説明文を よむ — 段落構成、事実と 意見の 区別、目的に 応じた 要約
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はじめに
3 年生 では「段落 と 要点」 を 学び ました。 4 年生 では さらに 進んで、
- 文章全体 の 段落構成(序論・本論・結論 / 問題提起 → 事例 → 結論)
- 事実 と 意見 を 読み 分ける
- 目的 に 応じた 要約(短く / くわしく / 結論 だけ / 事例 だけ)
の 3 つ を 学び ます。
1. 説明文 の 構成
説明文 に は いく つか の 構成 パターン が あり ます。 多く 出 て くる の は つぎ の 4 つ です。
| 構成 | 流れ |
|---|---|
| 序論・本論・結論 | はじめ に テーマ を しめす → くわしく 説明 する → まとめ・意見 を 言う |
| 問題提起 → 事例 → 結論 | 「〜 は な ぜ?」 と 問う → 事例 を 重ねる → 答え や 意見 を 言う |
| 時間順 | 古い 順 → 新しい 順、 または ぎゃく |
| 対比 | A と B を ならべて くらべる |
2. 自作説明文 1 — 「和紙 が 長い 間 つたわって きた わけ」
Studia オリジナル 説明文(序論・本論・結論 の 三段構成)
【序論】 日本 で は 千年以上 も 前 から、 木 の 皮 を つかって 和紙 が つくられて きた。 では な ぜ 和紙 は こんな に も 長い 間 つくり つづけ られて きた の だろうか。
【本論 1】 和紙 の 原料 は 「こうぞ」「みつまた」「がんぴ」 と いう 3 つ の 木 の 皮 だ。 これら の 木 は 寒い 山里 で よく 育つ。 雪 が ふる 地方 でも、 春 に なる と 新しい 芽 が 出 て、 一年 ご と に 皮 を と る こと が できる。 木 を 切り たおす ひつよう が ない から、 自然 に やさしい。
【本論 2】 和紙 は 細い せん いを ていねい に 重ねて つくる ので、 とても じょうぶ で ある。 しょうじ 紙、 古い 本、 おふだ など、 800 年以上前 の 和紙 が 今 も そのまま 残って いる 例 が ある。 機械 で つくった 紙 で は こう は い か ない。
【本論 3】 和紙 は 季節 ご と に つくり 方 が 変わる。 寒い 冬 に つくる 和紙 が もっとも 美しい と される。 寒さ で 水 が きれい に な り、 せん い が きゅっ と しまる から だ。 職人 さん は 自然 と 相談 し ながら 紙 を つくって いる。
【結論】 和紙 が 長く つたわって きた の は、 原料 が 自然 に やさしい こと、 とても じょうぶ で ある こと、 季節 と ともに つくる 知恵 が ある こと の 三 つ が そろって いる から だ ろう。 これ から の 時代 に も、 和紙 の 知恵 は 大切 に した い と わたし は 思う。
— Studia オリジナル
構成 の 整理
| 段落 | 役割 | 中心文 |
|---|---|---|
| 第 1 段落 | 序論(問い) | 「な ぜ 和紙 は こんな に も 長い 間 つくり つづけ られて きた の だろう か」 |
| 第 2-4 段落 | 本論(事例 3 つ) | 自然 に やさしい/じょうぶ/季節 と ともに |
| 第 5 段落 | 結論(意見) | 「大切 に した い と わたし は 思う」 |
3. 自作説明文 2 — 「ウミガメ は どうして 同じ はまべ に もどって くる の か」
Studia オリジナル 説明文(問題提起 → 事例 → 結論)
【問題提起】 ウミガメ は 海 で 育って も、 卵 を う む と き に な る と 自分 が 生まれた はまべ に もどって くる と いわれて いる。 数千 キロ も はなれた 場所 から、 どうして 同じ はまべ を 見つけ られる の だろう か。
【事例 1】 ある 研究 で は、 ウミガメ の 頭 の 中 に 「磁石 を 感じる 仕組み」 が ある こと が わ かって きた。 地球 そのもの が 大きな 磁石 で、 場所 ごと に 磁気 の 向き が 少し ずつ ちがう。 ウミガメ は その 向き を 感じて 自分 の 場所 を 知って いる らしい。
【事例 2】 別 の 研究 で は、 ウミガメ が 子 の とき に はまべ の におい を 覚え て いる 可能性 が しめ さ れた。 海 の 水 に は その 海岸 ご と の とくゆう の におい が ある と され、 ウミガメ は 何千 キロ さき から も その におい を かぎ わけ ら れる か も しれ ない。
【事例 3】 さらに、 ウミガメ は 太陽 の 位置 や 波 の 流れ も 利用 して 進む 方角 を 決めて いる と いう 研究 も ある。 三 つ の 仕組み を 同時 に 使う こと で、 とても 正確 に 戻れる の だ。
