英検3級の学習も、いよいよ最後の章です。この章では、リスニング(聞き取り)の形式と、点を取るためのコツを学びます。リスニングは、ふだんから英語の音にふれておくことで、ぐんと得意になります。第10章で学んだ音読の練習が、ここでも生きてきます。
この章で学ぶこと
- 3級リスニングの3つの部と、それぞれの形
- 音声が流れる前に「先読み」する聞き方
- 部ごとの具体的な攻略のコツ
- 数・時こく・場所など、聞きまちがえやすい言葉への注意
- ふだんの練習のしかた
ポイント: リスニングのコツは「全部を聞き取ろうとしない」ことです。答えに必要なところに集中して聞く、という気持ちで取り組みましょう。
3級リスニングの3つの部
3級のリスニングは、3つの部に分かれています。
| 部 | 問題のタイプ | どんな問題か | 音声 |
|---|
| 第1部 | 会話の応答文選択 | 会話の最後のひとことに合う返事を、音声から選ぶ | 1回 |
| 第2部 | 会話の内容一致選択 | 会話を聞いて、その内容についての質問に答える | 2回 |
| 第3部 | 文の内容一致選択 | 短い英文を聞いて、内容に合うものを選ぶ | 2回 |
第1部は、選たくしも音声で読まれ、放送が1回のことが多い部です。第2部・第3部は、問題用紙に選たくしが印刷されており、放送が2回流れます。
注意: 各部の問題数や放送回数は見直されることがあります。最新の正確な情報は、必ず英検の公式サイトで確認してください。 ここでは「聞き取りのコツ」をつかむことを目標にします。
音声の前に「先読み」する
第2部・第3部は、問題用紙に選たくし(答えの候補)が印刷されています。音声が始まる前に、選たくしをチラッと見ておくと、「何に注意して聞けばよいか」が分かります。
- 選たくしに数字がならんでいる → 数や時こく、ねだんが問われそう。
- 選たくしに場所がならんでいる → どこかが問われそう。
- 選たくしに人の名前や行動がならんでいる → だれが何をしたかが問われそう。
ポイント: 「先読み」をすると、目的を持って聞けるので、答えを聞きのがしにくくなります。放送と放送の間の時間も、次の問題の選たくしを読むのに使いましょう。
第1部のコツ(応答文選択)
第1部は、会話の最後のひとことを聞いて、それに合う返事を選びます。いちばん大事なのは、文の最初に来る疑問詞を聞きのがさないことです。
- What 〜?(何)→ 「もの・こと」を答える返事を選ぶ
- Where 〜?(どこ)→ 「場所」を答える返事を選ぶ
- When 〜?(いつ)→ 「時」を答える返事を選ぶ
- Who 〜?(だれ)→ 「人」を答える返事を選ぶ
- How 〜?(どのように・どれくらい)→ 「方法・ようす・数」を答える返事を選ぶ
- Why 〜?(なぜ)→ 「Because 〜(理由)」の返事を選ぶ
たとえば「Where are you going?(どこへ行くのですか)」と聞こえたら、場所を答えている返事(To the library. など)を選びます。
注意: 疑問詞のない疑問文(Do you 〜? / Have you 〜? / Can you 〜? など)には、Yes / No で始まる返事が合うことが多いです。文のはじめを聞いて、疑問詞があるかないかをまず確かめましょう。
第2部のコツ(会話の内容一致)
第2部は、少し長めの会話を聞いて、その内容についての質問に答えます。質問は会話のあとに読まれます。
- 「だれが」「何を」「いつ」「どこで」したか、を意識して聞きましょう。
- 最後に読まれる質問の疑問詞(What / Where / Why など)を、しっかり聞き取ります。
- 音声は2回流れるので、1回目で内容のだいたいを、2回目で答えのてがかりをつかみます。
ポイント: 第2部は「会話 → 質問」の順です。会話の中の細かい情報を覚えるより、最後の質問が何を聞いているかをつかんで、それに合う答えをさがすほうが、うまくいきます。
第3部のコツ(文の内容一致)
第3部は、短い英文(説明)を聞いて、その内容に合うものを選びます。
- 主語(だれ・何が)と動詞(どうする)を中心に聞き取ります。
- 選たくしを先読みして、「数」「場所」「時」など、何が問われそうかを予想します。
- 受動態・現在完了などの文も出てくるので、文法を学んだことが聞き取りに役立ちます。
ポイント: 第3部は1文1文がたいせつです。先読みした選たくしと照らし合わせながら、「合うもの・合わないもの」を消していくと、答えを選びやすくなります。
聞きまちがえやすい言葉に注意
3級のリスニングでは、次のような言葉がよく出てきます。音がにているものもあるので、ふだんから声に出して練習しておくと聞き分けやすくなります。
| 種類 | 例 |
|---|
| 数 | thirteen(13)と thirty(30)、fifteen(15)と fifty(50) |
| 時こく | at seven thirty(7時半に)、at a quarter past eight(8時15分に) |
| 曜日・日付 | Monday, Tuesday … / June 14th, July 3rd |
| 場所 | at the station, in front of the library, near the park |
注意: thirteen(13)と thirty(30)は音がにていて、まちがえやすい代表です。語の終わりの「-teen」と「-ty」の音のちがい、そしてアクセント(強く読む位置)のちがいに注意して聞きましょう。
ふだんの練習のしかた
リスニングは、コツを知るだけでなく、耳を英語に慣らすことが何より大切です。次のような練習を、毎日少しずつ続けましょう。
- 学んだ例文を、声に出して読む(自分で言える音は、聞き取りやすくなります)。
- やさしい英語の音声を、毎日少しでも聞く。
- 数・曜日・時こくを、英語で口に出して言ってみる。
ポイント: 「聞く」と「話す」はつながっています。第10章で学んだ音読は、面接対策でもあり、リスニング対策でもあります。自分で正しく発音できる言葉は、聞いたときにも分かりやすくなります。
まとめ
- 3級リスニングは3つの部(第1部応答文選択・第2部会話の内容一致・第3部文の内容一致)。
- 第2部・第3部は選たくしを先読みして、何が問われそうかを予想する。
- 第1部は文のはじめの疑問詞を聞きのがさない(Why は Because の返事)。
- 第2部は最後の質問を、第3部は主語と動詞を中心に聞き取る。
- thirteen / thirty のように音がにた数・時こく・場所に注意する。
- ふだんから音読して、やさしい英語の音を毎日聞く習慣をつける。
ここまで、本当によくがんばりました。3級は4技能(読む・聞く・書く・話す)の級ですが、どの技能も、一度で完ぺきにする必要はありません。文法を学び、例文を声に出し、何度もくり返すうちに、読む・書く・話す・聞くの力が、いっしょにのびていきます。自信をもって本番にのぞみましょう。
※この章の英文例は、すべて学習用に作成したオリジナルです。実際の試験問題ではありません。リスニングの形式(部ごとの問題数・放送回数など)の最新情報は、必ず英検の公式サイトでご確認ください。