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中 1 では、 物質を 「水・砂糖・鉄」 のように 見た目の名前 で区別 してきました。 中 2 ではその 中身 に踏み込み、 「全ての物質 は原子 という小さな粒つぶでできている」 という、 化学 の一番大切な考え方を学びます。
ポイント: 中 2 化学 の出発点は 「物質 = 原子 の組み合わせ」 という見方。 この見方ができると Ch3 の 化学反応式 がぐっと楽になります。
「水をどんどん分けていくと、 最後 は何になるのか?」 この問いに初めて答えたのが、 ドルトン (イギリスの化学者、 1803 年ごろ) です。
| 主張 | 内容 |
|---|---|
| ① | 物質 は それ以上分けられない小さな粒 でできている。 これを 原子 と呼ぶ |
| ② | 同じ種類 の原子は 大きさ・質量 が同じ |
| ③ | 化学変化では原子 が 組み合わさりを変えるだけ で、 新しくできたり消えたりはしない |
| 性質 | くわしく |
|---|---|
| とても小さい | 大きさは直径約 1 億分の 1 cm。 顕微鏡でも直接は見えない |
| 化学変化では分かれない | 燃焼・酸化 などでも原子 そのものはこわれない |
| 種類 が決まっている | 自然界 には約 90 種、 人工を含めて約 118 種 |
ドルトンは「分けられない」 と言いましたが、 その後の研究 で 原子 にも中身 がある ことが分かりました。
| 部分 | 性質 | 数 |
|---|---|---|
| 陽子 | + の電気 | 種類 を決める (水素 = 1、 酸素 = 8) |
| 中性子 | 電気 なし | 質量 を決める |
| 電子 | − の電気 | 陽子 と同じ数 |
大事: 中 2 ではこの内部構造 は イメージだけ で十分。 詳しい数字 は高校化学で学びます。 「原子 = とても小さな粒、 種類 ごとに性質 が違う」 とおさえれば OK。
水は H₂O と書きます。 これは 「水素原子 2 個と酸素原子 1 個がくっついたグループ」 という意味。 このグループを 分子 と呼びます。
| 主張 | 内容 |
|---|---|
| ① | 気体 は 分子 というグループで動く |
| ② | 同じ温度・気圧 なら、 同じ体積 の気体 には 同じ数の分子 が含まれる |
| タイプ | れい | 説明 |
|---|---|---|
| 単原子分子 | He (ヘリウム)・Ne (ネオン)・Ar (アルゴン) | 原子 1 個でそのまま安定 |
| 2 原子分子 | H₂・O₂・N₂・Cl₂ | 同じ原子 2 個がペア |
| 多原子分子 | H₂O・CO₂・NH₃・CH₄ | 違う原子が複数組み合わさる |
すべての物質 が 分子 の形 をとるわけではありません。
| タイプ | れい | 構造 |
|---|---|---|
| 金属 | Fe (鉄)・Cu (銅)・Au (金) | 原子が規則的 に並ぶ (金属結晶) |
| イオン結晶 | NaCl (食塩) | + と − の原子が交互 に並ぶ |
ポイント: 「分子 として存在 する物質」 と「分子 として存在 しない物質」 がある。 金属 や食塩 は 分子 とは言わない ことに注意。
世界中 の化学者 が共通 して使えるように、 原子 の種類 (= 元素) には アルファベット 1 〜 2 文字 の記号 がつけられています。 これが 元素記号 です。
| 元素名 | 元素記号 | よみ | 主な場所 |
|---|---|---|---|
| 水素 | H | エイチ | 水 (H₂O)、 燃料 |
| 炭素 | C | シー | 木材・有機物・鉛筆 (黒鉛) |
| 酸素 | O | オー | 空気 (O₂)、 水 (H₂O) |
| 窒素 | N | エヌ | 空気 の 78 % |