【結論】 つまり ウミガメ は 磁気・におい・太陽 や 波 と いった 複数 の てがかり を 組み合わせて 同じ はまべ に 戻って くる、 と 考え られて いる。 ただ し、 こ の しくみ は ま だ 完全 に は わかって い ない。 これ から の 研究 で 新しい こと が わかる か も しれ ない、 と わたし は 思う。
— Studia オリジナル
4. 事実 と 意見 の 区別
事実 と は 本当 に あった こと、 確かめ られた こと。 意見 と は 書き手 が そう 思って いる こと、 推測。
語尾 で 見分ける
| 語尾 | 種類 | 例 |
|---|---|---|
| 〜 で ある/〜 だ/〜 て いる | 事実 | 和紙 は 木 の 皮 で できて いる。 |
| 〜 と わたし は 思う/〜 だろう/〜 か も しれ ない/〜 に ちが いない | 意見・推測 | 大切 に し た い と わたしは 思う。 |
やって み よう:上 の ウミガメ 説明文 から、 「事実」 の 文 と 「意見・推測」 の 文 を 一 つ ずつ 見つけて み ま しょう。
事実 の 例: 「地球 そ のもの が 大きな 磁石 で…」 意見・推測 の 例: 「これ から の 研究 で 新しい こと が わかる かも しれ ない、 と わたし は 思う」
5. 目的 に 応じた 要約
要約 と は 大切な ところ を のこ して 短く まとめる こと。 目的 に よって 方法 が 変わり ます。
短い 要約(80 字 まで)
中心 の 文 を 1〜2 文 に まとめる。
「和紙 が 長く つたわって きた」 の 80 字要約: 和紙 は 原料 が 自然 に やさしく、 とても じょうぶ で、 季節 と ともに つくる 知恵 が ある ため、 千年以上 つたわって きた。(約 70 字)
くわしい 要約(200 字 まで)
序論・本論・結論 の すべて を 短く まとめる。
約 180 字: 日本 で は 千年以上前 から こうぞ・みつまた・がんぴ で 和紙 が つくられて きた。 原料 と なる 木 は 切り たお さ ず 皮 だけ を と り、 自然 に やさしい。 また 細い せ んい を 重ねて つくる ので とても じょうぶ で、 800 年前 の 和紙 が 今 も 残って いる。 寒い 冬 に つくる と 美しく な る など、 季節 と ともに つくる 知恵 も ある。 これら の 三 つ の 理由 で、 和紙 は 長く つたわって きた。
結論 だけ を 取り 出す
最後 の 段落 から、 書き手 の 意見・まとめ の 文 を ぬき 出す。
結論: 「和紙 の 知恵 は これ から の 時代 に も 大切 に した い と わたし は 思う」
事例 だけ を 取り 出す
本論 から、 事例 の 中心文 を ならべる。
- 原料 の 木 は 寒い 山里 で 育つ
- 800 年以上前 の 和紙 が 今 も のこって いる
- 寒い 冬 に つくる 和紙 が もっとも 美しい
6. いろいろな 本 を 読もう(読書 へ の 橋渡し)
説明文 の 力 が つく と、 図鑑・伝記・科学 の 本 など 知ら ない こと を 教えて くれる 本 が 楽しく 読める ように なり ます。 学校図書館 で つぎ の よう な 本 を さがして み ま しょう。
- 図鑑: 動物・植物・宇宙・乗り物
- 伝記: 歴史上 の 人物 や 科学者 の 一生
- 科学 の 本: 自然 や 体 の しくみ を 説明 した 本
7. まとめ
- 説明文 は 序論・本論・結論 や 問題提起 → 事例 → 結論 の 構成 で 読む
- 事実 と 意見 は 語尾(〜 で ある/〜 と 思う) で 見分ける
- 要約 は 目的 に よって 短く・くわしく・結論 だけ・事例 だけ と 変える
- 読書 の はば を 広げる ための ジャンプ 台 と なる
次 の 章 では、 学んだ 力 を 使って 調査レポート・新聞・手紙・物語 を 書く練習 を し ます。
学習ロードマップ(10件)
- 14 年生で ならう 漢字(まえ)101 字 と 部首から 意味を 考える + 国語辞典
- 24 年生で ならう 漢字(あと)101 字 と 都道府県の 漢字 20 字 + 百科事典・図鑑
- 3ことばの ひろがり — 類義語・対義語、和語・漢語・外来語、修飾語の 働き
- 4送り仮名・かなづかい・ローマ字の 復習 — 表記全般の 安定化
- 5詩・短歌・俳句・百人一首入門 — 季語と 自作俳句、文語調の 音読
- 6ことわざ・慣用句・故事成語の つかいかた + 表現技法(比喩・反復・倒置)
- 7物語を よむ — 登場人物の関係、物語の山場、情景描写から心情を 読む
- 8説明文を よむ — 段落構成、事実と 意見の 区別、目的に 応じた 要約
- 9書く — 調査レポート・新聞・手紙・物語 と アンケート・引用・推敲
- 10話す・聞く — インタビュー、発表、司会・記録・参加者の 話し合い