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数学 A の 図形分野 を 締 め く く る 章 で す。 中学 で 学 ん だ 円周角の定理 を 拡張 し、 接線 が 関 わ る 角 と 長 さ の 関係 を 学 び ま す。
ポイント: 「円周上 の 同 じ 弧 を 見 る 角度 は 等 し い」 と い う 円周角の定理 が 全 て の 出発点。 接線 が か ら む と き は、 接点 を 「動 か す こ と が で き な い 弦 の 端」 と 解釈 す る と 接弦定理 に つ な が り ま す。
円周上 の 2 点 (A, B) と、 弧 (AB) (中心角 の 反対側) の 上 に あ る 任意 の 点 (P) に つ い て、 円周角 (\angle APB) は 弧 (AB) に 対 す る 中心角 の 半分:
[ \angle APB = \frac{1}{2} \angle AOB ]
円 (O) 上 に (A, B, C) を 取 り、 (\angle BOC = 80°) と す る。 (\angle BAC) を 求 め よ ((A) は 弧 (BC) の 反対側)。
円周角 = 中心角 ÷ 2 な の で (\angle BAC = 40°)。
円 に 接 す る 直線 が あ り、 接点 を (T) と す る。 弦 (TA) を 引 く と、 弦 (TA) は 円 を 2 つ の 弧 に 分 け ま す。 接線上 に 点 (P) を と っ た と き、 接線 と 弦 の な す 角 (\angle PTA) は、 (P) が あ る 側 と は 反対側 の 弧 (英語 で alternate segment、 「反対側 の 弧」) 上 の 円周角 と 等 し く な り ま す:
[ \angle PTA = \angle ABT ]
((B) は 「弦 (TA) が 分 け る 2 つ の 弧 の う ち、 接線上 の 点 (P) と は 反対側 の 弧」 上 の 任意 の 点)。
つ ま り、 接線 が 弦 の 一方 の 側 を 向 い て い れ ば、 そ の 角 と 等 し い 円周角 は 反対側 の 弧 か ら 見 た 角 で す。 弦 と 接線 が 作 る 角 は 2 種類 あ り (鈍角 と 鋭角)、 そ れ ぞ れ 別 の 弧 の 円周角 と 対応 し ま す。
接線 を 「無限 に 短 い 弦 の 端」 と み な す と、 接弦定理 は 「同 じ 弧 を 見 る 円周角 は 等 し い」 と い う 円周角 の 定理 の 極限 と し て 自然 に 出 て き ま す。
円 に 接 す る 直線 が 接点 (T) で 接 し、 接線上 の 点 (P) を と る。 弦 (TA) と 接線 の な す 角 (\angle PTA = 70°) と す る。 弦 (TA) が 分 け る 2 つ の 弧 の う ち、 (P) と は 反対側 の 弧 上 の 点 (B) か ら 弦 (TA) を 見 た 円周角 (\angle TBA) を 求 め よ。
接弦定理 よ り (\angle TBA = \angle PTA = 70°)。
円内 の 1 点 (P) を 通 る 2 本 の 弦 (AB)、 (CD) が (P) で 交 わ る と き
[ PA \cdot PB = PC \cdot PD ]
円外 の 1 点 (P) か ら 円 を 切 る 2 本 の 直線 (割線) が、 円 と (A, B) お よ び (C, D) で 交 わ る と き
[ PA \cdot PB = PC \cdot PD ]
円外 の 1 点 (P) か ら の 接線 (PT) と 割線 (PAB) ((A, B) は 円周上) に つ い て
[ PT^2 = PA \cdot PB ]
覚 え 方: どの パ タ ー ン も 「(P) か ら 円 ま で の 2 本 の 距離 の 積 = 一定」。 こ の 値 を 方べき と 呼 び ま す。
円外 の 点 (P) か ら 接線 (PT) を 引 い て (PT = 6)。 (P) を 通 る 割線 が 円 と (A, B) で 交 わ り、 (PA = 3) と す る。 (PB) を 求 め よ。