| ナトリウム | Na | エヌエー | 食塩 (NaCl) |
| マグネシウム | Mg | エムジー | 線香花火・葉緑素 |
| アルミニウム | Al | エーエル | 1 円玉・サッシ |
| 鉄 | Fe | エフイー | 釘・血液 |
| 銅 | Cu | シーユー | 10 円玉・電線 |
| 塩素 | Cl | シーエル | プールの消毒・食塩 |
| 元素名 | 記号 | れい |
|---|---|---|
| 硫黄 | S | 硫化鉄 (FeS) |
| カルシウム | Ca | 貝・骨・卵 の殻 |
| カリウム | K | 肥料 |
| 銀 | Ag | アクセサリー |
| 金 | Au | 指輪・コイン |
| 水銀 | Hg | 体温計 |
| 亜鉛 | Zn | 電池・トタン |
| 工夫 | れい |
|---|---|
| 元素名の英語由来 と結びつける | Hydrogen → H、 Oxygen → O、 Carbon → C |
| ラテン語由来 は別途暗記 | 鉄 = Ferrum → Fe、 銅 = Cuprum → Cu、 金 = Aurum → Au |
| 大文字 1 + 小文字 1 のルール | Na (○)、 NA や na は誤り |
大事: 元素記号は 大文字 と小文字 が区別 される。 「Co」 はコバルト、 「CO」 は一酸化炭素。 大文字 か小文字 かをまちがえると 全く別の物質 になる。
世界中 の化学者 が使う 「周期表」 は、 元素を 原子番号 (= 陽子 の数) の順 に並べて、 似た性質 が縦 に並ぶように整理 した表です。 1869 年、 ロシアの メンデレーエフ が原型 をつくりました。
| 軸 | 意味 |
|---|---|
| 横 (周期) | 同じ行 = 電子 の殻の数が同じ |
| 縦 (族ぞく) | 同じ列 = 性質 が似ている (1 族 = アルカリ金属、 17 族 = ハロゲン、 18 族 = 希ガス) |
| 族 | 名称 | 主な元素 | 性質 |
|---|---|---|---|
| 1 族 (Na・K) | アルカリ金属 | Na・K | 水と激しく反応 |
| 2 族 (Mg・Ca) | アルカリ土類金属 | Mg・Ca | 比較的 軟らかい金属 |
| 17 族 (Cl) | ハロゲン | Cl・F・Br・I | 漂白・殺菌作用 |
| 18 族 (He・Ne) | 希ガス (貴ガス) | He・Ne・Ar | ほとんど反応 しない |
| 区分 | れい | 共通 する性質 |
|---|---|---|
| 金属 | Fe・Cu・Al・Au・Ag | 電気 と熱をよく通す、 光沢 あり、 叩いて広がる (展性) |
| 非金属 | H・C・O・N・S・Cl | 電気 をほとんど通さない (例外: 黒鉛)、 光沢 なし |
ポイント: 周期表の 左と中央 が金属、 右が非金属。 この大まかな区分 を覚えておくと、 元素の性質 を思い出しやすくなります。
元素記号を組み合わせて、 物質そのものを表したものを 化学式 と呼びます。
| ルール | れい |
|---|---|
| 元素記号を並べる | H + O = HO ? → 数を書かないと不正確 |
| 数は 右下 に小さく書く | H₂O (水素 2 個 + 酸素 1 個) |
| 1 個のときは数を 書かない | H₂O (酸素は 1 個だが「O₁」 と書かない) |
| 数字が大きく 1 文字目に来るときは 係数 | 2H₂O = 水分子が 2 個 |
| 物質 | 化学式 | 構成 |
|---|---|---|
| 水 | H₂O | 水素 2 + 酸素 1 |
| 二酸化炭素 | CO₂ | 炭素 1 + 酸素 2 |
| 酸素 (気体) | O₂ | 酸素 2 |
| 水素 (気体) | H₂ | 水素 2 |
| 窒素 (気体) | N₂ | 窒素 2 |
