見ながらキーワードを 3 つメモ してみよう
- 家族と 「夕飯のおかずは何がいいか」 を 司会役と参加者役で決めてみよう
7. まとめ
- 順序立てて話す(話題 → 材料 → 構成 → 中心)
- 抑揚・強弱・間 で聞きやすくする
- メモと 質問 で聞く力を伸ばす
- 話し合いは 司会・参加者の役割を守って、 共通点 と 相違点 でまとめる
これで小学 3 年生の国語 10 章が終わりました。 次は小学 4 年生へ進みましょう。