(PT^2 = PA \cdot PB) よ り (36 = 3 \cdot PB)、 (PB = 12)。 し た が っ て (AB = 12 - 3 = 9)。
円内 で 弦 (AB) と 弦 (CD) が 1 点 (P) で 交 わ り、 (PA = 4, PB = 6, PC = 3) の と き (PD) を 求 め よ。
(4 \cdot 6 = 3 \cdot PD) よ り (PD = 8)。
円 に 内接 す る 四角形 (ABCD) で
[ \angle A + \angle C = 180°, \quad \angle B + \angle D = 180° ]
四角形 の 1 つ の 外角 は、 そ れ に 隣 り 合 わ な い 内角 (= 内対角) と 等 し い。
四角形 (ABCD) が 円 に 内接 す る 必要十分条件 は、 上 の 「対角 の 和 が 180°」 (ま た は 同値 な 「外角 = 内対角」) が 成 り 立 つ こ と。
円 に 内接 す る 四角形 (ABCD) で (\angle A = 70°)、 (\angle B = 95°) の と き、 (\angle C)、 (\angle D) を 求 め よ。
(\angle C = 180° - 70° = 110°)、 (\angle D = 180° - 95° = 85°)。
円 に 内接 す る 四角形 (ABCD) に つ い て、 対角線 と 辺 の 長 さ の 間 に
[ AC \cdot BD = AB \cdot CD + AD \cdot BC ]
(対角線 の 積 = 向 か い 合 う 辺 の 積 の 和)。
円 に 内接 す る 正方形 (ABCD) で 1 辺 を 1 と す る。 対角線 (AC) を 求 め よ。
(AC = BD) (対称性)、 (AB = BC = CD = DA = 1)。 ト レ ミ ー よ り (AC^2 = 1 \cdot 1 + 1 \cdot 1 = 2)、 (AC = \sqrt{2})。 (ピタゴラスの定理 と 一致)。
| 定理 | 内容 |
|---|---|
| 円周角 | (\angle APB = \dfrac{1}{2} \angle AOB) |
| 接弦定理 | 接線 と 弦 の 角 = 反対側 の 円周角 |
| 方 べ き (内) | (PA \cdot PB = PC \cdot PD) |
| 方 べ き (外) | 同上 |
| 方 べ き (接) | (PT^2 = PA \cdot PB) |
| 内接四角形 | 対角 の 和 = 180° |
| ト レ ミ ー | (AC \cdot BD = AB \cdot CD + AD \cdot BC) |
円 (O) (半径 (r)) と 直線 (\ell) の 位置関係 は、 中心 (O) か ら (\ell) ま で の 距離 (d) で 決 ま り ま す。
| (d) と (r) | 関係 | 共通点 の 数 |
|---|---|---|
| (d > r) | 離 れ て い る | 0 |
| (d = r) | 接 す る | 1 |
| (d < r) | 交 わ る | 2 |
2 つ の 円 (半径 (r_1, r_2)、 中心間距離 (d)) の 関係:
| 距離 | 関係 | |---|---| | (d > r_1 + r_2) | 互 い に 外部 (共通点 0) | | (d = r_1 + r_2) | 外接 (共通点 1) | | (|r_1 - r_2| < d < r_1 + r_2) | 交 わ る (共通点 2) | | (d = |r_1 - r_2|) | 内接 (共通点 1) | | (d < |r_1 - r_2|) | 一方 が 他方 の 内部 (共通点 0) |
大事: 円 と 直線、 円 と 円 の 関係 は 必 ず 距離 と 半径 で 比 べ る。 図 だ け で 判断 せ ず、 必 ず 計算 で 確認 す る こ と。
数学 A 全体 を 振り 返 っ て: 場合 の 数・確率・整数・図形 と、 一見 バ ラ バ ラ な 4 分野 を 学 び ま し た が、 い ず れ も 「論理 を 形式化 す る 訓練」 と い う 共通点 が あ り ま す。 数学 II・B、 III に 進 ん で も、 こ の 訓練 は 必 ず 役 に 立 ち ま す。