この章で学ぶこと
- 英検5級がどれくらいのレベルなのか(級の目安)
- 試験が「何で」「どんなふうに」行われるのか(試験のしくみ)
- リーディングとリスニングで、どんな問題が出るのか(出題形式)
- 合格・不合格がどうやって決まるのか(CSEスコア)
- 合格に向けて、どんな順番で勉強を進めればよいか
英検5級は、英語の検定試験の中でも「いちばん最初の一歩」にあたる級です。この章では、まず全体像をつかみましょう。むずかしい単語や文法はまだ覚えていなくても大丈夫です。「どんな試験なのか」を知っておくと、これからの勉強がぐっと進めやすくなります。
ポイント: 試験の中身を知ることは、立派な対策の第一歩です。ゴールが見えると、何をどれだけがんばればよいかがわかります。
英検5級はどれくらいのレベル?
英検(実用英語技能検定)には、5級から1級まで、いくつかの級があります。その中で5級はいちばんやさしい級で、レベルの目安は「中学初級程度」とされています。
中学校で習いはじめる英語の、最初のところがしっかり身についていれば合格をめざせる級です。小学校高学年や中学1年生が、これまでの学習のまとめとして、または英語に自信をつける目標として、ちょうどよい級だといえます。
ポイント: 5級は「英語が大の苦手でも、ここからなら始められる」レベルです。あいさつ、自己紹介、身のまわりのことを表す英語が中心になります。
5級でよく出てくるのは、次のような身近な内容です。
- 自分や家族のこと(名前・年齢・好きなものなど)
- 学校や毎日の生活(教科・曜日・時こくなど)
- 数や色、食べ物、動物などの基本的な単語
- 「I am 〜」「This is 〜」「Do you 〜?」のような、やさしい文の形
試験のしくみ(5級は一次試験だけ)
英検にはふつう一次試験と二次試験(面接)がありますが、5級は一次試験だけで合否が決まります。面接はありません。
一次試験で受けるのは、次の2つです。
- リーディング(読む問題)
- リスニング(聞く問題)
どちらも、答えをマークシートに記入するマークシート方式です。記号を選んで答えるので、英語を自分で書いて答える必要はありません。
ポイント: 5級の問題は、すべて「選ぶ」かたちです。長い英文を書いたり、面接で話したりする必要はないので、安心してチャレンジできます。
スピーキング(話す)について
5級には、自宅などで受けられる録音形式のスピーキングテストが用意されています。ただし、これは任意(受けても受けなくてもよい)で、級の合否(5級に受かるかどうか)には影響しません。
スピーキングテストを受けると、話す力についての結果を別に知ることができます。「話す練習にもチャレンジしてみたい」という人は受けてみるとよいでしょう。まずは一次試験の合格を目標にすれば大丈夫です。
注意: スピーキングテストの結果は、5級そのものの合否とは別あつかいです。「5級に合格する」という目標だけなら、リーディングとリスニングに集中すればよいことを覚えておきましょう。
どんな問題が出るの?(出題形式)
ここでは、一次試験で実際に出る問題の「形」を見ていきましょう。問題の中身(答え)は人によってちがいますが、問題の形は毎回ほぼ決まっています。形を先に知っておくと、本番であわてずにすみます。
リーディング(読む問題)
リーディングでは、次の3つのタイプの問題が出ます。
| パート | 問題のタイプ | どんな問題? |
|---|
| 1 | 短文の語句空所補充 | 短い文の中の空いているところに、合う単語や語句を選ぶ |
| 2 | 会話文の文空所補充 | 会話のやりとりの中で、空いているところに合う文を選ぶ |
| 3 | 日本文付き短文の語句整序 | 日本語の意味に合うように、バラバラの語句を正しい順番にならべる |
- パート1は、たとえば「I _ a student.(私は学生です)」のような文の空所に、合う単語を選びます。基本の単語と文の形を知っているかが問われます。
- パート2は、二人の会話を読んで、流れに合うひとことを選びます。あいさつや、質問と答えのやりとりがよく出ます。
- パート3は、日本語の意味が書いてあるので、それに合うように英語の語句をならべかえます。語句のならべ方(語順)の力が問われます。