| アンモニア | NH₃ | 窒素 1 + 水素 3 |
| メタン | CH₄ | 炭素 1 + 水素 4 |
| 食塩 | NaCl | ナトリウム 1 + 塩素 1 |
| 酸化銅 | CuO | 銅 1 + 酸素 1 |
| 酸化鉄 | Fe₂O₃ など | 鉄と酸素が組み合わさる |
| 鉄 (単体) | Fe | 鉄のみ |
| 銅 (単体) | Cu | 銅のみ |
大事: 化学式は 理科用語の 「漢字」。 H₂O を「アッチューオー」 と読まず 「水」 と読む。 CO₂ は「シーオーツー」 ではなく「二酸化炭素」。 必ず 物質名とセットで暗記。
物質は 化学式の視点 で 3 つに分けられます。
| 区分 | 説明 | れい |
|---|---|---|
| 単体 | 1 種類 の元素 だけでできた物質 | H₂・O₂・N₂・Fe・Cu・Au |
| 化合物 | 2 種類以上の元素 が 化学変化 で結びついた物質 | H₂O・CO₂・NaCl・FeS |
| 混合物 | 2 種類以上の物質 がまじっただけのもの | 空気・海水・牛乳・コーヒー |
| 観点 | 化合物 | 混合物 |
|---|---|---|
| 結び方 | 化学変化 で結びついている | ただまじっているだけ |
| 比率 | 常に同じ比率 (H : O = 2 : 1) | 比率 は自由 |
| 分け方 | 化学変化で分解 する | ろ過・蒸留・再結晶 などの 物理的 な方法 |
| 性質 | 元の物質 と別の性質 | 元の物質 の性質 が残る |
| 物質 | 区分 | 理由 |
|---|---|---|
| 鉄 (Fe) | 単体 | Fe だけ |
| 水 (H₂O) | 化合物 | H と O が化学変化で結びつく |
| 食塩水 | 混合物 | NaCl + H₂O がまじっただけ、 蒸発 で分けられる |
| 空気 | 混合物 | N₂ 78 % + O₂ 21 % + その他 |
| 二酸化炭素 (CO₂) | 化合物 | C と O が結びつく |
| 牛乳 | 混合物 | 水・脂肪・タンパク質 など |
ポイント: 「化学変化で元に戻せるか」 が大きな判断基準。 物理的 に分けられれば混合物、 化学変化が必要なら化合物。
元素の学習 そのものは紙 と鉛筆 の作業ですが、 元素や化学式をまちがえると、 次章 (化学変化) で重大な事故 につながります。
| まちがいやすいペア | 区別 |
|---|---|
| C と Cl | 炭素 (C) と塩素 (Cl) は全く別物 |
| N と Na | 窒素 (N) とナトリウム (Na) は全く別物 |
| Co と CO | コバルト (Co、 元素記号) と一酸化炭素 (CO、 化学式) |
| 大文字 と小文字 | Na (○)、 NA や na は誤り |
| 下付き数字 と通常の数字 | H₂O ≠ H2O ≠ H 2 O (式の中では必ず下付き数字 で書く) |
| 注意点 | 例 |
|---|---|
| 物質名とセットで覚える | NaCl ↔ 食塩 (両方向 で) |
| 数字を必ず確認 | CO₂ と CO は別の物質 (CO は有毒 な一酸化炭素) |
| 大文字 から始まる | 1 文字目は必ず大文字 |
| ステップ | 確認 すること |
|---|---|
| 元素記号 10 個 | H・C・N・O・Na・Mg・Al・Cl・Fe・Cu を何も見ずに書ける |
| 化学式 8 個 | H₂O・CO₂・O₂・H₂・N₂・NH₃・CH₄・NaCl を言える |
| 単体 ・ 化合物の区別 | H₂ と H₂O の違いを説明 できる |
大事: この章の元素記号・化学式を 正確 に 覚えていないと、 Ch3 で化学反応式が全く書けません。 「化学は 暗記と計算の両方 が必要」 とよく言われるのはこのため。 鉛筆 と紙 で何度も練習 しましょう。
次の章では、 いよいよ 化学変化を化学反応式で表す 方法 を学びます。