この章から、英検3級で新しく出てくる文法に入ります。最初は受動態です。「〜される」「〜された」のように、動作を受ける側を主語にして言う形です。これまでの「〜する」(能動態)とセットで覚えましょう。
この章で学ぶこと
- 受動態の意味(「〜される」「〜された」)と作り方
- be動詞 + 過去分詞という形
- 時制ごとの be動詞の使い分け(現在・過去)
- by 〜(〜によって)の使い方
- 受動態の否定文・疑問文の作り方
- 能動態(する側が主語)との書きかえ
ポイント: 受動態の形は、たった1つ。be動詞 + 過去分詞 です。be動詞の部分で「いつのことか(現在・過去)」を、過去分詞の部分で「どんな動作か」を表します。
受動態ってなに?
ふつうの文は「だれが、何をする」という形です。これを能動態といいます。それに対して、「だれが、何をされる」のように、動作を受ける側を主語にした文を受動態といいます。
- 能動態: Many people read this book.(多くの人がこの本を読みます。)
- 受動態: This book is read by many people.(この本は多くの人に読まれています。)
同じ出来事でも、何を主役(主語)にするかで言い方が変わります。「本」を主役にしたいときに、受動態が役立ちます。
ポイント: 受動態は「された側を主語にしたいとき」や「だれがしたかをはっきり言わないとき」によく使われます。長文読解でもよく出てくる形です。
受動態の作り方(be動詞 + 過去分詞)
受動態は、be動詞(am / is / are / was / were)+ 過去分詞 で作ります。
過去分詞とは、動詞の3番目の形のことです。規則動詞は過去形と同じ -ed の形ですが、不規則動詞は形がいろいろあります。
| 原形 | 過去形 | 過去分詞 | 意味 |
|---|
| use | used | used | 使う |
| make | made | made | 作る |
| write | wrote | written | 書く |
| speak | spoke | spoken | 話す |
| build | built | built | 建てる |
| know | knew | known | 知っている |
| take | took | taken | 取る |
| see | saw | seen | 見る |
例文で見てみましょう。
- English is spoken in many countries.(英語は多くの国で話されています。)
- This temple was built 300 years ago.(この寺は300年前に建てられました。)
- These cars are made in Japan.(これらの車は日本で作られています。)
注意: 受動態でいちばんまちがえやすいのは、過去分詞を過去形と取りちがえることです。write の受動態は「is wrote」ではなく「is written」です。不規則動詞は、原形・過去形・過去分詞の3つをセットで覚えましょう。
時制で変わるのは be動詞
「いつのことか」を表すのは、過去分詞ではなくbe動詞の部分です。be動詞を変えるだけで、現在・過去を表し分けられます。
| 時 | 形 | 例 |
|---|
| 現在(1つ) | is + 過去分詞 | This room is cleaned every day.(この部屋は毎日そうじされます。) |
| 現在(2つ以上) | are + 過去分詞 | These rooms are cleaned every day.(これらの部屋は毎日そうじされます。) |
| 過去(1つ) | was + 過去分詞 | The letter was sent yesterday.(その手紙はきのう送られました。) |
| 過去(2つ以上) | were + 過去分詞 | The letters were sent yesterday.(それらの手紙はきのう送られました。) |
ポイント: 主語が1つ(単数)なら is / was、2つ以上(複数)なら are / were。そして、現在なら is / are、過去なら was / were。be動詞だけで「数」と「時」の両方を表しています。
by 〜(〜によって)
「だれによってされたか」を言いたいときは、後ろに by 〜 をつけます。
- This picture was painted by my grandmother.(この絵は祖母によってかかれました。)
- The window was broken by the storm.(その窓はあらしによってこわされました。)
ただし、だれがしたかが分からないときや、言う必要がないときは、by 〜 をつけません。
- French is spoken in this country.(この国ではフランス語が話されています。)← だれがとは言わない
- My bike was stolen last night.(ゆうべ自転車がぬすまれました。)← だれにとは言わない
ポイント: by 〜 は「いつもつける」ものではありません。「だれがしたかを伝えたいときだけ」つける、と覚えておきましょう。
否定文と疑問文
受動態の否定文・疑問文の作り方は、be動詞のルールと同じです。be動詞の文なので、do / does / did は使いません。
否定文(〜されない・されなかった)
be動詞のうしろに not を置きます。
- This song is not sung now.(この歌は今は歌われていません。)
- The door was not locked.(そのドアはかぎがかけられていませんでした。)
疑問文(〜されますか・されましたか)
be動詞を文の前に出します。
- Is this room used on Sundays? — Yes, it is. / No, it isn't.(この部屋は日曜日に使われますか。)
- Was this book written by him? — Yes, it was. / No, it wasn't.(この本はかれによって書かれましたか。)
注意: 受動態は be動詞の文です。否定文を「doesn't cleaned」、疑問文を「Does 〜 cleaned?」のように、do / does / did で作るのはまちがいです。be動詞だけで作ります。
能動態と受動態の書きかえ
能動態(する側が主語)と受動態(される側が主語)は、たがいに書きかえられます。英検3級では、この書きかえがよく問われます。
| 主語 | 動詞 | 目的語 |
|---|
| 能動態 | Tom | uses | this computer. |
| 受動態 | This computer | is used | by Tom. |
書きかえの手順は次のとおりです。
- 能動態の目的語(this computer)を、受動態の主語にする。
- 動詞を be動詞 + 過去分詞(is used)にする。be動詞は新しい主語の数と、もとの時制に合わせる。
- 能動態の主語(Tom)を、by 〜(by Tom)にして後ろに置く。
例をもう1つ見てみましょう。
- 能動態: Many students love this teacher.(多くの生徒がこの先生を大好きです。)
- 受動態: This teacher is loved by many students.(この先生は多くの生徒に愛されています。)
ポイント: 書きかえのコツは「目的語を先頭へ → 動詞を be + 過去分詞へ → もとの主語を by の後ろへ」の3ステップです。順番で覚えると、まちがえにくくなります。
どう問われる?
英検3級で受動態は、次のような形でよく問われます。
- 大問1(語句空所補充): 「This bridge ( ) in 1950.」の空所に was built を選ばせる、など。過去分詞の形と、be動詞が時制・数に合っているかが問われます。
- 書きかえ・語順整序: 能動態を受動態に直す問題や、バラバラの語を正しい順にならべる問題。
- 長文読解: 説明文の中で「This festival is held every summer.(この祭りは毎年夏に開かれます。)」のように出てきます。意味が取れるかが大切です。
注意: ねらわれやすいのは、過去分詞のまちがい(is wrote → is written)と、be動詞の時制・数のまちがい(These cars is made → These cars are made)です。この2点をいつも確認しましょう。
まとめ
- 受動態は「〜される・〜された」を表し、be動詞 + 過去分詞 で作る。
- 「いつのことか・いくつか」を表すのは be動詞。現在は is / are、過去は was / were、主語が1つなら is / was、2つ以上なら are / were。
- 「だれによって」は by 〜。言う必要がなければ by 〜 はつけない。
- 否定文は be動詞のうしろに not、疑問文は be動詞を前に出す。do / does / did は使わない。
- 能動態 ⇄ 受動態の書きかえは「目的語を主語に → 動詞を be + 過去分詞に → もとの主語を by の後ろに」。
ポイント: 受動態でいちばん大事なのは、正しい過去分詞を使うことと、be動詞を時制・数に合わせることです。不規則動詞の過去分詞は、単語帳で原形・過去形・過去分詞をセットで覚えましょう。