ポイント: どのパートも「選ぶ」問題です。自分で英文を最初から書く必要はありません。まずは出てくる単語と、やさしい文の形に慣れることが大切です。
リスニング(聞く問題)
リスニングでは、英語の音声を聞いて答えます。こちらも3つのタイプがあります。
| パート | 問題のタイプ | どんな問題? |
|---|
| 1 | 会話の応答文選択 | 会話のさいごのひとことに、合う返事を選ぶ |
| 2 | 会話の内容一致選択 | 会話を聞いて、その内容に合うものを選ぶ |
| 3 | イラストの内容一致選択 | イラストを見ながら音声を聞き、合うものを選ぶ |
- パート1は、たとえば「How are you?」と聞かれたら、合う返事を音声の中から選びます。
- パート2は、少し長めの会話を聞いて、「何の話か」「どうなったか」を聞き取ります。
- パート3は、絵を見ながら英語を聞き、絵に合う英文を選びます。
ポイント: リスニングは、ふだんから英語の音を聞いておくことがいちばんの対策です。短い時間でもよいので、毎日少しずつ英語を聞く習慣をつけましょう。
合格・不合格はどう決まるの?(CSEスコア)
英検の合否は、CSEスコアというスコア(点数)で決まります。これは、答えが合っていた数をそのまま点にするのではなく、決まったしくみで計算し直したスコアです。このスコアが、決められた合格の基準(合格点)に届いていれば合格になります。
5級はリーディングとリスニングの結果からスコアが出され、その合計をもとに合否が判定されます。
注意: 合格に必要な点数(合格点)は変わることがあります。また、しくみが見直されることもあります。最新の正確な情報は、必ず英検の公式サイトで確認してください。 このサイトの説明は、全体の流れをつかむためのものです。
「何点取れば合格」と数字を丸暗記するよりも、「リーディングとリスニングの両方を、まんべんなく取れるようにする」ことを意識しましょう。どちらか一方だけがすごく得意でも、もう一方が苦手だと、合計のスコアがのびにくくなります。
どうやって勉強を進める?
はじめて英検にチャレンジする人は、次の順番で進めるのがおすすめです。あれもこれもと一度にやろうとせず、ひとつずつ積み上げていきましょう。
| ステップ | やること | ねらい |
|---|
| 1 | 単語帳で語彙(ボキャブラリー)を増やす | 単語がわかると、文の意味がぐっとわかるようになる |
| 2 | 文法をひとつずつ覚える | 文の形(ルール)を知ると、読む・聞くがラクになる |
| 3 | 問題集で本番の形に慣れる | 出題形式や時間配分に慣れて、自信をつける |
- まずは単語です。5級でよく出る単語を、単語帳で少しずつ覚えていきましょう。知っている単語が増えるほど、問題がやさしく感じられます。
- 次に文法を、ひとつずつ。一気にたくさんではなく、「今日はこれ」と決めて、ひとつの形をしっかり身につけます。このサイトの教材も、ひとつずつ進められるようにつくられています。
- 最後に問題集で、本番の形に慣れる。出題形式を知っていても、実際にやってみると感覚がちがうものです。問題集でくり返し練習して、本番で力を出せるようにしましょう。
ポイント: 「単語 → 文法 → 問題集」の順番をぐるぐるくり返すのが上達のコツです。一度で完ぺきにしようとせず、何回もふれることで身についていきます。
まとめ
- 英検5級は、いちばんやさしい級で、レベルの目安は「中学初級程度」。
- 5級は一次試験だけで合否が決まり、面接はない。
- 一次試験はリーディングとリスニングで、答えはマークシート方式。
- 録音形式のスピーキングは任意で、5級の合否には影響しない。
- リーディングは「語句空所補充」「文空所補充」「語句整序」、リスニングは「応答文選択」「内容一致選択」「イラスト内容一致選択」の各3タイプ。すべて選んで答える。
- 合否はCSEスコアで決まる。合格点は変わることがあるので、最新情報は公式サイトで確認する。
- 勉強は「単語 → 文法 → 問題集」の順で、ひとつずつ進めるのがおすすめ。
※「英検」は、公益財団法人日本英語検定協会の登録商標です。本サイトは非公式の学習サイトであり、同協会と提携・関係するものではありません。試験に関する正確な最新情報は、必ず英検の公式サイトでご確認ください。